フランチャイズのもつ鍋屋の収益とコスト・安定した経営は可能?

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フランチャイズ もつ鍋屋

福岡定番の鍋といえばもつ鍋が挙げられるのではないでしょうか。

博多の定番となっていましたが、今では全国各地で好まれる鍋物となっています。

この記事では、もつ鍋の魅力やビジネスの特徴とフランチャイズで開業する場合の売り上げ、などについて詳しく解説します。

投稿者・コラム執筆者

もつ鍋の魅力とは

まずは、博多で定番のもつ鍋が全国各地で人気になった理由などについて解説しましょう。

(1)もつ鍋の発祥

もつ鍋の発祥は、諸説ありますが、昭和初期に炭鉱労働者の間で生まれたメニューとの説が一般的です。

もつ鍋の「もつ」は牛や豚のホルモンを主な材料とする鍋料理で、アルミ鍋でホルモンとニラを食べていたのが発祥といわれています。

当時、牛や豚のホルモンは廃棄されており、安く手に入れられたことから、朝鮮の方を中心に食されていました。安いうえに栄養が豊富であるホルモンは、朝鮮の方だけではなく炭鉱労働者にとって栄養食となります。

過酷な労働を支える活力源として自然と労働者全体に好まれて食されたのがルーツです。

(2)もつ鍋はいつ人気になった?

もつ鍋が全国的に騒がれ始めたのは、まず1990年前半のバブル期です

福岡のサラリーマンを中心として親しまれていたもつ鍋が東京に上陸し、一大ブームとなります。

手ごろな価格で栄養満点な上、ボリュームもあることからサラリーマンの間で徐々に広まっていきました。

お酒にも合うので居酒屋を中心に提供され始め、全国各地に広まります。

1992年の流行語大賞にもつ鍋が選ばれるほどの人気ぶりです。

(3)もつ鍋のヘルシーさが若い女性に人気

次に人気が再燃したのは2000年初頭です。若い女性の間で人気になりました。

もつ鍋はホルモンの美味しさとボリュームの多さが魅力でしたが、若い女性の間では野菜が豊富でコラーゲンが豊富である点が注目されます

美容面でもつ鍋の注目度が増し、2度目のブームを引き起こしました。

1990年前半と2000年初頭の2大ブームにより、もつ鍋は完全に浸透しました。

代表的な鍋料理のひとつとなったといえるでしょう。

もつ鍋ビジネスの特徴とは

もつ鍋屋をフランチャイズで開業するにあたり、ビジネスの特徴が気になります。

ここからは、もつ鍋ビジネスの特徴について詳しく解説しましょう。

(1)繁忙期シーズンにガッツリ稼いで休める

鍋ビジネスの特徴として寒い時期に売れ行きが大幅にアップし、暑い時期は落ち着いた営業になることが挙げられます。

もつ鍋ビジネスも同様で、寒い時期にどんどん稼いで、暑い時期は落ち着いた経営が可能です。

つまり繁忙期と閑散期が明確に分かれているといえるでしょう

メリハリをつけたビジネスとなりますので、繁忙期シーズンにガッツリと稼いで閑散期にはゆっくり休むことができるビジネスです。

夏場はお店を休んでバカンスを楽しめますし、他のビジネスに取り組むこともできます

有意義な時間の使い方ができる点は、もつ鍋を含んだ鍋ビジネスの特徴といえるでしょう。

(2)安定した経営が可能

冬場と夏場で忙しさがまったく異なりますので、安定した経営は難しいと考える人も多いのではないでしょうか。

オンオフの切り替えができるからこそ、長期的に安定した経営ができます

ずっと繁忙期のような忙しさだと、心と身体をリフレッシュできる時間がありません。

忙しすぎて体を壊してしまい、お店を閉めるといったリスクも考えられます。

鍋ビジネスにおいては前述したように働き方にメリハリが付けられます。

そのため冬場の繁忙期に酷使した身体を、閑散期にゆっくり癒せるでしょう。

負担を減らし、精神的な余裕も生まれる点から長期的な経営がやりやすいビジネスです。

(3)もつ鍋のメニューは豊富で飽きがこない

鍋ビジネスで心配されることのひとつに、鍋だけだと飽きが来てしまうのではないかといった点が挙げられます。

実は、もつ鍋の種類は意外と豊富です

代表的なメニューはしょうゆ味ですが、とんこつも人気ですし、変わり種として挙げられるのが、豆乳みそや韓国風、ゆずなどがあります。

近年では、すき焼き風やトマトもつ鍋などもあり、年々新しいメニューが開発されているのが現状です。

スープ類のメニューだけではなく、炙りもつなど、もつ自身に手を加え、カスタムもつ鍋なども人気商品として開発されています。

非常にメニューが豊富で飽きがきません。

1シーズンですべてのメニューは制覇できないくらい多彩な構成といえるでしょう。

(4)経営スタイルの自由度が高い

もつ鍋屋を開業するにあたり、経営スタイルの自由度が高い点も挙げられます

エリアや広さなども自分の予算に合わせた開業が可能です。

フランチャイズに加盟しての開業だと、メニューなども画一化されたサービスしかできないと思っている方がほとんどでしょう。

しかし、もつ鍋屋のフランチャイズ本部では、出店エリアや座席数、メニュー構成もすべて加盟店の希望に合わせての開業ができるケースもあります。

他のフランチャイズにはない大きな特色です

あまりにもメニューが多すぎると、オペレーションが複雑になり、人員不足に陥る可能性も考えられます。

自分でメニューを選別し、人員やオペレーションの習熟度などによる選択が可能な点も特徴のひとつです。

フランチャイズでもつ鍋屋を開業した場合の売上やコスト

ここからは、フランチャイズでもつ鍋屋を開業した場合の売上やコスト面について詳しく解説します。

(1)フランチャイズでもつ鍋屋を開業した時の収益モデル

フランチャイズでもつ鍋屋を開業した場合の収益モデルを座席数の違いによって比較しましょう。

座席数 50席 25席 20席
月間売上 1,200万円 700万円 600万円
原価率 20% 23% 25%
原価 240万円 160万円 150万円
利益 960万円 540万円 450万円

