整骨院経営の年収の平均は?収益を上げるポイントも解説
柔道整復師の資格をお持ちの方の中には、整骨院を開業する場合、どの程度の年収が得られるのか気になる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、接骨院経営の年収や売上を上げるコツといった点について詳しく解説します。
整骨院経営した場合の年収
整骨院経営における年収や年収の推移といった点について詳しく解説しましょう。
(1)一般的には300万円〜700万円程度
自分で整骨院を開業し、経営者として得られる年収は300万円から700万円程度といわれています。
自らも柔道整復師としてお客様に施術した場合の年収です。
しかしこの年収は、保険診療のみの整骨院なのかといった点や、スタッフの人数によって大きく異なります。
ただ技術スキルが高いだけでは高年収を得られないのも整骨院経営の難しい点です。
整骨院を出店するエリアの状況やマーケティングなどをしっかりと行ったうえで開業していると700万円に近い年収が得られるでしょう。
特に計画性がなく開業した場合は、年収300万円も切るどころか赤字になる可能性もあります。
同じ整骨院経営でもマーケティングが非常に重要で、計画性がなく開業した場合は大きな年収を得られないでしょう。
(2)複数店経営でさらなる年収アップが期待できる
整骨院経営がうまくいくと、他のエリアに出店することも可能です。
もちろん、複数店舗の経営となると、自分が柔道整復師として勤務できませんので店舗をまとめる部下を育成しなければいけません。
店舗を任せることができる部下を育てられると、2号店、3号店と開業が可能ですので、1店舗だけでは得られないほどの年収が期待できるでしょう。
しかし注意が必要な点が、それだけリスクが高まるという点です。
コロナ禍において整骨院などは施術上患者さんと濃厚接触してしまいますので、影響を受けやすい業種でした。
休業期間も長くなってしまい、場合によっては廃業を選択しているケースも多かったといえます。
複数店舗経営は年収アップの期待が高まると同時に、リスクも抱えてしまうといえるでしょう。
(3)年収1,000万円も可能
整骨院経営はただスキルが高いだけでは、なかなか売り上げも上がらず、年収アップに繋がりません。
緻密なマーケティング戦略やエリア特有のニーズをしっかりと分析して開業することも年収に大きく影響します。
1店舗だけでは若干ハードルは高いのですが、上手く整骨院を経営できると年収1,000万円も可能です。
しかし、一般的には1店舗だけでは年収1,000万円を得られる店舗は超人気店でなければ難しく、特別な技術を持っておくほどの差別化が必要といえます。
1店舗だけでは限界がありますので先ほど解説した、徐々に店舗数を増やしていく戦略をとると年収1,000万円も現実的になるでしょう。
(4)スタッフは一人でも複数でもそれぞれの強みを生かす
整骨院の開業については、開業当初から複数のスタッフを雇用しての開業でも一人で開業しても、それぞれの強みを生かした経営を行わなければいけません。
複数のスタッフ雇用だと、ランニングコストが余計にかかりますが、複数店舗経営に向けて早くからの社員教育が可能です。
ひとりだと、自分の自由な時間で開院ができますので、自由度が高くなります。
しかし年収は頭打ちとなってしまうでしょう。
それぞれに強みと弱みがありますので整骨院の経営における将来性などをしっかりと計画したうえでどのような経営形態で開業するのかを決めるといいでしょう。
整骨院の現状や規模
ここまでは整骨院を開業した場合の年収について解説しました。
しかし、整骨院の現状や市場規模などをしっかりと把握していなければ、今後の成長性などがわかりません。
ここからは、整骨院の現状や規模といった点について詳しく解説します。
(1)整骨院は年々増加している
厚生労働省の調査によると、2008年の整骨院数は約35,000ヶ所程度でしたが、2018年になりと50,000ヶ所を超えています。
10年間で1.5倍も整骨院などが増えた計算です。
他にも、整体院やカイロプラクティック店、エステなど、整骨院に近い施術を行いう施設が増えています。
年々、施設の数は増加傾向にあるといえるでしょう。
今まで通りの整骨院で開業してしまうと埋没してしまう可能性もあり、差別化を求められる場面が増えてくることも想定されます。
純粋に数が増えていますので開業前のマーケティングを綿密に行い、診療内容にも差別化を図るといった工夫が必要です。
(2)保険診療のみではなく療養費は減少傾向
整骨院の数が増加していることもありますが、保険診療のみでの経営は今後厳しくなるかもしれません。
というのも、療養費が縮小傾向にある点や、保険診療だけの受付となってしまうと取り扱うことができる症例が非常に限定されてしまします。
整骨院で扱える症例を増やすことにより、同業他社との差別化となりますが、当然ながらスキルが必要になりますので、常に最新技術を取り入れる必要があるでしょう。
集客面などのマーケティングとスキル面の充実を両立して開業に備えなければいけません。
(3)経営次第では十分に収益を上げられる
整骨院の現状は、やや厳しい状況ではありますが、経営次第では十分に収益を上げられます。
実際に、整骨院経営により多くの年収を得ているケースもありますので、自分なりの経営戦略を持っておきましょう。
新規顧客の継続的な獲得、既存顧客の客離れを食い止めるサービスの提供や利益率を上げていく取り組みといった対策が必要になります。
整骨院の数が増えているということは、それだけ需要が高いということです。
独自のサービス提供で、同業他社の患者さんを取り込めるかもしれません。
まだ高年収を目指せる魅力的な業種といえます。
整骨院経営において、売上を上げるコツとは?
