フランチャイズのつけ麵屋は儲かる?収益や初期費用について解説
近年、人気となっているつけ麺屋をフランチャイズに加盟して開業しようとする方は多く、約8割の方は、未経験からフランチャイズに加盟して起業しています。
この記事では、つけ麺のフランチャイズが儲かる理由や、収益とコスト、未経験者以外でもフランチャイズに加盟してつけ麺屋を開業する方の特徴について詳しく解説しましょう。
つけ麺のフランチャイズが儲かる理由とは?
ここからは、つけ麺屋のフランチャイズが儲かる理由について解説します。
(1)明確なコンセプトで位置を確立できる
フランチャイズ本部は、それぞれ自社ブランドに対し明確なコンセプトを持っています。
本部はコンセプトが消費者のニーズに合っていたために成功し、複数店舗が出店できた上、フランチャイズまで確立できたのです。
また成長できたのは、他のつけ麺屋と明確に差別化できたことも挙げられます。
自分が選んだフランチャイズ本部に加盟することにより、明確なコンセプトを持つブランドと差別化されたメニューを引き継いだうえでの開業が可能です。
盛り付け、価格、味など独自性を出したブランドの利用により競合の心配などもあまりすることなく経営ができる点が儲かる理由のひとつといえます。
(2)安定した集客に期待できる
今では、飲食業にとって美味しいというのは基本的に当たり前のことで、最低条件といえるでしょう。
つまり、美味しいだけでは安定した集客にそこまで繋がらないといえます。
独立開業において最も懸念されるのは開業当初の集客です。
しかも定期的な固定客を常に掴み続けなければいけません。
フランチャイズに加盟すると、一定の固定客がついています。
これはフランチャイズ本部がすでに実績や知名度を獲得しているからです。
既に開業する状態からブランドが知られていますので、安定した集客に期待できる点も儲かる理由といえるでしょう。
(3)固定ファンが付きやすく経営が安定する
フランチャイズの特徴として、本部との横並び経営が求められる点を挙げられる方も多いのではないしょうか。
味に関しても加盟店ごとの独自性を求めていないので、全国どこでも一定品質のサービスが提供できます。
価格面も統一されていますので、リピーターや固定ファンが付きやすいといえるでしょう。
一度来店されただけでリピーターが付かないようでは、安定した経営は望めません。
フランチャイズ本部は既にブランドが確立していますので固定ファンが付きやすく、安定した経営ができやすいといえるでしょう。
(4)効率的なオペレーション
フランチャイズに加盟しての開業は、未経験者が多い点を前述しました。
未経験者に複雑なオペレーションを指示したとしてもうまくいかないケースが多くなってしまうでしょう。
そのためフランチャイズ本部は、初心者やアルバイトでもすぐに対応できるようなオペレーションを構築しています。
効率的なオペレーションを構築していますので、無駄がなく誰もが取り組みやすい経営が可能といえるでしょう。
また、飲食店経営の課題である廃棄ロスも少なく、余計な人件費をかけることもありません。
未経験者でも扱える効率的なオペレーションが、利益率の増加にも影響しているため儲かりやすい仕組みが構築されています。
(5)そもそも市場が拡大している
総務省の統計によると、つけ麺屋も含むラーメンの市場規模は拡大を続けています。
2012年には5,100億円程度の市場規模だったのが、2016年には6,000億円を超える市場規模です。
2019年からのコロナショックによる緊急事態宣言やまん延防止措置法などにより、外出が制限されたことからつけ麺屋に限らず、飲食店は大きな打撃を受けました。
しかしながら、コロナ禍も落ち着きを取り戻し始めた昨今、飲食の需要も増えています。
つけ麺は、ランチやディナーだけではなく、飲んだ後の締めとしても利用される食べ物です。
外食需要の回復といった波にも乗り、大幅な市場規模の拡大も期待されます。
フランチャイズによるつけ麺屋の収益とコスト
ここからは、フランチャイズに加盟してつけ麺屋を開業した場合の収益やコスト面について解説します。
(1)収益のモデルケース
まずは、フランチャイズに加盟してつけ麵屋を開業した場合、あるフランチャイズ本部が想定している収益のモデルケースを下記の表にまとめました。
項目 | 金額 |
月額売上 | 300万円 |
食材原価 | 90万円 |
人件費 | 90万円 |
家賃 | 40万円 |
光熱費 | 15万円 |
経費 | 20万円 |
営業利益 | 45万円 |
月額売上300万円に対して利益が45万円ですので、利益率は15%であることがわかります。
一般的な飲食業の平均利益率は8.7%程度といわれています。
平均の利益率と比較してもつけ麺屋の利益率は高いので、飲食業の中でも利益が上げやすい業種といえるでしょう。
(2)開業にかかるコスト
収益面がわかると、次に気になるのが開業にかかる費用です。
一般的につけ麺屋も含む飲食業の開業となると、店舗の取得費や厨房の設置費用など1,000万円を超えても全く不思議ではありません。
しかし、つけ麺屋のフランチャイズにおいては最低150万円からの開業か可能なケースがあります。
フランチャイズ本部が居抜き物件を積極的に推進することで、店舗に残っている設備などをそのまま使うことにより初期費用を大幅に抑えられます。
また直営店を2次利用してもらうことでも初期費用を抑えられますので、このような本部に加盟すると150万円からの初期費用での開業が可能です。
(3)加盟金やロイヤリティ
つけ麺屋の開業にあたり、フランチャイズに加盟することで儲かる理由について前述しましたが、コスト面は高額になる場合があります。
フランチャイズに加盟するにあたり、本部に加盟金を支払うケースが一般的です。
