フランチャイズの水道修理業の業務内容・初期費用やメリットも解説
水道は世界中で、基本的に皆が必要とするライフラインです。
そして水道は経年劣化や何らかのトラブルにより、破損することもあります。
水道破損は、なかなか自分では修理できにくいです。
この水道に対する状況にて、水道修理業は安定して需要があります。
また水道修理業界に参入したい個人や、新しい業務として取り入れたい会社も増えてきています。
一方で水道修理業は、破損部分を特定できにくいこともあるなど、修理が一筋縄には完了しない時もある業種です。
ですがフランチャイズ加盟独立によって、こなしやすい修理内容から始められるなど、業務に取りかかりやすい方法もあります。
今回はフランチャイズと水道修理について、水道修理の対応内容や、水道修理業の難点と失敗を避けるコツなどに触れながら解説します。
目次
フランチャイズの水道修理業の年収
フランチャイズの水道修理業について、標準的に年収450~500万円程度ともいわれます。
そして高圧洗浄機使用や、便器交換などの高単価作業もこなせるようになると600万円以上を目指すことも可能です。
またハウスクリーニングなどの業務も同時に取れたり、従業員もうまく使いこなせたりすると、1,000万円程度も視野に入ってきます。
高収入を目指すためには、以下のような点を心がけるとよいでしょう。
- 自分がこなせる内容から取り組ませてもらえる、本部を選択する
- 先輩スタッフについていき、現場の要領に徐々に慣れる
- 現場を多くこなし、なるべく早く高単価の技術も身につける
- 地元水道修理業者に差異をつけられるよう、日曜や夜間も対応する
- 危険を伴う作業に対して、本部とも話し合い防止措置を取る
- 事前連絡や懸念事項説明などを詳しくして、クレームやトラブルを防止する など
初期費用とロイヤリティなどの費用
(1)初期費用
初期費用として標準的に、200~250万円程度要する傾向にあります。
そして高いケースでは、450万円程度かかるところもあります。
一方でリーズナブルなケースでは、50万円程度で済んだり、ほとんどかからなかったりする時もあります。
また頭金数十万円を払って、初期費用を分割払いにできるところもあります。
【初期費用内訳】
- 加盟費
- 研修費
- 宣伝費
- 初期車両費
- 初期機材と商材費
- システムライセンス費 など
(2)ロイヤリティ
月額定額制:3~16万円程度となっています。
ロイヤリティは、ないところもあります。そしてロイヤリティではなく、業務紹介手数料や広告分担金などの、名目になっているケースもあります。
水道修理と配管工の違い
水道修理と配管工には、次のような違いがあります。
(1)新築工事に対する施工
配管工は基本的に、新築工事の水道設備造成に対する施工をします。
そして配管工業者に、水道修理を対応してもらえないというわけではありません。
ですが、忙しくて受けてもらえない傾向もあります。
また仮に受けてもらえても、迅速には対応してもらえない可能性もあります。
(2)資格
配管工では、会社や技術者に次のような資格も求められます。
①給水設置工事主任技術者
給水装置工事を施工しようとする業者が、水道事業者より承認を受けるために求められる国家資格のことです。
②下水道排水設備工事責任技術者
排水側や下水道の工事を行うために、必要な資格のことです。簡潔には給水設置工事主任技術者の、下水版とも解釈できます。
③管工事施工管理技士
仮に500万円以上の工事を施工するには、管工事施工管理技士の資格を求められます。
※水道修理業では、必ずしも上記のような資格は必要ではありません。
水道修理の対応内容
水道修理業では、次のようなトラブルや需要に対して対応をします。
(1)トラブル
まず、次のようなトラブルがあります。
①水道設備関連
- 洗面所やキッチンの水道を閉めても、蛇口から水が落ちてくる
- 洗面所やキッチンの水道を閉めても、ハンドルレバー部分や蛇口の付け根から水漏れがある
- 水道を開いても、水が出ない
- トイレの水が流れない
- 排水溝付近で水が詰まる
- 水道本体の下のパイプ部分で破損している など
②排水設備関連
- 排水口部分が、明らかに壊れている
- 排水口から、明らかな悪臭や異臭がする
- 浄化槽から、明らかな異音がする など
③エアコン
- エアコンから水が落ちてくる
- エアコンの効きが悪い
- エアコン室外機に明らかな異常がある など
④その他
- お風呂がカビ臭い
- 水の中にさびが混じっている気がする
- 給湯器が正常に動作しない
- 市販薬剤を使っても、水道の症状が回復しない
