週末起業とは?メリットとデメリット・おすすめの業種も紹介
新たなライフスタイルとして注目されているのが週末起業です。
まだあまり聞きなじみのない言葉なので、どのようなスタイルなのかわからないといった方も多いのではないでしょうか。
この記事では週末起業の特徴やメリット、デメリット、週末起業にオススメの業種などについて解説します。
週末起業とはどのような起業スタイル?
まずは週末起業の特徴や、副業などとの違いについて詳しく解説します。
(1)週末起業の特徴
週末起業とは本業を持ちながら休日を利用して事業を立ち上げ、開業することを指します。
事業の中身は特に決まっているわけではありません。
どんな事業でも構いませんが、限られた時間の中で経営しなければいけませんので、ある程度中身は限られてしまうでしょう。
本業は退職せずに新たなビジネスを立ち上げますので、本業の収入は得られる状態で起業できる点が週末起業の特徴です。
(2)副業とどう違う?
週末起業と副業は、どちらも本業以外で収入が得られますので同じように見られます。
副業と週末起業の決定的な違いは、副業が別の企業で働いて収入を得るのに対し、週末起業は自分で事業を立ち上げて収入を確保するビジネススタイルという点です。
副業に関してはある程度収入が計算できますが、週末起業においては、起業当初どの程度の収益が得られるかわからず、赤字になってしまうかもしれません。
このように週末起業と副業は大きく異なるといえます。
週末起業のメリット
ここからは、週末起業のメリットについて解説します。
(1)本業とは別に収入が得られる
本業とは別の収入が得られます。
週末起業で得た収入で余裕のある生活が送れるようになりますし、さらなる事業拡大の資金としてもいいでしょう。
本業の経営が思わしくなく、給料などが上がらなくても、本業にしがみつく必要性が減ります。
普段の生活にも経済的な余裕が出てきます。
週末起業がうまく軌道に乗り、事業が成長、安定すればするほど気持ちにも余裕が出てきますので、非常に大きなメリットといえるでしょう。
(2)新しいキャリアとスキルアップ
本業とは別のキャリアが積める点も大きなメリットのひとつです。
週末起業で取り組んでいる分野で実績を積めば、本業だけでは得られなかったキャリアを積めます。
新しい事業でスキルアップしてキャリアを積んでいけると、本業に活かせるケースも出てくるでしょう。
週末起業で得るキャリアが本業に活かせなくても、週末起業での売り上げアップに繋がります。
実績が積めると信頼度も増してきますので、週末起業でスタートした事業の信頼性が増すでしょう。
(3)うまくいけば独立できる
週末起業で取り組んでいる分野がうまく軌道に乗り、事業自体が成功すれば、独立してさらなる事業拡大を目指せます。
週末起業に集中しようと本業を退職する際には、すでに一定の成果を上げていますので、ある程度成功した状態から次のステップに踏み出せるでしょう。
本業を退職し、一からのスタートとなると、収入面も不安な状態からスタートとなります。
業種次第では、さらなる事業成長のために独立も選択できますので、独立のリスクを大幅に抑えられるでしょう。
(4)本業があるのでリスクが少ない
週末起業がうまくいかない場合も、最悪の場合事業を辞めたらいいだけです。
そもそも本業があるので、現時点での収入の柱は本業になっているはずでしょう。
週末起業の失敗が、経済的に大きな影響を与えにくい点も大きなメリットといえます。
週末起業の大きな目的は、本業を退職して独立開業する場合の、収入面のリスク回避です。
週末起業でスタートした事業に関して、収入面を最初は追いかけず、じっくり育てる方向性にしたくても本業がなければできません。
経済的なリスクが大きく回避できます。
(5)新たなやりがいが見つけられる
長いこと本業だけのサラリーマン生活を送っていると、なんとなく仕事をこなしているだけになってしまい、少しやりがいもなくなっている方も多いのではないでしょうか。
週末起業をスタートできると、自分の力で新たなビジネスを立ち上げ、成長させていかないといけませんので、新たなやりがいに繋がります。
どんどん成長させていくことができると、自然と気持ちが前向きになり、本業でも成果が得やすい状況を自分で作り出せるでしょう。
仕事自体に対する自信がつき、心にも余裕ができますので、やりがいが見つけられるのも非常に大きなメリットといえます。
週末起業のデメリット
週末起業はメリットばかりではありません。
ここからは週末起業のデメリットについて詳しく解説します。
(1)本業では禁止されている場合がある
一般的に本業の就業規則の中で副業が禁止されているような場合、週末起業も同じように扱われますので、就業規則に違反してしまうことになります。
会社には黙って事業をスタートしたとしても、収入面からわかってしまうケースも多く、何らかの罰則を受けるかもしれません。
そのような企業に在籍している間は、事業継続が難しくなるでしょう。
本業を退職して起業することもできますが、週末起業そもそもの目的が果たせません。
本業も就業規則をきちんと理解した上で、週末起業をスタートするかどうかの判断が必要です。
(2)申告が必要
週末起業が軌道に乗り、一定の収入が得られるようになると確定申告が必要になってきます。
確定申告をする所得の目安は年間20万円以上です。
収入ではなく、週末事業により支出した経費を差し引いた所得である点を理解しましょう。
年間20万円以上の所得となった場合、所得税や住民税を納税する必要があります。
一般的なサラリーマンの場合は、全て会社で所得税の支払いなどを年末調整でしますので、納税の計算などする必要はありません。
しかし、週末起業で所得が増えると、確定申告の必要性が出て、時には煩雑な作業を求められますのでデメリットとなるでしょう。
(3)本業が休みのときしかできない
本業が休みの時に取り組む週末起業は、逆を言うと本業が休みの時しか事業ができないということです。
もっと時間をかけたいのに、週末起業に使える時間が取れないために、後回しにするといったもどかしい状態が続く可能性も考えられるでしょう。
また本業で疲れてしまい、週末起業で本来の働きができない事態も考えられます。
家族がいる場合、本業と週末起業での仕事に追われてしまうので、家族と接する時間が減ってしまう点もデメリットのひとつです。
(4)失業保険に支障が出る
本業と並行して事業に取り組むわけですから本業を退職した場合、スムーズに週末起業へと移行できますが、失業保険がもらえないかもしれません。
失業保険は本業を退職し、次の仕事に就けるまでの収入をフォローするための目的で設けられている制度です。
週末起業によってすでに開業している場合は、個人事業主となっているわけですので、失業には当てはまりません。
失業保険がもらえない可能性がある点もデメリットとなるでしょう。
(5)本業に悪い影響が出る場合がある
サラリーマンは平日に本業に従事し、休日に身体を休めて、週明けから本業に取り組み始めるといった流れが一般的ではないでしょうか。
週末起業は、本業の休みを利用して新たな事業に取り組む流れとなっています。
そのため、本来ならば休息に充てる時間を犠牲にしますので、疲れを残したまま本業に取り組むといった事態になりかねません。
疲れが残った状態で本業に取り組むとなると、効率的な動きができず、本業に悪い影響が出てしまうケースも考えられるでしょう。
これも大きなデメリットのひとつとなります。
週末起業にオススメの業種とは?
