営業代行サービスのフランチャイズビジネス|収益やコストはどの程度?
近年、よく耳にするのが人手不足や十分なノウハウがないので営業成績があまり良くないという声です。
このような労働力不足や営業スキル不足に悩む企業にとって、新たなサービスが注目されています。
営業代行サービスです。
フランチャイズに加盟して営業代行を行っているケースも多く、認知度や需要が高まっています。
では、この営業代行とはどのようなサービスを提供しているのでしょうか?
また、フランチャイズによる営業代行業を開業した場合、どのくらいの収益を上げることができるのでしょうか?
この記事では、営業代行サービスのフランチャイズについて詳しく解説します。
目次
営業代行の将来的な需要
今後、少子高齢化により、日本の労働力人口は減少の一途をたどることになります。
そのため、慢性的な人手不足に陥り、さまざまな業務がアウトソーシングされていくとも言われているのです。
その中のひとつが営業代行です。
営業に関するさまざまなノウハウをもって顧客獲得を行う営業代行は、今後の需要や将来性が期待される事業といえるでしょう。
営業代行とは、どのような業務を行うの?
では実際に営業代行とはどのようなことにより、企業の営業を行うのでしょうか?
業務内容について見てみましょう。
(1)電話でのアポイントメント
電話によるアポイントメントが挙げられます。
市場調査を含むテレアポ業務によって見込み客を獲得。
商談の機会を設けるまでを行う業務です。
テレアポ業務は、一定の経験やスキルがあると、見込み客の獲得は大幅に上がります。
営業代行によるテレアポ業務で多くの見込み客を獲得する機会を設けることが可能です。
(2)対面による営業
対面による営業も行います。
営業に精通した人材を派遣、営業を行い、顧客を獲得する業務です。
営業代行が持つ情報や依頼企業が持つ情報を駆使し、見込み客との交渉、営業活動を行います。
新規顧客開拓も行い、さらなる開拓に努めることも可能です。
(3)営業のサポートやオンライン商談の代行
営業における戦略構築など企業営業サポートや最近急激に増えているオンラインによる商談の代行なども行います。
さまざまなノウハウから営業社員をサポートし、オンライン商談の支援などにも力になるのです。
自社の営業基盤を構築することにも繋がり社員のレベルアップにもなるでしょう。
フランチャイズによる営業代行 どのくらいの収益になるの?
営業代行業が将来性や需要が高いことを解説しました。
では、実際に営業代行をフランチャイズで行う場合、どの程度の収益を上げることが可能なのでしょうか?
ここからは、営業代行業を開業した場合の収益について解説します。
(1)利益率は製造や仕入れが無いので非常に高い
営業代行は、製造や仕入れといったものがありません。
人材を派遣し、営業成績を上げると売上の金額に伴い、割合に応じた収益を得ることができるシステムです。
一般的には売り上げの20%から40%が営業代行の報酬になるといわれています。
前述した、製造や仕入れといったコストがかかりませんので利益率が高く、派遣した社員の腕次第で大きな売上を上げることが可能です。
(2)不動産など販売単価が高いと1回で数百万も可能
売上の単価が大きければ大きい程営業代行の受け取る報酬は大きいものになります。
不動産売買の営業ともなれば億単位の金額が動くことも決して珍しいものではありません。
例えば2億の不動産売買を成約させると、その報酬は600万を越えます。
すると、1回の取引で、営業代行が受け取る報酬は100万円~200万円となり、非常に高額の報酬を得ることが可能です。
1回の営業成約で数百万円の報酬を得ることも可能なので、営業収益は非常に高いものとなるでしょう。
フランチャイズによる営業代行 どのくらいのコストになる
営業代行の収益性について解説しましたが次に気になるのがコスト面です。
営業代行業を開業しようとする場合、どの程度のコストがかかるのでしょうか?
ここからは営業代行のコスト面について解説します。
(1)初期費用にかかる項目
フランチャイズに加盟する場合、最初にかかる費用の中で加盟店料を支払わなければいけない場合があります。
加盟店料とは、フランチャイズ本部に加盟するときに支払う入会金のような扱いです。
いくつかのフランチャイズ本部のHPを確認しましたが、加盟店料に触れているフランチャイズ本部はありませんでした。
中には加盟店料が必要ではないフランチャイズ本部もありますので、なるべくコストを抑えたい場合は、加盟店料がないフランチャイズ本部を選ぶのもいいでしょう。
また、製造や仕入れ在庫がありませんので、事務所を構える必要がありません、
営業代行事業が軌道に乗り、人材をもっと雇用するとなると事務所を構える必要がでてきます。
しかし、開業初期においては、特に必要性を感じなければ事務所を構える必要はありません。
これも営業代行のコストがかからないことを表しています。
(2)ランニングコストやロイヤリティは?
次にランニングコストについて見てみましょう。
事業を継続させるために必要なランニングコストですが、フランチャイズに加盟した場合必要になるのがロイヤリティです。
ロイヤリティとは、フランチャイズ本部の知名度やサービス、ノウハウを利用できる代わりにフランチャイズ本部に支払う使用料といった位置づけです。
これも、加盟店料と同様にいくつかのフランチャイズ本部を調査しましたが、具体的な記述はありませんでした。
しかし、フランチャイズ本部によっては、ロイヤリティがない場合もありますので、フランチャイズを選ぶ場合はロイヤリティについてよく確認しておきましょう。
フランチャイズによる営業代行 メリットは何?
