フランチャイズのオーダーメイドインソール業のメリット・インソールの特徴も解説
今、オーダーメイドインソールに注目が集まり需要のある風潮があります。
足が疲れ歩行姿勢が乱れると、慢性的には腰痛にもつながる可能性もあります。
そして立ち仕事の人は特に足が疲れ、外反母趾に悩む人もいます。
この足の疲労問題がある中で、オーダーメイドインソールの製造販売を目指す人も増えてきています。
オーダーメイドインソールには、足の疲れ軽減などの効果も見込めます。
一方でオーダーメイドインソール業は、集客方法が特殊など、販売先確保が容易でない業種です。
ですがフランチャイズ加盟独立によって、催事イベント出店があるなど、ルートを作りやすい方法もあります。
今回はフランチャイズとオーダーメイドインソール業について、インソールの特徴と、オーダーメイドインソール業の難点や失敗を避けるコツなどに触れながら解説します。
目次
フランチャイズのオーダーメイドインソール業の年収
フランチャイズのオーダーメイドインソール業経営に参入すると、標準的に年収450万円以上を得やすい傾向にあります。
そして高価格素材を販売できたり、難度の高い加工技術を上手に施工できるようになったりすると、600万円以上を目指すことも可能です。
また作成技術を習得し副業として取り組み、本業と別口の収入源を得る方法もあります。
高収入を目指すためには、以下のような点を心がけるとよいでしょう。
- 需要の多い素材や加工を多くこなし、業務要領に早く慣れる
- 広告の場になる出展先を、自分も見つける
- 業務開始後も、インソールの専門知識を自ら学ぶ
- 整形外科などの処方内容と、健康保険との関係性を把握しておく
- 請求金額について購入者と店側で、誤認識がないようにする
- 新規購入者の想定する内容を予測し、購入者にとってイメージと異なった対応内容になる際の説明を考えておく
- サイズ調整など含め、サポートの準備をしておく など
初期費用とランニングコスト項目
(1)初期費用
加盟費用として標準的に、80万円程度要する傾向にあります。
この費用には、のぼりや名刺などの初期広告費用や、講習費用を含むところもあります。
オフィスを構えると、オフィス段取費も必要となります。
そしてオーダーメイドインソールだけでなく、靴の修理業全体を対象としてオーダーメイドインソール業にも取り組みたいケースでは、250万円程度要する時もあります。
一方でインソール技術そのものだけを学びたいケースでは、60万円程度の時もあります。
【初期費用内訳】
- 加盟費
- 初期商材費
- 初期広告用チラシ費
- 名刺代
- のぼり代
- 講習費 など
(2)ランニングコスト項目
- オフィス家賃
- 交通費
- 商材費
- 通信費
- 道具交換費 など
ロイヤリティは、ないところもあります。
足底板とインソールの違い
足底板とインソールには、次のような違いがあります。
(1)足底板
足底板は医療用のインソールで、インソールは中敷き全般のことです。
そして足底板は足の形状や治療の目的により、基本的に完全オーダーメイドで作ります。
また足底板の費用には、健康保険が適用可能な時もあります。
足底板も、インソールの種類の1つもいえます。
(2)インソール
医療用途外のインソールは、百円ショップで購入可能なものから、オーダーメイドインソールまでさまざまです。
そして販売価格や種類も、多種多様です。
また一般的なインソールは、購入に当たって健康保険は適用されません。
インソールの特徴
インソールには、次のような特徴があります。
(1)インソールの種類
- 足底板
- スポーツ用インソール
- 立ち仕事向けインソール
- 臭い菌抑制インソール
- ファッション向けインソール
- サイズ調節インソール
- 寒さ対策インソール など
(2)インソールの効果
- フィット感増強
- 靴底をみられた時の、見映え確保
- 靴ずれ防止
- 疲れ軽減
- 消臭
- 防寒 など
このように市販の一般的なインソールも、クッション性を高くしているなど、幾分か工夫を施しているものもあります。
(3)オーダーメイドインソール
オーダーメイドインソールは、購入者の足の形を分析して細かくフィットするよう製造します。
そして用途や目的次第では、さらなる手間が加わることもあります。
想定効果として疲労軽減はもちろん、ケガによる後遺症サポートやスポーツパフォーマンス向上効果などもあります。
フランチャイズによるオーダーメイドインソール業の開業手順
(1)問合せ
まずは電話や問い合わせフォームから、問い合わせます。資料を送付するところもあります。
