フランチャイズによるシーシャ カフェ・バー開業の収益とコストは?
近年、SNSなどにより若者世代の中で愛好者が増え始めているのがシーシャです。
2016年ころから注目度が高まっており、東京都内などでもシーシャを扱っている店舗が増加しています。
シーシャを扱う店舗の中には、フランチャイズに加盟して開業しているケースもよく見られます。
では、シーシャ販売やシーシャ カフェ・バーなどをフランチャイズに加盟して開業する場合、どの程度の収益を得ることができるのでしょうか?
また、フランチャイズ本部のサポートや、開業に必要な手続きにはどのようなものがあるのでしょうか?
この記事では、フランチャイズに加盟してシーシャ販売やシーシャ カフェ・バーの開業について詳しく解説します。
目次
シーシャの特徴や魅力とは?
注目を受けているとはいえまだまだシーシャの認知度が高いとはいえません。
まずは、シーシャとはどのようなものかが良く理解できない人も多いのではないでしょうか?
この章では、シーシャの特徴や魅力、愛好者が増加し関連店舗が増えている理由などについて触れていきましょう。
(1)シーシャとはなに?
シーシャは一般的に“水たばこ”とも呼ばれている嗜好品の一種です。
たばこの煙を、「水パイプ」という専用の器具で水を通してろ過します。
そして、ろ過された煙をホースで吸い喫煙することができるようになるのです。
諸説あるのですが、イランやエジプトといった中近東からシーシャが誕生し、中国やインド、東南アジアへと広まって現在に至っているといわれています。
特にイランなどといった中近東では喫茶店でシーシャを楽しむ光景が日常的にみられており、国民にも浸透しているたばこです。
(2)シーシャ販売やシーシャ カフェ・バーの魅力とは?
近年、注目度が高くなりシーシャの愛好者が増えていると前述しました。
これは、シーシャの魅力に気づき始めた人が増えてきたためです。
では、シーシャにはどのような魅力があるのでしょうか?
まず挙げられるのはリラックス効果が高いという点です。
シーシャは紙たばこと異なり、1時間から2時間程度味わうことができることから、ゆったりとした時間を過ごせます。
シーシャ カフェ・バーなどはコミュニケーションの場にもなり、高級感を感じながら友人たちと上質な時間を得ることもできるでしょう。
またフレーバーの種類も多く、ニコチンフリーなものもありますので、たばこの愛好者でなくてもシーシャを楽しむことができます。
これらがシーシャの魅力といえるでしょう。
(3)シーシャ関連店舗が増えているのはなぜ?
近年、シーシャの関連店舗が増えている理由のひとつとして愛好者が増えていることが最も大きな理由なのですが、理由のひとつは「インスタ映え」です。
インスタ映えするシーシャの機器や店舗から興味を持った人が愛好者となり、その数が増えています。
また健康促進法の改正により飲食店やカフェでの紙たばこの喫煙が厳しく制限され、ゆっくりたばこを店舗内で吸うことができないと感じている人が多いのではないでしょうか?
シーシャ カフェ・バーなどでは、店舗内でゆっくりとタバコが楽しめることができますので、紙たばこのような禁煙制限がありません。
このような理由により、シーシャ販売やシーシャ カフェ・バーが年々増加しています。
フランチャイズによるシーシャ販売、シーシャ カフェ・バーの収益は?
フランチャイズに加盟し、開業しようと検討する場合、気になるのはどの程度の収益が得られるのかという点ではないでしょうか?
ここからはフランチャイズによる、シーシャ販売、シーシャ カフェ・バーの収益面について解説します。
(1)回転率を高めるために集客を増やすのが大きなカギとなる
シーシャ カフェ・バーなどは、いかに回転率を高めていくのかが、収益を上げる最も大きなキーポイントとなります。
回転率を高めるには集客を増やさなければいけません。
フランチャイズに加盟することにより本部の看板や知名度が利用できますので、一定の集客が見込める有利な環境から起業することが可能です。
(2)ドリンクオーダーやワンドリンク制なども収益増に役立つ
シーシャ カフェ・バーを開業する場合、現在ある店舗の多くはシーシャと同時にドリンクを販売しています。
中には、必ずワンドリンクを注文しなければいけないシステムで経営しているところもあり、ドリンク販売による収益も見込める点も収益面のプラスポイントです。
(3)シーシャ カフェ・バーに勤務した場合の年収は?
実際に、従業員としてシーシャ カフェ・バーに勤務した場合、どの程度の年収を得ることができるのでしょうか?