座席数が多くなると原価率が下がりますので、収益性が高くなります。

50席近くになると、年間粗利も1,000万円近くになり、高い収益性が見込めるでしょう

さらに原価率は20%前後と他の飲食業と比較すると原価率も低く、高い利益が見込めます。

座席数に合わせて柔軟な営業スタイルが取れる点と、鍋ビジネスは、まとまったお客様数になりやすいので、1席の売上が高くなるのも特徴です。

(2)近年はスープの通販などが大人気

鍋ビジネスは、繁忙期と閑散期がはっきりしているビジネスだと前述しました。

しかし、近年ではスープなどの通販が人気でインターネットを利用して販売しているもつ鍋屋も増えています

もつ自体を通販で販売しているケースも多く、全国各地に、発送できるようになりましたので通販ビジネスの売上も見込めるでしょう。

特に2019年から猛威を振るったコロナショックにより、多くの飲食店は大打撃を受けましたが、もつ鍋屋はインターネット通販などで売上をカバーできました。

季節に関係なく通販による収益確保も見込めるビジネスです。

(3)加盟店料やロイヤリティは?

フランチャイズに加盟した場合、本部の屋号やメニュー、経営ノウハウなどが利用できますので開業当初から一定の集客が見込めます。

しかし、フランチャイズに加盟した場合、加盟店料や、屋号などの使用料となるロイヤリティが発生します

加盟店料やロイヤリティはフランチャイズ本部によってさまざまです。

フランチャイズ加盟店を募集しているもつ鍋屋の募集要項を見ていると、加盟店料は300万円となっています。

その他のフランチャイズ本部を見てみると390万円が加盟店料となっていますので、300万円から400万円が相場です。

また、ロイヤリティは月10万と定額のケースや月間売上の5%などさまざまです。

加盟店料やロイヤリティの額で加盟するフランチャイズを比較する方法もオススメといえます。

(4)開業資金の目安

実際にもつ鍋屋を開業する場合、どの程度の開業資金が必要なのでしょうか。

開業資金で大きな割合を占めるのが物件取得費ですが、広さやエリアによっても異なりますので、一概には言えません。

物件取得費を抑えすぎてしまうと集客面が不安になりますし、エリアのいい場所で開業できたとしても家賃の高さに注意が必要です

一般的にもつ鍋屋を開業する場合、物件取得費を除くと500万円程度の開業資金を見ておかなければいけません。

さらに物件取得費がかかりますので、600万円から700万程度を見込んでおくと良いでしょう。

フランチャイズでもつ鍋屋を開業した時の本部サポート

ここからは、フランチャイズでもつ鍋屋を開業した場合の本部サポートについて解説します。

(1)開業前の研修実施

開業前に研修を実施し、接客や調理に関して本部と同じレベルのサービスが提供できるように指導します。

研修の日数は本部によっても異なりますが、1ヶ月半もの期間を研修に充てるケースもありますので、未経験からでも開業が可能です

フランチャイズに加盟しての開業となると、本部と同じレベルでなければ他の加盟店にも迷惑をかけるかもしれません。

そのため、しっかりと研修して本部の味がそのまま再現できる状態での開業ができます。

(2)接客指導とマニュアル指導

飲食業はサービス業ですので、接客がしっかりしていなければいけません。

接客が悪いと、いかに料理がおいしくてもお客様は満足せず、リピーターはつかないでしょう。

挨拶の仕方からオーダーの取り方、基本的な流れを指導します。

本部の接客マニュアルを惜しみなく公開し、指導しますので、どの従業員も開業当初から一定レベルの接客でおもてなしができるでしょう

(3)店舗廻りによる販促など

本部の担当者が定期的に加盟店を訪問し、経営状態をチェックします。

販促の協力や経営の分析、そして加盟店経営者の悩み相談など、さまざまな局面で加盟店のサポートや指導により売上を上げていく役割です。

独立開業だと、悩みを相談する相手もおらず経営者は孤立してしまう可能性も考えられます

本部の担当者が心強い相談相手にもなるでしょう。

(4)販促物の一括管理

店舗経営にあたり、販促物や広告物などを一括管理して、加盟店の要望に応え、スピーディーに納品します。

本部で店舗運営に使う販促物はすべて管理し、デザイン性のある魅力的な販促物を使っての営業が可能です。

フランチャイズ全体での販促物となりますので量も多く、スケールメリットを活かした価格での提供となりますので、大きなサポート要因のひとつといえます。

(5)店舗取得や内装までのバックアップ

もつ鍋屋などの飲食業にととって、非常に重要な要素として挙げられるのが店舗立地です。

立地により成功する可能性もまったく異なります

フランチャイズ本部の中には不動産業やコンサルティングも行うグループ会社が店舗取得をサポートするケースもあります。

出店エリアの選定や申込みから契約、そして店舗のデザイン、内装施工にいたるまで、すべてのバックアップが整っており、安心して開業ができるでしょう。

まとめ

もつ鍋は、1990年から浸透し始め、今や代表的な鍋メニューのひとつとなりました。

季節での忙しさが大きく異なりますので、繁忙期にしっかり稼ぎ閑散期にゆっくり休むこともできます。

近年は通販も順調で、非常に魅力的なビジネスといえます。


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