(2)個別説明会
資料記載外のことを含め、詳細説明があります。加盟希望者に合った、ビジネスメニューを用意しているところもあります。
(3)契約締結
本部加盟希望者共に合意する時には、契約締結へと移ります。開業と業務開始へ向けて、再度詳細説明があるところもあります。
(4)研修
業務に備えて、研修をするところもあります。オーダーメイドインソール業は特殊なので、不明点はなるべく解決できておきたいものです。
(5)開業
(1)~(4)のプロセスを経て、オーダーメイドインソール業務開始となります。
フランチャイズでオーダーメイドインソール業を開業するメリット
フランチャイズのオーダーメイドインソール業開業には、次のようなメリットがあります。
(1)複数の関係先と提携
次のような、業務提携先をもっているところもあります。
- 整体院
- 整骨院
- ストレッチサロン
- カイロプラクティックサロン など
いずれも足そのものや足の裏に、何らかの痛みや懸念点を抱えている人が来る傾向もあります。
これらの提携先と売上を分け合うシステムにしているところもあり、売上につながりやすいです。
(2)催事イベント
百貨店やショッピングセンター、そしてフィットネスクラブなどで催事イベントをするところもあります。
よって認知度拡大と、集客につながりやすいといえます。
(3)スポーツイベントでの出店
有名なマラソンなど、各地のマラソン大会での出張販売をする時もあります。
マラソン大会では、プロやセミプロレベルの参加者もいます。
プロやセミプロレベルの参加者には、インソールに特段気をつかっている人もいます。
よってオーダーメイドインソールをアピールするには、よいチャンスです。
(4)未経験者も可能
ソールそのものは、本部の専任技術者が作成するところもあります。
加盟者の必要作業は、専用の道具で足サイズ測定です。
そして加盟時に研修があり、足やインソールについて学べます。
よって、未経験者も参入可能な時もあります。
(5)特許取得済
独自のインソール理論について、特許を取得しているところもあります。
この独自のインソール理論は、低下した足の運動機能を補足する高度な点も考えてあります。
大まかには、安定性と連動性の両立を追求した考え方です。
よってプロノンプロ双方スポーツ選手を対象として、一般的なソールより販売説得力が高いです。
(6)難解な問題も経験済
過去に骨折をしてから、右足と左足の長さに誤差が生まれ、筋肉の使い方に不自由が生じた相談者がいたところがあります。
つまり普通に歩くことすら、違和感があったわけです。
ですが特殊インソールを使い始めてから、両足を自然に使えるようになっています。
このように難しい症状に対しても、措置がうまくいった事例もあり、解決の糸口をつかめる可能性もあります。
外反母趾に、効果があるともいわれています。
(7)営業サポート
物販には購入前後で、物販素人では容易には答えられないような問い合わせがあることもあります。
例えば「使用後に不具合が生じたら何かサポートはありますか?や他の医療器具との併用は大丈夫ですか?」のような内容です。
フランンチャイズでは本部に各種問い合わせ窓口があって、対応をできやすいケースもあります。
(8)今までの経験や知識も活かせる
もし足の骨格や筋肉を勉強したことがあったり、物販営業経験があったりすると、業務を進めやすい可能性もあります。
そして加盟時の個人説明会においても、本部より好評を得られる見込みもあります。
(9)別ビジネスの可能性
本部には、オーダーメイドインソール業以外の事業をしているところもあります。
もし加盟者の経験と本部の事業に共通点があれば、別ビジネスにつながる可能性もあります。
フランチャイズでオーダーメイドインソール業を開業するデメリット
フランチャイズのオーダーメイドインソール業には、次のようなデメリットもあります
(1)出展先を認められない
加盟者自身も独自広告をしようと、イベントやスポーツ教室などの出展先を探します。
一方で出展先が見つかっても、本部より承認されなかったり、本部指定の出展先を優先するよう要請されたりするとデメリットとなります。
(2)メーカーも加盟競合
オーダーメイドインソール業には、靴メーカーなどのメーカーも、業務提携に興味を示したり加盟希望したりするケースもあります。
メーカーは資金力をはじめ、さまざまな強大な力をもっている傾向もあります。
よって仮に個人や零細企業として参入を試みようとし、加盟者としてのメーカーが競合になると、そもそも加盟が実現できない可能性もあります。
オーダーメイドインソール業の難点と失敗を避けるコツ