週末起業は本業の空き時間に取り組めるビジネスですので、時間が限られてしまいます。
ここからは週末起業しやすい業種について解説します。
(1)ネットショップ運営
インターネット上でショップを開き、商品を販売するビジネスです。
フリマなどで商品を購入して、自分のネットショップで販売する転売的な要素があるネットショップや、代理店的な要素があるネットショップなどいくつかのパターンがあります。
インターネット上の空間でショップが開けますので、わざわざ実店舗を構える必要がありません。
代理店型のネットショップだと注文を受け集客するまでが大きな業務となり、わざわざ在庫を保管する必要もなく、発送などは本部が引き受けるケースも多いスタイルです。
時間的な融通が利きやすく週末起業に向いている業種のひとつとして挙げられます。
(2)Webライター、ブログ
ブログ運営の場合は、ブログの読者を増やすことで、アフィリエイトやアドセンスといった収入が得られます。
Webライターとは、クライアントから記事作成を依頼されますので要望に沿った記事を作成し、納品すると収益が得られる仕事です。
どちらもパソコンひとつで起業できますので、店舗を構える必要がなく、自分の都合に合わせて時間がつくりやすいビジネスといえるでしょう。
ブログ運営に関しては、読者が増えれば増えるほど収益が得られる仕組みとなっており、どれだけ時間をかけても収益が得られない可能性もあります。
逆に読者が多ければ、短時間でも大きな収益となるかもしれません。
Webライターは記事を納品すれば収益を得られますので、時間を費やせば費やすほどに収益が得られるでしょう。
両方を一緒に取り組めばそれぞれのいい部分を取り込めるビジネスとなります。
(3)コンサルタント
ある一定の分野において、大きな実績やスキル、資格などがある場合、その分野におけるコンサルタントとして起業できます。
得意な分野で悩みを抱えたクライアントの問題解決や、戦略を提案することにより収益を得られるビジネススタイルです。
自分の能力が真っ先に求められますので、企業に提案できる程度のスキルと納得させられる実績を持っていなければなかなか成功しないかもしれません。
自分の身一つで、企業に入り、さまざまな改善提案や企画を立案しますので、店舗を構える必要性もなく、自分の時間に合わせられます。
しかし、かなりの実績やクライアントを納得させられるスキルがなければ成功しない業種といえるでしょう。
(4)講師
コンサルタント業に若干似ていますが、講師に関しては一般の方を対象として自分の得意分野を教えることで収益を上げる事業です。
例えば料理教室やヨガ教室など、経営的なコンサルタントとは違い、身近なものを教えて収益を上げられます。
これも、人の教えられるほどのスキルや実績が必要な業種といえるでしょう。
週末起業をスタートする流れ
ここからは週末起業をスタートする流れについて解説します。
(1)起業する業種の決定
起業する業種をまず決めなければいけません。
前述したように限られた時間の中で取り組む事業ですので、どうしても業種が限られてきます。
その中で自分が得意とする分野や、人脈が多い分野を選択し新たな事業としてスタートするのがオススメです。
(2)事業計画書の作成
事業計画書によって事業計画を立て、行動の指針を決定しましょう。
将来どのように進みたいのか、売上や利益の目標を年度ごとに定め、達成させるための取り組みなどを検討します。
売上の額などを年数ごとに定めておくと同時に、取引会社の数を何社にするといった、具体的な目標だと、達成に向けて順調に進んでいるかどうかが判断しやすくなるでしょう。
事業計画書の作成も欠かせない取り組みです。
(3)開業届の提出
週末起業の場合、基本的に個人事業主としてスタートします。
開業届を管轄の税務署に提出すると個人事業主として開業ができますので、手続き自体は非常に簡単です。
自分の事業がスタートするというモチベーションのアップにもなるでしょう。
まとめ
週末起業について解説しました。
新たなビジネスを立ち上げる場合には、非常に効果的な起業方法です。
上手く事業が拡大できると、収入の柱をもうひとつ増やせる上に、スキルの掛け合わせで、本業にも生かせる可能性もあります、
Webライターなどは、記事をつくる能力が上がりますので、本業の宣伝広告を任せられるほどのスキルも身に着けられるかもしれません。
反面、休みが取れないなどのデメリットもありますので、週末起業に対するメリットやデメリットを理解した上で、取り組むかを決めるといいでしょう。