加盟するための入会金のような扱いですが、金額は本部によって異なり、100万円単位の加盟金が必要な本部もあれば加盟金がない場合もあります。
また、フランチャイズだと、本部のブランドや経営システムなどを使っての開業が可能ですが、加盟店は本部に毎月ロイヤリティを支払わなければいけません。
ロイヤリティの額も本部によって異なります。
毎月定額のケースや売上に対する割合、またはロイヤリティが不要な本部などもありますので、本部選びの比較としてもいいでしょう。
つけ麺屋のフランチャイズに加盟する流れ
ここからは、つけ麺屋のフランチャイズに加盟する流れを解説しましょう。
(1)加盟の相談
気になるフランチャイズ本部に対して加盟について相談しましょう。
相談方法は、電話やメールなどHPに記載されている方法から選択するといいでしょう。
(2)説明会の見学
問い合わせ後の対応は本部によって異なります。
本部によっては説明会を開催していますので、説明会に参加して加盟についての詳細を聞きましょう。
本部によっては、実際に店舗の見学会なども行っていますので、実際の経営状況をリアルに見ることができます。
(3)面接
本部に出向き、本部担当者との面談があります。
この面接は加盟審査の一部にもなります。
フランチャイズにはだれでも加盟できるわけではなく、本部の審査に合格しなければいけません。
加盟希望者の属性や、自己資金なども参考にされます。
面接後、審査期間を経て合格すると、フランチャイズに加盟できる一歩がクリアとなるでしょう。
(4)エリアの確定と調査
仮契約まで進むと、具体的なエリア選定や物件調査を行います。
加盟希望者が希望するエリアにおいて、商圏として出店できるのかどうかといった点や、現在、空いている店舗の調査や居抜き店舗の有無、他の店舗との距離などを調査します。
本部のスタッフが、現地に出向き、実測や近隣施設の状況調査などにより、適した物件かどうかを判断しなければいけません。
もし、適したエリアではないと判断された場合や、条件に合う店舗がなかった場合は、他のエリア調査、若しくはいったん契約を白紙に戻すといったケースが考えられます。
(5)事業計画書の作成
開業に向けて良い物件を見つけると、出店の計画や事業計画書の作成です。
開業において融資を活用する場合、金融機関に対して事業計画書の提出が必要です。
基本的には本部の指針に沿って作成します。
(6)加盟契約
フランチャイズ本部との加盟契約を締結します。
本部との契約を締結する際には、加盟金や保証金などを納める必要がありますので、自己資金を準備しておきましょう。
つけ麺屋のフランチャイズに加盟している方の特徴
ここからは、フランチャイズに加盟している方の特徴について解説します。
(1)独立開業を検討する未経験の個人
フランチャイズ本部に加盟してのつけ麺屋開業において、未経験の個人が多い点を前述しました。
フランチャイズに加盟すると、開業当初から一定の集客が見込める点やオペレーションが確立している点が大きいといえるでしょう。
未経験者が独立開業となると、運営方法や広告など一からスタートしなければいけませんので、途中で挫折してしまい失敗してしまう可能性が高くなってしまいます。
フランチャイズだと、研修なども充実していますので、開業前にオペレーションや調理方法などを充分に学んだうえでの開業が可能です。
そのため、未経験の方はフランチャイズに加盟して開業するケースが多いといえます。
(2)地元密着で事業展開する法人
地元に密着して事業展開している法人なども、フランチャイズに加盟して開業するケースが見られます。
フランチャイズ本部によっては全国展開せずに地域に特化して出店していることも多く、地域発展の一翼を担っています。
同じ地域で事業を行っている地元企業が、さらなる事業展開と地域発展の相乗効果を見込んでフランチャイズに加盟し開業する事例です。
最初の出店に成功すると、地元エリアに複数を出店するドミナント展開も可能となり、高収益にも期待できます。
(3)新規事業を検討する企業
新規事業としてつけ麺屋を選択し、起業する法人などもフランチャイズに加盟するケースが多いといえます。
新規事業とはいえ、まったく畑違いの分野からの開業となると、未経験の個人が加盟するのとほとんど変わりません。
特に、新規事業となると早く結果を出す必要もあるでしょうが、そもそもノウハウがありません。
フランチャイズに加盟しての開業によって、ノウハウが身に付き、新たな事業を展開する場合にも役立つかもしれません。
企業がフランチャイズに加盟して開業することにより、本部のノウハウが活用しやすくなるので、新規事業を計画する企業の加盟が多いといえるでしょう。
(4)未経験でも経験豊富でもメリットが大きいフランチャイズ
フランチャイズに加盟しての開業は、未経験者の加盟だけが大きなメリットを得るだけではなく、経験豊富な方が加盟して開業しても得るものは大きいといえます。
自分が行っていた経営方針と、実際につけ麺屋で成功したフランチャイズ本部とのノウハウが比較できるのも大きなメリットといえるでしょう。
また、どのような教育方法でオペレーションや接客方法を教えているのかといった点も今までのやり方と比べられます。
未経験でも経験があってもフランチャイズへの加盟はオススメといえるでしょう。
まとめ
ラーメンに分類されるつけ麺は、市場規模も大きく、開業するときにはたくさんの競合が相手となってしまいます。
独立開業となると、集客や仕入れなど、さまざまな準備が必要です。
特に経験が浅い状態での独立開業となると、どのように動いていいかわからずに、すぐに失敗してしまうかもしれません。
そこでおすすめなのがフランチャイズに加盟して、つけ麺屋を開業することです。
知名度を持った状態での開業や効率的なオペレーションなどメリットは大きく、特に未経験者などが加盟しての開業が多いといえます。