新創業融資制度

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新創業融資制度

新しく事業を始めるには多額の資金が必要であり、自己資金のない経営者は資金を調達することが必要です

ですが事業の実績がないため、民間の銀行から融資を受けるのは難しいこと、起業して間もない経営者にオススメなのが日本政策金融公庫の新創業融資制度です。

無担保無保証で融資を受けることが可能であり、1,000万円以内であれば融資の条件が優しいメリットがあります。これから事業を始める人が資金調達するのに便利な新創業融資制度を見ていきましょう。

新創業融資制度とは何か?

日本政策金融公庫では創業者向けに融資制度を提供していて、新創業融資制度は優遇された条件で資金調達できる方法です。新企業育成貸付にある融資制度を低いハードルで利用できます。事業を始めたばかりの人が日本公庫から資金を調達する場合、本来は新規開業資金や女性、若者/シニア起業家支援資金制度により融資を受けるものです。

これらの融資制度では資金を借りるために担保や保証人が必要であり、用意できなければ資金を調達できません。上記の資金制度をより簡単に利用するために新創業融資制度があります。新創業融資制度を適用して資金貸付制度を利用することで、無担保無保証で融資を受けることが可能です。もし事業に失敗して資金を返済できなくても、担保を失わないメリットがあります。

(1)融資される金額

事業をこれから始める経営者が新創業融資制度により調達できる資金の限度額は3,000万円です。事業の運転資金は1,500万円まで借りることが可能であり、設備資金や運転資金をスムーズに調達できます。

制度のルール上では高額な限度額が設定されていますが、実際の融資では1,000万円を超えると借りにくくなります。1,000万円を超える融資では本部で審査するため、少額の融資よりも審査が厳しくなるからです。自己資金を融資額の1/10分を用意する必要もあり、融資額が高額であるほど資金調達のハードルは高くなります。必要最低限の資金を新創業融資制度により借り入れることがオススメです。

(2)金利や返済条件

新創業融資制度を利用して資金を借りる場合、基準金利は2.51%から2.9%までです。条件を満たした創業者であれば基準金利よりも金利が安くなり、返済の負担は少なくなります。例えばある地域で地域おこし協力隊の任期を終えて事業を始める人や地方で事業を始める人の場合、金利は最低2.11%まで下がるのです。

新規開業資金を新創業融資制度により借り入れた場合、2019年4月現在での各条件における金利はそれぞれ以下の通り。

  • 地域おこし協力隊として働き、協力隊で活動した地域で事業を始める人:2.11%から2.5%
  • UターンやIターンなどで地方にて事業を新たに始める人:2.11%から2.5%
  • 認定された特定創業支援等事業により新しく事業を始める人:2.11%から2.5%
  • 地域創業促進支援事業や認定創業スクールにより支援を受けて新しく事業を始める人:2.11%から2.5%
  • 中小企業基盤整備機構の投資事業有限責任組合から出資を受けた人:2.11%から2.5%
  • 地方創生推進交付金の起業支援金の交付を受けて新しく事業を始める人:1.86%から2.25%
  • 事業における技術やノウハウなどに新規性がみられる人:1.86%から2.25%
  • 地方創生推進交付金の起業支援金と移住支援金を両方とも交付されて新規で事業を始める人:1.61%から2.0%

女性、若者/シニア起業家支援資金を新創業融資制度により借りた場合、2019年4月現在での各条件における金利はそれぞれ以下の通りです。

  • 土地取得資金以外を除いた資金:2.11%から2.5%
  • 事業での技術やノウハウなどに新規性がみられる人:1.86%から2.25%
  • 地方創生推進交付金の起業支援金を交付されて新しく事業を始める人:1.86%から2.25%
  • 地方創生推進交付金の起業支援金と移住支援金の両方を交付されて新しく事業を始める人:1.61%から2.0%

融資制度の金利は市場によって変動するものであり、最新の金利は国民生活事業(主要利率一覧表)にアクセスすることで確認できます。返済条件は新創業融資制度を適用した貸付制度が定める返済期間以内に資金を返済することです。新規開業資金を借りる場合は運転資金を最大7年以内の返済期間が決められています。

(3)必要な自己資金

新創業融資制度を利用して事業を始める場合、調達する創業資金総額の1/10以上の自己資金を用意することが必要です。例えば300万円の資金を借りる場合、30万円以上の資金を用意することで融資を受けられます。

(4)利用するための条件

自己資金を用意する以外にも新創業融資制度を利用するには条件があります。以下の3つの条件を満たしていることで、無担保無保証で創業資金を調達することが可能です。

  • 創業条件
  • 雇用創出などの条件
  • 自己資金条件

これから事業を始める人や事業を始めてから税務申告を2期終えていない人であれば創業条件を満たせます。事業を始めてから2年以上経つと創業条件を満たさなくなるので注意しましょう。

