フランチャイズに向いてない人

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フランチャイズ経営に向いてない人

昨今フランチャイズ独立開業を実行・検討中の方が、増えてきている機運がみられます。

この機運の中、フランチャイズ事業が悪くはないけど思うようにいっておらず葛藤を抱えている方がいらっしゃいます

そして自分は本当にフランチャイズをしてうまくいくのか、と迷っている方も少なくありません。

フランチャイズ経営というのは様々な利点がありますが、決して容易というわけではありません。

そこで今回はフランチャイズ経営につきまして、向いてない人の特徴を解説します。

投稿者・コラム執筆者

フランチャイズ経営に向いていない人の大きな特徴

(1)ビジネスを卵の状態から育てる考え方ができない

フランチャイズというと、一気にビッグビジネスの一翼を担うというイメージを抱くかもしれません。

ただこの考え方では、フランチャイズに対して適性を欠きます。

(2)自分のアイディアに欠ける

フランチャイズとは確かに本部へ加盟することですが、ビジネス骨格を使えるようになるということです。

自分で枝葉をつけ、果実を実らせていく必要があります。

(3)自分の主張ばかりする

フランチャイズでは運営方針など、本部の方針に沿う必要がある部分があります。

この方針に沿えないようですと、本部とうまく付き合っていけないのではと予想されます。

(4)管理職としての力量に欠ける

業務が少しずつ忙しくなってくると、社員・アルバイトも雇う必要性が出てきます。

従業員の管理がうまくできないと、店運営は難しいのではないでしょうか。

(5)数年先を見据えた事業戦略をイメージできない

今売れている商品やサービスが今後も売れ続けるとは限りません。

今後何に対して需要があるのかを考えていく必要があります。

(6)一見大事でなさそうなことを意識できない

自分ではそう大事でもないと思っていたことが、他の人から見ると大事なことである場合があります。

このことが、トラブル・不都合を誘発する可能性をはらんでいることもあります。

以下で上記大きな特徴6項目を詳しく触れていきます。

目の前の利益のことばかり考えて、企業の方針に共感できない

フランチャイズといえば、既にテレビなどでも取り上げられ全国ネットのCMもある有名なビジネスというイメージがあるかもしれません。

ただそもそもビジネスというのは、まだ有名になっておらず大金を入手した人がまだそう多くないビジネスが金の卵である可能性があります。

例えばコンピュータで仕事を行うIT業の仕事などは、今でこそ当たり前のようにいちビジネスとして認知されています。

しかしながらまだまだ製造業こそが日本を代表する業種と捉えられていた時には、「そんなコンピュータを操作しているだけでお金になるものか!」とバカにされていた時もあるほどです。

先の先を読んだビジネスを考えている企業方針に共感する先見性と情報収集力が求められます

ビジネス性がありまだ大金になっていないビジネスに興味が持てない方は、5年10年15年見通しで売り上げを上げられずにフランチャイズ経営の適性に欠けるのではと思われます。

本部の方針に頼りきりで、自分で試行錯誤しない

フランチャイズというと、ビジネスの攻略本を入手できるようなイメージを抱くかもしれません。

実際にフランチャイズ事業で成功している方がいて、フランチャイズ本部が「うちでは他と違う成功のコツがあります」といったような旨の文言を掲示している所もあります。

これにより、ほぼ確実に成功できるような思いになるのも無理はありません。

確かに本部から様々なノウハウが提供され、サポートもなされます。

ただ一般的なビジネス同様、肝心なのは加盟者がお客様の気持ちを動かせられるという点です。

同じビジネスでも、人の考え方・需要・物やサービスの売れ方などは様々です。

それゆえ加盟者は、自分の事業のなるべく細かい部分まで常に把握しておくのが求められます。

そしてなかなか想定通りに販売が進まない・さらに発展させたいが何が足りないのかがわからないといった時には、自身でも原因分析・見極め・措置を講ずるといった対処が求められます。

本部の方針に沿えない

少しずつフランチャイズ事業が順調にいきだす・一度自分で似たような事業である程度成果を出したことがある、といったような場合があります。

このような場合自分の能力を自分自身で過大評価し、自身でいろいろなことを判断するようになりがちです。

ただあくまでフランチャイズ経営なので、本部のおかげで事業を運営し利益を上げられているわけです。

自分が意識していない部分で、思わぬトラブルを起こしかねないです。以下にトラブルの元を記します。

(1)本部の方針は本部が長年の経験で作ってきたビジネスの本質

例えば販売方法において本部の規約に反するのかもと思った際に、何かで忙しく本部への確認・相談をしそびれたとします。

一見順調に売り上げが上がっても、何らかのきっかけで不都合や規約違反が本部へ公になると問題になり得ます。

加盟者が「忙しく確認しそびれました、大変申し訳ございませんでした。今後は気をつけます」といって済めばまだ良いです。

ただこのことが課長級・部長級・取締役級の方の耳に入れば、自分たちが作ってきたビジネスの本質を軽視された・バカにされたと解釈される可能性もあります。

(2)本部のブランド性・信用力が失墜する

もし加盟者のささいな独断で思わぬ大きなトラブルに発展し、テレビで取り上げられるほどの良くないニュースにでもなったとしましょう。

本部のブランド性・信用力は雪崩のように一気に崩れる可能性すらあります。

そして有名商社や有名メーカーから材料供給・商品供給などを受けている場合「大変申し訳ないが、社の方針により今の契約で一旦終わりにということで」と供給を断られる場合も想定されます。

