フランチャイズでコンビニを開業しよう!経営するメリットとデメリット
「サラリーマンから独立したくてフランチャイズの活用を検討している」
「コンビニチェーンを開業すれば儲かるのか気になる」
駅や商店街に存在する多くのコンビニは、フランチャイズによって経営されています。
最近ではコンビニチェーンにはやや悪い印象がありますが、未経験でも高利益を狙いやすいのが特徴です。
この記事では、フランチャイズで開業できるコンビニチェーンやメリット、デメリットについて解説します。
フランチャイズで開業できるコンビニとは
「いつも使っているあのコンビニを開業できるのか気になる」と思う人は多いでしょう。
有名なコンビニチェーンはほとんどフランチャイズに対応しているため、条件を満たせば開業できます。
ただし、他業種のフランチャイズに比べて、コンビニのフランチャイズ契約は条件が厳しい場合もあります。
各チェーンの条件や費用を比較して、自分にあったコンビニを開業することが重要です。
これからコンビニを開業したい人にオススメのチェーンは次の5つです。
- ファミリーマート
- セブンイレブン
- ローソン
- デイリーヤマザキ
- ミニストップ
それぞれのチェーンにおける特徴を紹介します。
(1)ファミリーマート
日本国内に約16,000店舗の規模と業界3位の売上高を誇るのがファミリーマートです。
さまざまなお店で使えるTポイントが貯まる魅力により、お得感を重視する消費者から人気があります。
参考:https://www.businessinsider.jp/post-189157
セルフレジやキャッシュレス決済などを導入して、利便性や収益性を向上させているのが特徴です。
24時間営業する店舗には奨励金を支給するほか、健康管理や休暇取得の推進も支援しています。
契約期間は開店してから10年間であり、開業に必要な資金の目安は300万円です。
夫婦または三親等以内の身内2名で加盟する場合、開店に必要な手数料100万円分が免除されるメリットがあります。
また、嘱託店長加盟支援制度を活用することで、単身でも開業資金の免除を受けて独立することが可能です。
加盟した後も本部による経営サポートや人材募集により、安定した経営を支援してくれます。
参考:https://fc-kamei.net/brand/0187/
(2)セブンイレブン
約2万店舗の市場規模があり、トップクラスの収益性を実現しているのがセブンイレブンです。
セブン銀行やnanacoといった便利なサービスが多く、競合他社に比べて儲けやすい傾向があります。
本部の運営サポートには水道光熱費や不良品原価の割合負担があるほか、最低保証制度によりオーナーの総収入を保証。
開業時の不安定な経営状況を保証制度によって乗り越えることができます。
契約期間は15年間であり、セブンイレブンの加盟金は約300万円です。
ロイヤリティは売上総利益に約40%を乗じた金額となりますが、オーナー総収入2,200万円が保証されます。
ただし、本部から店舗の土地や建物を用意してもらう契約の場合、保証される総収入額が下がるため注意しましょう。
3年以上の勤務経験があれば独立支援制度による優遇を受けられます。
参考:https://fc-kamei.net/brand/0326/
(3)ローソン
ウチカフェなどのプライベートブランドで利用者からの人気を集めているのがローソンです。
2018年度の売上高はファミリーマートよりも高く、ブランドによる利益に期待できます。
参考:https://www.businessinsider.jp/post-189157
ローソンではオーナーが基本的な業務を習得できるよう、20日間のオープン前研修を用意しています。
開業した後も数年ごとにオーナー向けの研修があり、ノウハウやオペレーション方法の復習が可能です。
また、オーナーやアルバイトに対する保険制度があるため、トラブル時に本部から保証を受けることができます。
オーナーの家族や店舗で働くクルー向けの慶弔見舞制度もあります。
加盟するのに必要な資金は約100万円ですが、FCオーナー・インターン制度により加盟金が免除されるのがポイントです。
数か月間だけ契約社員として働き、毎月給料を貰いながら経験を積むことができます。
参考:https://fc-kamei.net/brand/0344/
(4)デイリーヤマザキ
国内トップクラスの製パン企業として有名な、山崎製パンが運営するコンビニがデイリーヤマザキです。
店内で焼きたてパンを提供する特徴があり、作りたてを求める利用者からの需要があります。
デイリーヤマザキのフランチャイズ契約には、本部が店舗を準備するタイプと自分で店舗を準備するタイプがあります。
それぞれのタイプにおける条件やロイヤリティは次の通りです。
● 本部が店舗を準備する契約プラン
- 20歳以上であり、経営に家族2名で専従することが必要
- 原則として年中無休、24時間営業
- ロイヤリティは売上総利益の27%から65%
- 最低粗利保証は年間1,680万円
● 自分で店舗を準備する契約プラン
- オーナーが自分で店舗物件と土地を所有または借りることが必要
- 店舗内外装工事や設備工事などの費用も必要
- ロイヤリティは売上総利益の18%から30%
- 最低粗利保証は年間1,860万円
自身で店舗物件を用意できるほうが条件は少なく、ロイヤリティが低くなる傾向があります。
「なるべく低いコストでコンビニを経営したい」と考える物件所有者にデイリーヤマザキはオススメです。