整骨院を取り巻く環境は、簡単ではないものの、努力次第では高年収も可能なビジネスです。
ここからは、整骨院経営における売り上げを上げるコツについて解説します。
(1)ターゲット層やコンセプトを明確に持つ
やみくもに多くの患者さんに来院してもらいたいと考えてしまってもターゲットがぶれてしまいリピーターは見込めません。
リピーターを増やすためにはあらかじめターゲットを絞った上で、ターゲットに特化したコンセプトにする必要があります。
ターゲットに特化した診療メニューの開発や、サービスの拡充など、さまざまな手を打って経営しましょう。
事例を上げると、女性に特化した整骨院、スポーツ関連の治療を主とした整骨院などが挙げられます。
客層は多い方が来店数は多くなりそうですが、リピーターとなるかどうかとなると、やはりターゲットは絞る必要があります。
ターゲットとコンセプトをしっかりと構築して開業しましょう。
(2)しっかりと事業計画を立てる
事業計画書が必要です。
事業計画書とは事業の内容や収益見込み、コスト計算など綿密に記載し、金融機関の融資などに用いられる書面です。
金融機関の融資を受けなくても事業計画書を作成し、収益やコスト、利益率などを事前に分析しておきましょう。
事業計画書を基に、今の時点で考えられる対策を打っておき、できるだけコストを抑え、利益を上げる体質の経営体制を整えておく必要があります。
事業計画書は、数字で経営方針を具体的に分析ができる上、新たなサービスの追加や改善のヒントなどを得られる場合がありますので必ず作成しましょう。
(3)自費診療メニューを入れる
前述しましたが、保険診療メニューだけだと診療費が縮小の方向性ですので、経営が苦しくなってしまう可能性があります。
できれば自費診療メニューをつくり、複数回診療できるコースメニューの作成などがおすすめです。
事例を上げると、デスクワーク対策としての肩こり解消メニューや腰痛解消メニューなどが挙げられます。
他にも最新の機器などを用いた姿勢矯正のサポートなど、同業他社との差別化に最適な方法です。
(4)SNSを活用し集客に力を入れる
特に若い世代を集客する方法としてSNSの活用が必須です。
単純に整骨院の紹介だけではなく、肩こりに効く運動や、姿勢を矯正する方法などをSNSに記載しておくと、閲覧者が興味を持ち来院のきっかけとなるでしょう。
SNSだと宣伝広告の費用がほとんどかかりませんので、若い世代をターゲットにする場合は必ず活用しましょう。
整骨院経営の流れとは?
ここからは、整骨院を開業する流れについて解説します。
(1)資金計画を立てる
まずは開業にあたりどの程度の資金が必要になるかを計算する必要があります。
そのために必要なのが資金計画書の作成です。
開業資金にどれだけかかり、自己資金としてどれだけの金額を投入するかといった点をあらかじめ把握しておく必要があります。
また、運転資金としてどの程度確保しておくのか。
融資をうけるか自己資金のみで開業するかといった決断も必要でしょう。
資金計画もしていない状態で開業したとしても、上手くいくことはほとんどありません。
必要な資金や今後の資金繰りといった点をしっかりと決めた上で開業に踏み込みましょう。
(2)物件の選択と外装工事
ターゲットやコンセプトに沿った物件を選びましょう。
また資金計画で、借りる店舗の家賃などをあらかじめ決めているでしょうから予算内で決めなければいけません。
気に入った物件があった場合、市場調査を充分に行い、自分のニーズに合った物件かどうかを事前調査しなければいけません。
物件が決まると外装工事です。
コンセプトを決めていますので、コンセプトと予算に合った外装とコスパの良い業者さんに依頼しましょう。
(3)機材の搬入
コンセプトに合った機材を購入し、搬入します。
機器の購入費も高額になりますので、自己資金があまりない場合や予算オーバーしそうな場合はリースなどを利用してもいいでしょう。
機材の購入に関しても、きちんと資金計画や事業計画書を元に選別する必要があります。
(4)スタッフの採用と研修
ひとりで開業する場合は必要ではありませんが、複数人を雇用する場合はスタッフの採用が必要です。
柔道整復師が必要なのか、経理などを任せる方が必要なのかをきちんと認識し、コンセプトを理解したスタッフを採用しなければいけません。
一般的には、そう多い人数を雇用するわけではなく、開業当初は1名〜3名程度となるでしょう。
スタッフのひとりでもお客様に対して悪い印象を与えてしまうと整骨院全体のイメージが悪くなってしまいます。
できるだけ、お客様にとって優しい対応をするスタッフを選ぶことが大切です。また、採用後に研修を行い、整骨院の方向性を共有しましょう。
まとめ
整骨院を取り巻く環境は決して楽観視できるものはありませんが、経営次第では高年収を得られる仕事です。
柔道整復師としてのスキルは当然必要ですが、スキルだけではなく、コンセプトとターゲットの設定、そしてマーケティングをしっかりと設定するのが重要といえます。