従業員として勤務した場合、店長として1店舗を任せられた場合の年収は、一般的に400万円~600万円程度といわれています。
頻繁にお客様に向かってサービスを提供する必要はなく、シーシャ機器のセットと、ドリンクの提供などを行えば、一定時間は、お客様に関わることはありません。
つまり従業員を多く配置する必要がなく、少人数での店舗運営が可能です。
経営面でも固定費があまりかからず、一人の給与を高くすることができます。
少人数での店舗運営ができる点も収益を上げやすい業種といえるでしょう。
(4)複数店舗経営だと大幅な年収アップも可能
シーシャ関連の店舗が増えているとはいえ、まだまだ街中で見かけるほどには増えていないのが現状です。
今からの企業ならば複数店舗経営も決して不可能ではありません。
複数店舗での経営だと、大幅な収益アップにも期待が持てます。
前述したように、シーシャ カフェ・バーなどは、一人のお客様につきっきりで対応する必要がありませんので、少人数の運営も可能です。
従業員を育てると、次の出店も非常に楽になりますので複数店舗を経営することができ、収益アップに繋がります。
シーシャ販売やシーシャ カフェ・バー経営で年収1,000万円を越えることも決して難しくはないといえるでしょう。
初期費用・ロイヤリティなどの費用
ここまで収益面について解説してきましたが、人件費が抑えられ、お客様へのサービスもつきっきりで対応しなくていいことから収益性の高いビジネスといえます。
では開業するときの初期費用や、フランチャイズに加盟するためにかかるコストはどのくらいなのでしょうか?
ここからは、初期費用やフランチャイズに加盟するにあたって必要なコストについて解説します。
(1)開業における初期費用はどのくらいかかる
まずは開業における初期のコストとして挙げられるものを表にまとめました。
店舗取得費(家賃25万円と仮定) | 150万円 |
シーシャ器具(1台3万円 10台設置) | 30万円 |
フレーバー | 5万円 |
内装費 | 15万円 |
計 | 200万円 |
店舗の家賃などにより状況は異なりますが、200万円前後でも十分開業は可能です。
マンションの一室などで開業することにより、もっとコストを抑えた開業もできますし、機器の費用ももっと数を減らすことで費用も抑えることもできます。
シーシャ販売での起業は、自分の予算に合わせてできる自由度が高い業種といえるでしょう。
(2)加盟店料やロイヤリティは?
フランチャイズに加盟する場合に、さまざまなメリットを受けて開業することが可能ですが、加盟店料やロイヤリティといったコストが必要な場合があります
加盟店料とはフランチャイズに加盟する際の入会金、ロイヤリティは加盟店が運営サポートを受けるために毎月支払う対価といった位置づけです。
いくつかのフランチャイズ本部を調査しましたが、残念ながら加盟店料やロイヤリティは記載されていませんでした。
加盟店料やロイヤリティは、フランチャイズ本部によって大きく異なります。
どのフランチャイズに加盟するのかを、加盟店料やロイヤリティの額から比較検討してみてもいいでしょう。
フランチャイズによる加盟店へのサポートは何がある?
フランチャイズ本部に加盟して開業する場合、加盟店は店舗開業までにあたり、さまざまなサポートを受けることができます。
では、シーシャ販売やシーシャ カフェ・バーを開業するにあたって、どのようなサポートを受けることができるのでしょうか?
ここからは、店舗開業までの本部が行うサポートなどについて解説します。
(1)物件の取得
シーシャ カフェ・バーなどを開業する場合、どの場所で開業すると儲かりやすいのか地理の優位性がわからない人も多いのではないでしょうか?