雇用を創出する事業を始める人や民間金融機関と公庫による協調融資を受けて事業を始める人など、一定の条件を満たすことで雇用創出などの条件をクリアできます。新創業融資制度により借りる融資額が1,000万円以内の場合は雇用創出などの条件を満たさなくても問題ありません。特定の要件を満たすことで自己資金の条件も無くなります。

新創業融資制度のメリット

日本公庫から新創業融資制度により創業資金を借りることで、経営者は以下の3つのメリットを受けられます。

  • 低い金利で借り入れできる
  • 担保や保証人が不要
  • 高額な資金の融資を受けられる

それぞれのメリットを詳しく見ていきましょう。

(1)低い金利で借り入れできる

民間の金融機関から資金調達するよりも、低い金利で融資を受けられるのが新創業融資制度のメリットです。条件を満たすことで2%以下の低い金利で資金を借りられます。事業者向けに提供されているビジネスローンでは金利が高いことが多いです。例えばビジネクストの事業者ローンは金利が8%から18%と高額であり、返済のハードルが高くなります。

例えば500万円の創業資金を金利2%で借りて5年間で返済する場合、返済総額は約525万円です。もし金利が8%まで高くなると、返済総額は約608万円まで高くなってしまいます。より低い金利の融資制度を利用することで、返済額を減らして資金練りが楽になるのです。新創業融資制度は返済の負担を減らしたい創業者にオススメ。

(2)担保や保証人が不要

新創業融資制度は担保や保証人が原則不要であり、事業が失敗した場合でも経営者個人には責任が問われません。信頼できる人に頼まなくても融資を受けられるメリットもあります。もし返済額を減らすことを希望する場合は、代表者が連帯保証人になることで金利を下げることが可能です。保証人を用意することで金利を低減できるのも新創業融資制度の利点です。

(3)高額な資金の融資を受けられる

民間の金融機関から借りられる金額よりも高額な融資を受けられるのが新創業融資制度の魅力。1,000万円までであれば比較的優しい条件で資金調達できます。ビジネスローンでも1,000万円まで借りられるところが多いですが、新規取引では制限もあるのです。例えばビジネクストの場合は新規での融資上限額は500万円と決められています。

資金を調達できずに事業を始められなければ、融資を受ける意味はありません。実績のない創業者でも高額の融資を利用できるのが新創業融資制度のメリットです。

新創業融資制度のデメリット

無担保無保証で高額な創業資金を調達できるのが新創業融資制度の魅力。事業を始めたばかりの人が借りられる制度には、制度融資よりも金利が高くて借り入れに時間がかかるデメリットもあります。

(1)制度融資よりも金利が高い

起業家が資金を調達する方法には地方自治体が融資する制度融資もあります。自治体の窓口で申し込むことで制度融資を利用できて、1%未満の金利で資金を借りられるのが特徴。

新創業融資制度よりも制度融資のほうが金利が低くて、返済総額が少なくなります。条件は厳しいですが制度融資を利用することで、創業資金の返済が楽になるのです。自己資金に余裕がある人は制度融資も検討してみることを勧めます。

(2)借入に時間がかかる

新創業融資制度により資金を調達するには、日本公庫による審査を待つことが必要です。申請から融資の実行まで1ヶ月以上かかるため、民間の金融機関から資金調達するよりも時間がかかります。創業資金を日本公庫から調達する場合はスケジュールに余裕をもって申し込みましょう。

新創業融資制度の審査に合格するには?

メリットやデメリットを考慮したうえで、新創業融資制度により資金調達することを検討している人もいるはず。日本公庫から資金を借りるには審査に合格することが必要です。

日本公庫の審査に合格するコツは以下の3つ。

  • 融資希望額を低くする
  • 業務を経験しておく
  • 実現可能な事業計画を立てる

それぞれのポイントを簡単に解説します。

(1)融資希望額を低くする

無担保無保証で資金を貸し出す新創業融資制度では、自己資金に対して高額な融資は実行されにくいです。一般的には自己資金の3倍程度の融資額であれば、スムーズに資金調達できます。融資額に対して自己資金の比率を高めることで、融資の審査が通りやすくなるのです。自己資金の比率を上げるために融資希望額を低くしましょう。

(2)業務を経験しておく

既に事業を経験している人のほうが未経験者よりも失敗する可能性が低くなり、借金が返済されない可能性が低くなります。可能であれば事業を始める前に業務を会社で経験しましょう。

(3)実現可能な事業計画を立てる

膨大な利益を儲けることが不可能でも、持続的に利益を得られる事業であれば信頼されます。実現可能な事業計画を立案して、日本公庫の担当者にしっかりと説明しましょう。

まとめ

民間の金融機関よりも低い金利で資金を借りられて、審査のハードルが低いのが新創業融資制度です。事業を始めるための資金を必要とする人に新創業融資制度での借り入れを勧めます。


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