- 外の水道ポンプが正常に動かない など
(2)対応内容
上記トラブルに対して、次のような処理を施します。
- 修理
- 機器そのものの交換
- 薬剤による清掃
- 高圧洗浄機での清掃
※リフォーム対応
修理というよりは、キッチンシンクを替えるなどのリフォーム施工をすることもあります。
フランチャイズによる水道修理業の開業手順
(1)説明会出席
ダウンロードや本部への問い合わせにて、資料を入手します。
そして説明会へ出席し、業務開始までの段取や、水道修理業務内容などを理解します。
(2)面接
現状生活状況や水道修理業務経験などにつて、詳しく話し合います。
自分が弱い部分に対して、どの程度本部サポートがあるかなどの確認も大切です。
(3)加盟
申込書などの段取をして加盟となります。加盟時に、幾分か初期費用納入のところもあります。
(4)研修
1ヶ月程度の、水道修理研修をするところもあります。
水道修理と一言でいっても、修理内容は多岐にわたります。なるべく基礎的な技術だけでも、身につけておきたいものです。
(5)道具段取
水道修理に必要な道具などを、調達します。
(6)開業
(1)~(5)のプロセスを経て開業し、水道修理業が始まります。
フランチャイズで水道修理業を開業するメリット
フランチャイズの水道修理業には、次のようなメリットがあります。
(1)受付はコールセンター
顧客からの問い合わせをコールセンターで受けて、コールセンターから加盟者に連絡がいくところもあります。
問い合わせ受付の代行担当があると、施工中に施工そのものに集中できやすいです。
(2)講習中の宿泊施設を本部が準備
研修時に、本部が宿泊施設を準備しているところもあります。
そして研修中の宿泊費を、本部が負担するところもあります。
まだ報酬を得ていないうちに経費を節約できると、精神的なゆとりにつながります。
(3)報酬週払い制
報酬が、珍しく週払い制のところもあります。
ある特定の日までに一定額の金額が必要な時にも、便利な制度です。
そして月に複数回入金があると、経費支払いもしやすいです。
(4)研修後も学べる
研修があるといえども、なかなか研修後自力のみでは、落ち着いて業務に行きにくい心境もあります。
このような時に未経験の案件では、先輩加盟者の現場に同行できるところもあります。
実際の現場を経験しながら、再度技術を学べます。
(5)取り組みやすい業務からこなせる
自分がこなしやすい内容の案件からこなし、本部がリードする形で、少しずつ難易度を上げていけるところがあります。
少しずつ慣れたい人にとっても、参入しやすいといえます。
(6)他技術も活かせる可能性
本部によっては水道修理だけでなく、電気工事やハウスクリーニング業を取り扱っているところもあります。
よって、水道修理以外のスキルを活かせる可能性もあります。
そして、さらなる報酬にもなり好都合です。
(7)無店舗開業も可能
開業にあたって、必ずしも新しいオフィスや店舗は必要ではありません。
現状何らかのオフィスをもっていれば、そのオフィスを使えます。
そして、自宅開業が可能な時もあります。
初期のオフィス準備費用が節約できると、開業当初の運転資金にゆとりをもてます。
運転資金にゆとりがあると、業務全体の精度向上につながります。
(8)軽車両準備
中古ながら初期費用にて、開業時の軽営業車両を準備するところもあります。
車両取得は、まず車両探しの時点で時間と手間がかかります。
そして業務用に、カッティングシートデザイン広告をしているところもあります。
カッティングシート:ガラス面や金属面などに張り付けられる、特殊なフィルム状のシートのこと。会社名などをデザインするときなどに、よく用いられます。
(9)初期費用を分割払いが可能
やはり起業一般に、初期費用の大金が大きなネックになる傾向もあります。
ですがフランチャイズでは、本来200万円程度要する初期費用に対して、まず数十万円の頭金を支払います。
すると残りの初期費用に対して、月々数万円の分割払いが可能なところもあります。
加盟に前向きになりやすいです。
(10)コロナ対策を支給
コロナ対策に、マスクや消毒液などを支給する本部もあります。
マスクや消毒液などは量が多くなってくると、軽視できない額の経費にもなるので助けになります。
(11)水道ビジネスは必要不可欠
基本的に水道は、人間の生活において絶対的に必要です。
そして劣化や何らかのトラブルで、修理業も必要です。
よって景気に関係なく、需要があり必要不可欠なビジネスといえます。
フランチャイズで水道修理業を開業するデメリット