フランチャイズ本部は、店舗取得にあたり抑えるべきポイントもしっかりと理解しています。
広さや立地などにおいても経験がなければ、なかなか正しい判断ができません。
本部は今まで培った経験から、シーシャ カフェ・バーに適した店舗を紹介し契約の手伝いまでを行います。
(2)店舗のデザイン
本部オリジナルのデザインを加盟店に提供し、快適な空間演出をサポートします。
本部によっては、全て自社スタッフのDIYによって内装を行っており、大幅に内装コストを削減することが可能です。
(3)必要な家具、厨房機器、その他備品の調達
シーシャは機器やフレーバーがどこでも販売されているわけではありません。
仕入れ先も特殊なので、オリジナルの仕入れ先を持っているフランチャイズ本部などがあります。
そのような本部から、安くシーシャの機器やフレーバーを仕入れることも可能です。
また、さまざまな備品関係も中古品販売店と連携し、必要な商品を安価に提供している本部などもあります。
家具や機器などのフォローも本部で行ってくれますので安心です。
(4)技術指導
シーシャの操作は難しいものではありませんが、開業前には一定の操作方法をマスターしておかなければいけません。
シーシャ機器の操作方法や、シーシャに関する知識、店舗オペレーションなどの技術指導も本部が行います。
(5)メニューの提案
シーシャにはフレーバーが多い分、どんどん仕入れてしまうと、なかなか売れないフレーバーなどロスが出てくる可能性も考えられるでしょう。
フランチャイズ本部では、売れるメニューやドリンクの提案から原価計算を行った上での価格設定などを行い、経営を下支えします。
(6)仕入れサポート
仕入れは経営において非常に大切で、常に安定し、質の良い商品を安い金額で仕入れる必要があります。
フランチャイズ本部では、提携した仕入れ先から加盟店への仕入れを安価で行いますので、品切れがなく安定した供給が可能です。
(7)申請におけるフォロー
シーシャ販売やシーシャ カフェ・バーは開業にあたりいくつかの申請や許可が必要です。
はじめて開業する場合などはこの申請や許可が面倒でわかりにくく、開業しづらいことに繋がります。
フランチャイズに加盟すると、開業に伴う申請や許可などのアドバイスを行ってくれますのでスケジューリングなどもやりやすいといえるでしょう。
申請などでつまずくと、開業までの時間が大きくずれてしまうこともあるので、機会損失の発生へと繋がるのです。
これらのリスクを解消するサポートをフランチャイズ本部が行ってくれます。
(8)HPの作成
フランチャイズ本部のデザインを受け継いだ店舗で開業しますが、HPなども統一感を持ちたいものです。
フランチャイズ本部によってはこのHP作成も請け負っています。
本部が作成するのでデザインも統一性がとれているHPでの集客が可能です。
集客に大きなプラス要因となるでしょう。
シーシャ販売やシーシャ カフェ・バーを開業する手続きは?
先ほど本部のサポートで少し触れましたが、シーシャ販売やシーシャ カフェ・バーを開業する場合いくつかの申請や許可が必要になります。
ここからはシーシャ販売やシーシャ カフェ・バーを開業する手続きについて解説しましょう。
(1)飲食店営業許可
シーシャ カフェ・バーではドリンクや軽い軽食などを提供しますので飲食店営業許可が必要です。
保健所の許可が必要となります。
相談→許可申請→設備や書類の検査→許可書交付
といった流れで営業許可を受けなければいけません。
(2)食品衛生責任者
飲食店営業許可を受けるためには食品衛生責任者を配置が必要です。
食品衛生責任者は誰でもなれるわけではなく、自治体が行う食品衛生責任者養成講習を修了しなければいけません。
営業許可の前に配置する必要がありますので、前もって食品衛生責任者養成講習を受講するか、受講した社員を雇う必要があります。
(3)タバコ小売販売許可
シーシャ販売はたばこの販売に該当します。
そのためタバコ小売販売許可が必要です。
この許可は、営業店舗のある所在地にある日本たばこ産業株式会社の窓口で許可申請書類を提出しなければいけません。
その後、財務局が審査し、数ヶ月の期間を経て審査が通れば販売が可能となります。
開業までには必ず必要となりますので、早めの許可申請が必要です。
(4)深夜営業許可
開業する店舗の営業時間にもよりますが、深夜12時以降にも影響する場合に必要なのが深夜営業許可です。
所轄警察へ届け出が必要ですが、一定の基準をクリアしなければいけません。
深夜営業できる地域かどうか、深夜営業できる内装かどうかといった点を前もってクリアしておく必要があります。
(5)防火管理者資格
店舗の収容人数や店舗の広さによりますが、収容可能人数が30人を超えるか、延床面積が300㎡以上だと防火管理者が必要です。
防火管理者は一定の講習を受けて試験に合格することで資格を得ることができます。
まとめ
近年、愛好者が増えてきたシーシャは固定費もあまりかからず、起業にも向いている業種といえます。
特にフランチャイズに加盟した場合は、さまざまな本部サポートがありますので、開業までの流れもスムーズです。
近年愛好者が目立ち始めた点などから、より一層需要の高まりも期待できますので、複数店舗運営なども大いに待できる業種といえるでしょう。
シーシャ販売やシーシャカフェの開業などに興味がある人は、是非この記事を参考にしてはいかがでしょうか?