オーダーメイドインソール業には、次のような難点もあります。
(1)成長期の子供用インソール
成長期にある子供は、筋肉や骨の発達が速い傾向もあります。
そして今の子供は10年前20年前の子供と比較し、筋肉や骨の強度が強くない子もいます。
よって使用中の、骨や筋肉に及ぶ影響を考えたインソール製作も大切です。
(2)整形外科の処方取扱
整形外科病院の処方で、本部の技術者に作成を依頼する可能性もあります。
この際、整形外科病院の処方内容を正確に本部の技術者に伝えることが重要ながら、容易ではありません。
書類に記された処方内容をそのまま伝えるだけでは、意味が伝わらない可能性もあります。
よって処方の専門用語や、内容について自分自身で調べておくなどの工夫も必要です。
(3)金額の誤認識防止
オーダーメイドなので、当然一般的に市販されているインソールよりは価格が高い傾向です。
ここでの注意点として、顧客の支払い前の想定金額と実際の請求金額に誤差が生じることは防ぎたい旨です。
例え税込税別認識違いによる、数百円や1,000円程度の違いもクレームの原因になります。
このようなトラブルは店内に複数スタッフがいて、1人の顧客に異なるスタッフが関わる時にも生じる傾向があります。
よって料金設定については、店内統一の認識意識も必要です。
そして伝達の際の、二重三重の確認も効果的です。
ささいなミスから、リピーター見込み客を逃すことを防ぎます。
(4)サポート準備
いくら個々の足を分析し目的に合わせて作成するとはいえ、購入後の調整が必要な時もあります。
よって予め調整の必要性を予測し、調整の準備をしておくこともスムーズな業務運営につながります。
例えばインソールの調整には、細かい素材を貼り合わせる方法もあります。
よって準備としては、素材の在庫確保もあります。
このようにリピーター獲得のためには、サポート準備も大切です。
(5)価格説明準備
口コミで来る顧客は知り合いなどから聞き、大体の値段をイメージしてくる顧客もいるでしょう。
一方でオーダーメイドインソールは特殊なので、顧客のイメージしていた価格より高い可能性もあります。
このようなケースでは価格に関して、顧客が理解及び納得できる説明も準備しておく必要もあります。
請求書の備考欄に、わかりやすく明記しておくことも1つの方法といえます。
(6)市販インソールも競合
今は市販のインソールにも、さまざまな工夫を施したインソールがあります。
例えば「かかとを包み込んで重心を安定させて、疲れにくくする」スポーツドクター監修のインソールです。
このように幾分か、オーダーメイドインソールに近づいたようなインソールもあります。
よって市販のインソール特徴を把握し、差異点を考える必要もあります。
(7)健康保険との関係
購入者とオーダー内容によっては、健康保険との関係もあります。
健康保険と関係すると、療養費支給の金銭面に関する重要事項も含みます。
よって健康保険と関係した際は、慎重に進める必要もあります。
(8)他の靴へ転用
購入者の中には、1つオーダーメイドインソールを作って「他の自分の靴に同じインソールを転用できるの?」と、疑問をもつ人もいるでしょう。
オーダーメイドインソールの一般論として、しっかりとフィットすれば転用は可能ともいわれます。
一方でサイズなどが幾分か異なり、スムーズにフィットできにくいケースでは要注意です。
購入者には、この旨の丁寧な説明もポイントといえます。
(9)はき方と歩き方の説明
せっかくよいインソールができても、はき方や歩き方次第では効果や耐用期間が減ってしまう可能性もあります。
よって適切なはき方や歩き方を自分なりに勉強したり調べたりして、購入者に説明する必要もあります。
一方で、はき方や歩き方の注意点や理屈のみを説明することは要注意です。
顧客としては快適に履いて歩けるように、安くない費用を払ってオーダーメイドインソールを購入するわけです。
注意点ばかりを意識していては、オーダーメイドインソールを購入する意味がないと感じる懸念もあります。
購入者の状況や気持ちを考えた表現方法による、説明が大切です。
まとめ
ここまで、フランチャイズとオーダーメイドインソール業について考察してきました。
押さえておきたい点は、年収や初期費用と、フランチャイズで開業するメリットです。
そして、オーダーメイドインソール業の難点と失敗を避けるコツもポイントといえます。
慢性的な足の疲労を抱えている人にとって、オーダーメイドインソールは救世主にもなります。
加工技術を磨き、購入後のサポート対応方法も準備し、顧客から足の万能ドクターの称号を勝ち取ってください。