他商社他メーカーから供給を請えればまだ良いですが、できない場合事業を運営できなくなりかねません。

また部長級・取締役級の方々は何か異業種の集まりやパーティーなどに顔を出した際「御社今いろいろ大変ですね」と声をかけられるわけです。

ただこの言葉の裏で「御社の管理能力ってそんなもんですか」と思われているかもしれません。

これらに加え仮に株式公開している株式会社だとしたら、株価急落で最悪の場合本部そのものの破綻もないとは言い切れません

加盟者は本部から問題の根本原因を作ったとして、損害賠償請求をされる可能性すら否定できません。

組織運営能力に欠ける

(1)従業員の失敗を従業員の責任にする

バイト・正社員問わず、従業員には大小さまざまなミスがあり得ます。

場合によっては同じミスが連発することもあります。

本部の営業マンがミスの原因を問いただすと「あの方はこうこういった能力に欠ける部分があり」などといったように、ミスをした本人の能力欠如のみに言及するわけです。

このような状況では、人材はなかなか育つのが難しいのではないでしょうか。それどころか本当は能力がある人材が、どんどん辞めていく可能性もあります。

(2)人材の長所を引き出せない・長所を認知できない

よくある例として「あの人にこれこれをできるようにさせようとしているのですが、なかなかできるようにならないんですよ」という場合です。

このような場合本部の営業マンやその他別の人間など直接教育している加盟者以外の方が、分析する必要性もあり得ます。

このような際、従業員当人が該当の業務にあまり適性がない・他に長所があるといった場合があります。

そしてもし該当の従業員と教育している加盟者の相性が合わない・他の長所に気づけない場合、内容・方法論を変えようが改善しない傾向にもあります。

そしてこの悪循環が断ち切られなければ、適材適所配置ができず良い組織作り・良い組織運営など程遠いという結果になるわけです。

精度の高い事業計画を考えられない

(1)売り上げのさらなる進展が見込まれない

今売れている商品やサービスなどが、1か月先・半年後・1年後も売れ続けるとは限りません。

半年後・1年後・2年後もそれなりの売り上げを確保していくためには、何に対して需要があるのか情報を把握しておくのはもちろんです。

そして、具体的にどう販売していくかの計画性も求められます。

例えば4カ月後から新製品を売り出していきたいとしたら、商品調達・設備調達・本部とのやりとりなどが求められます。

この本部とのやりとりの際に、時期・数量・価格について具体的な数値を提示する必要があるときがあります。

このときに数値へ何か質問をされた際「一般論でそうではないですか?ネットで調べて」などといったような素人めいた答弁をしては、本部からの調達に2度手間3度手間になる可能性があります。

例えば「2年前に似たような商品を売り出した際、こんな状況でした。

今回はこうこういった都合があるので、このように見越し調整しました」などという答弁をしますと、まだ説得力があります。

(2)融資を請えない

事業を進めていくと、新設備導入などで追加の費用が必要になる場合があります。

こうなると、民間金融機関や政府系金融などに融資の申請が必要となります。

このときに今までの事業実績・新しく導入する商品の需要性・見込まれる売り上げ規模について、事業計画書を作成し強い説得材料を加えながら担当者に説明できるのが望ましいです。

自己資金で余裕がある・本部から資金が出るといった場合、話は別になるかもしれませんが。

そして融資のためだけでなくても、いつどこでどのような方と話をすることになるかわかりません。

印刷した資料の状態でなくても、せめて頭の中に案としてだけでももっておくと便利な場合があります。

ささいな点を意識しない・1つの物事を複数観点から考えられない

(1)細かい部分の意識

例えば店ののぼりが若干汚れている・店のガラスが曇っている・レジの後ろの台で書類が多少散らかった状態が続いているなどといった、一見商品販売とは直接の因果関係が強くなさそうな部分にも意識を傾けられないとフランチャイズには適性を欠きます。

そして自分自身含め、従業員の口癖・仕草・服装などについても大切です。

本部の営業マン・係長・課長級などの洞察力が高い管理職の方からみて「人と商売の神に好かれない」と思われるからではと推測されます。

(2)1つの物事を複数の観点から考えられない

従業員教育の時にも触れましたが、複数の観点・複数の人間の見方で考える・分析するというのも大切ではと思われます。

例えばある商品の売れ行きがよく無い場合、商品そのものの需要があまり高くないからだと思い込んでしまいがちです。

ところが陳列場所を変えてみた・ポップを変えてみた・宣伝文句や画像を変えてみた、などといったちょっとした変更で売れだすこともあり得ます。

他にも事業運営のために、考え方・意識のしかたをちょっと変えると何かが改善する可能性もあります。

まとめ

以上フランチャイズ経営に向いてない人の特徴について述べてきました。

幾つか挙げてきましたが要するに、フランチャイズ審査に通ったから安心する・諸々能力を磨こうとしないといった点ではないでしょうか。

最後にフランチャイズ経営に向いている人の特徴も記します。

  1. 1年後2年後から本格的に利益が上がってくるビジネスに目を向けられる
  2. 自分自身で熟慮する習慣がある
  3. 本部と密に報告・相談をして、誤解・解釈違いなどがないように努められる
  4. スタッフの長所を活かし、適材適所配置をしようとする
  5. 今まで・現在・今後という期間認識で事業計画を考えられる
  6. ささいな点・同じ物事を複数回・異なる角度から分析できる

これらに骨を折れる方は、フランチャイズ事業で成功できる可能性がより高いといえます。


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