実際に営業代行業をフランチャイズにより開業した場合、どのようなメリットを受けることができるのでしょうか?
フランチャイズによる営業代行の開業は、いくつかのメリットを受けることができます。
ここからはフランチャイズによる営業代行のメリットについて解説します。
(1)在庫や店舗を構える必要がない
何度か前述しましたが、営業代行業はコストがあまりかかりません。
というのも営業代行業は、在庫や仕入れを行う必要がないので店舗を構える必要が無いといえます。
必要なのは人材だけです。
必要な営業ツールも、書類やパソコン、スマホなどで十分対応可能といえます。
人員が増えると、事務所を構え事業規模を拡大することはあるでしょうが、最もコストがかかる初期において最初から店舗が必要ないのです。
当初、自分だけで開業する場合は自宅から事業を行うこともできます。
初期費用とランニングコストがかからない点は大きなメリットです。
(2)オンラインでサービスを提供することによりニーズを増やせる
フランチャイズ本部の中には2020年からのコロナ禍においてオンラインによる営業代行を提供しているケースも見られます。
営業に必要な顧客データや営業に関する資料をオンライン上で共有し営業代行に繋げるといった利用方法です。
オンライン上でのやり取りとなりますので、外出中でも、テレワークでも連携がとれるので意思統一が早いといったメリットがあります。
また、わざわざ出向く必要が無いので、他の企業の営業代行を兼務することも可能です。
交通費などのコストもカットできます。
クラウドの導入において、若干費用がかかりますが、その分複数の企業から依頼を受けることができるので収益的にはプラスとなるでしょう。
(3)自分の営業経験を活かすことも可能
自分の営業経験を生かすことが可能です。
フランチャイズに加盟して営業代行業を行いますので、一定の方針やシステムはフランチャイズ本部の意向に沿った業務を行わなければいけません。
しかし、営業には柔軟性も求められ、決まりきったやり方となると、上手く顧客獲得ができない可能性もあります。
そこで役に立つのが自分の営業スキルです。
特に、以前経験がある業界の営業代行ともなると、経験を生かせるケースも非常に多くなります。
さらにフランチャイズ本部の営業ノウハウをうまく融合させることにより、更なる顧客獲得に繋がることもあるでしょう。
フランチャイズとはいえ自分の営業経験を大いに生かすことができる点もメリットといえるでしょう。
フランチャイズによる営業代行 デメリットは?
フランチャイズによる営業代行はメリットばかりではありません。
デメリットもありますので、メリットだけを見て開業しようと考えるとデメリットに直面し、後悔するかもしれないのです。
しっかりとメリットとデメリットを理解して開業の判断を決めましょう。
ここからはフランチャイズを営業代行で開業した場合のデメリットについて解説します。
(1)契約が取れなければ収益はまったくあがらないケースも
契約件数によって報酬を得る内容で営業代行を引き受けると、契約が取れなければ全く報酬を受け取ることができないかもしれません。
契約を必ず取らなければ、いくら仕事をとってきても収益にはつながらないのです。
また、期待通りの働きができなければ依頼した企業も再び依頼しようとは思わないでしょう。
依頼されただけではなく、成果を挙げなければ収益を得られない可能性もあるという点はデメリットとなるでしょう。
(2)加盟店料やロイヤリティなど費用がかかる
フランチャイズに加盟するとなると、前述しましたが、加盟店料やロイヤリティ等の費用がかかる場合があります。
加盟店料やロイヤリティの額は、フランチャイズ本部によって異なり、前述したように加盟店料やロイヤリティがかからないフランチャイズ本部もあるのです。
自主独立した場合は、このような費用はかかりませんので、損益分岐点がフランチャイズに加盟した場合、若干高くなってしまいます。
フランチャイズ本部に支払いコストがある点がデメリットといえるでしょう。
(3)業務内容によっては時間が不安定
営業代行業務は、基本的にお客様や、見込み客の都合に合わせて対応しなければいけません。
休日や深夜などに出勤しなければいけないこともあるでしょう。
しかし、営業代行として。契約をまとめるためには、時間の制限はほとんどないようなものです。
特に、報酬体系が成果報酬型となると、契約を決めなければ報酬自体がありません。
時間の不安定さはあまり関係なく契約するために対応する必要が出てきます。
営業活動の内容や報酬体系によっては、時間が不安定になってしまう点がデメリットといえます。
まとめ
我が国の今後、労働人口が大幅に減少することを想定すると営業代行は今後の成長性が見込める事業といえます。
そもそも在庫や仕入れの必要がありませんので比較的開業がしやすく、利益率も高い事業であることが特徴です。
反面、営業のスキルが必要で、報酬形態によると契約を決めなければ大きな収益を得ることができない可能性もあります。
まずは営業代行の依頼を受けることはもちろん、その後の契約まで気が抜けない事業といえるでしょう。
しかし、販売単価が高いものの契約ができると、収益も大きくなりますので魅力のある事業ともいえます。