参考:https://www.daily-yamazaki.jp/jn/
(5)ミニストップ
スイーツやアイスクリームといったデザートを店内で楽しめるコンビニがミニストップです。
競合他社に比べて収益性が低い分、発生するロイヤリティが低くなっているのが特徴です。
ミニストップのフランチャイズ契約には4つのプランがあります。
- Sタイプ:自分が所有する建物・土地でコンビニを経営。ロイヤリティは一律30%
- SLタイプ:物件を借りてコンビニを法人で経営。ロイヤリティは一律33%
- CLタイプ:本部の物件を買い取り個人で経営。利益率は30%超え
- N-MLタイプ:少ない資金で開業できるプラン。後で上記プランに変更可能
開店前には1か月近くのオーナー研修があり、商品の調理や販売に不安がある人でも安心して働けます。
契約更改セミナーや商品売場勉強会といった開業後のサポートを受けることも可能です。
参考:https://www.ministop-fc.com/
コンビニを開業するメリット
「フランチャイズでコンビニを選ぶ意味はあるの?」と思う人も中にはいるはずです。
最近では開業できるお店の種類が増えているため、コンビニにこだわる必要性は小さくなっています。
ですが、フランチャイズでコンビニを開業することには、次のようなメリットもあります。
- 将来性に期待できる
- サポートが手厚い
- 少ない自己資金で開業できる
それぞれのメリットについて簡単に解説します。
(1)将来性に期待できる
生活に便利なコンビニは消費者からの需要が高く、店舗の安定した収益に期待できます。
時事ドットコムのコンビニ売上高によると、2009年から2018年までコンビニ全店の売上高は上昇しています。
参考:https://www.jiji.com/jc/graphics?p=ve_eco_retail-conveniencestore-sales
(2)サポートが手厚い
コンビニは他業種に比べて業務内容が複雑な分、本部が加盟店を手厚くサポートする傾向があります。
店舗を経営したことがないオーナーであっても、サポートにより安定した経営を実現することが可能です。
(3)少ない自己資金で開業できる
一般的にフランチャイズで開業するには多額の資金が必要になります。
例えば飲食業では店舗の取得や改装をしなければならず、500万円から1,000万円以上の開業資金が求められるのです。
しかしコンビニは開業に必要な資金が少なく、自己資金があまりない人でもオーナーになれます。
各チェーンの独立支援制度などを活用することで、加盟金免除も可能です。
コンビニを開業するデメリット
手厚いサポートや必要な開業資金が少ないことにより、未経験でも開業しやすいのがコンビニのメリットです。
ただ、コンビニを開業することには3つのデメリットもあります。
- ロイヤリティが高額
- 労働時間が長くなりやすい
- 経営の自由度が低い
それぞれのデメリットについて詳しく見てみましょう。
(1)ロイヤリティが高額
オーナーへのサポートが優れているコンビニには、ロイヤリティが高額になりやすいリスクがあります。
毎月のロイヤリティが高くなることで収入が減ってしまう可能性が大きいです。
コンビニチェーンのロイヤリティ相場は30%から60%程度であり、売上が大きくなるとコストも増える傾向にあります。
他業種に比べて毎月の費用が負担になりやすいことを知っておきましょう。
(2)労働時間が長くなりやすい
コンビニは年中無休の24時間労働が基本であり、オーナーが長時間労働になりやすいデメリットもあります。
最近では人手不足が続いているため、アルバイトを確保できずに働くオーナーは多いです。
働く時間が長くなることを防ぐために、開業前に働き手を見つけておくことを勧めます。
(3)経営の自由度が低い
加盟店は本部から仕入先や商品などが指定されていて、オーナーが選択できる余地は少ないです。
過去には人手不足で時短営業をしたところ、本部から違約金を通告されたオーナーもいます。
参考:https://diamond.jp/articles/-/194701
本部の経営方針に加盟店は従う必要がある以上、オーナーがもつ経営の自由度が低いのもデメリットです。
コンビニオーナーとして向いている人の特徴
これからフランチャイズでコンビニを開業するのに向いている人の特徴は次の通りです。
(1)お店を経営した経験がない人
今まで自分のお店を経営したことがない人には、コンビニオーナーをオススメできます。
本部からの経営指導やサポートが充実しているため、未経験でもスムーズに独立できるからです。
ノウハウをもった本部に従って店舗を経営することで、総収入が保証されるメリットもあります。
経営が軌道に乗るまでは、本部の保証により収入を確保することが可能です。
(2)開業に不安がある人
多くのコンビニチェーンでは研修制度を用意していて、オーナーが身につけるべきスキルの習得を支援します。
「店舗をうまく経営できるか不安」と思う人でも、問題なく開業できるのがポイントです。
インターンや社員研修制度を活用して、給料を貰いながら経験を積むことも可能です。
フランチャイズで開業した経験がなく、起業や独立に不安がある人にコンビニを勧めます。
まとめ
街中にあるコンビニの多くはフランチャイズ店舗であり、あなたも開業することでオーナーになれます。
研修制度や費用免除などを活用できて、金銭的な負担や不安を軽減できるのがコンビニの魅力です。
これから自分でお店を経営してみたい人は、フランチャイズによるコンビニの開業を検討してみましょう。