フランチャイズの水道修理業には、次のようなデメリットもあります。
(1)カード払いや後払い対応
顧客に対して、クレジットカード払い対応や、後払い対応を可能にしているところもあります。
よって加盟者にとって想定通りに、入金がなされない懸念もあります。
(2)契約書が難しい
フランチャイズ加盟では、基本的に契約書が交わされます。
「フランチャイズ本部が発行するものだから大丈夫だろう」の考えは、要注意といえます。
熟読に時間がかかったり、理解することが難しかったりする可能性もありますが、しっかりと目を通す必要があります。
(3)ロイヤリティ
フランチャイズでは、基本的にロイヤリティが生じる傾向もあります。サイドビジネスとして参入するケースでは、本業の方が忙しくてもロイヤリティを支払う必要の懸念もあります。この事態になると、デメリットとなります。
水道修理業の難点と失敗を避けるコツ
水道修理業には、次のような難点もあります。
(1)破損部分が複数のケース
ある顧客から、水漏れの修理依頼があったとします。
そして壁に隠れた部分をみてみると、案の定経年劣化で部品が割れるなどしているとします。
当然まず、この部分を修理や交換措置をします。
ですが後日同様の顧客から「不自然に水道料金が上がった」などの知らせがあることもあります。
すると別の箇所でも、破損していることもあります。
こうなると顧客からみるとしょうがないながらも、要修理回数が複数になり、修理代を割高に感じる人もいます。
このようなケースで、トラブルを防ぐためにも最初に「原因が他にもあれば、修理代が高くなる懸念がある」旨を伝えておく必要もあります。
(2)危険対策
トイレや浄化槽、そして排水溝の施工には危険が生じることもあります。
例えば想定以上の害虫や腐食などによる、悪臭があります。このような悪臭によって、急に気分が悪くなる可能性もあります。
よって本部とも相談し、マスクなどの危険防止措置も大切です。
(3)地元業者もライバル
水道修理業では、地元業者もライバルとなります。
地元業者は創業後長く、修理技術が高いところもあります。
よって、このような業者に勝る必要もあるわけです。
このために、夜間や深夜対応などで差異をつける必要もあります。
(4)悪徳業者の存在
水道修理業者には、悪徳業者も存在します。
悪徳業者は、関係のない施工や明らかに高額な修理料金請求などをします。
高齢の人などは、フランチャイズ本部の言葉に慣れておらず、本部の名前だけでは信用してもらえない可能性もあります。
よって悪徳業者と誤解されぬよう、次のような点に気を付けておきたいものです。
- あいさつをしっかりして、礼儀を本部からも学んでおく
- 自分のことはもちろん、フランチャイズ本部についても答えられるようにしておく
- インターネット情報やチラシなどに記載する住所や電話番号は、正確なものを記す
- ホームページの文言や値段などは、なるべくわかりやすくする
- 施工者のペースで一方的には、施工に移らない
- 見積は、内訳説明含め詳しく丁寧にする
- 不明点を聞かれたら、随時詳細に説明する など
(5)資格取得
水道修理業には、必ずしも下水道排水設備工事責任技術者などの資格は必要ではありません。
一方で依頼内容によっては、資格をもっていた方がスムーズに依頼を受けやすい可能性もあります。
よって本部とも相談の上、資格取得考慮もおすすめといえます。
(6)連絡内容は予め整理する
急いでいたり用が立て込んでいたりすると、連絡内容を正確に伝えられない傾向もあります。
それでもやはり特に顧客に対しては、1回目の連絡で正確に伝える必要があります。
例えば事前連絡で聞いた内容と、実際の内容が異なると、信用問題につながる可能性もあります。
よって連絡内容は、予め整理しておくことがミス防止につながります。
(7)懸念事項も伝える
実際施工した時に、近々起こる可能性のあるトラブルや不都合についても、柔らかく幾分か伝えておくこともおすすめといえます。
顧客としては、トラブルや不都合を未然に防げる方が好都合です。加盟者としても、リピーターにつながります。
一方で、押売のような表現方法にならぬよう注意も必要です。
まとめ
ここまで、フランチャイズと水道修理業について考察してきました。
押さえておきたい点は、フランチャイズの水道修理業の年収や、フランチャイズで開業するメリットです。
そして、水道修理の対応内容もポイントといえます。
水道修理業は、ライフライン保全のためにいつの時代も必要な業務です。
対応修理技術の精度を上げ、破損原因を要領よく推測できるようになり、顧客から信用される地域ナンバーワンの水道修理会社を創ってください。