ネットカフェ・漫画喫茶をフランチャイズで開業する場合のメリットと注意点

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ネットカフェ フランチャイズ

少し前から、よく名前を聞くようになったネットカフェ・漫画喫茶。

1990年代に秋葉原で初めてオープンし、2000年に入ると全国各地でインターネットカフェが普及、そして現在に至っています。

ほとんどの人に認知されるようになったネットカフェですが、ネットカフェは自分で開業し、経営することも可能です。

では ネットカフェを経営する場合の収益やコストは、どの程度かかるのでしょうか?

この記事では、ネットカフェを経営する場合の収益やコスト、フランチャイズによる経営などについて解説します。

投稿者・コラム執筆者

ネットカフェの将来性は高い? 需要はまだまだ底堅いのか?

まずは、事業を開始する前にネットカフェの将来性をしっかりと分析しておく必要があります

事業として将来性のない分野に飛び込もうとしても先行きの不安が残ることになるでしょう。

ネットカフェの将来性について分析してみましょう。

(1)自分一人の自由な空間を求めている人が多く需要は高い

ネットカフェは自分一人の空間でインターネットを楽しんだり、漫画を楽しんだりできるスペースが提供されているスタイルです。

1時間だけの利用でもいいですし、丸一日ネットカフェにいてネットゲームなどを楽しむこともできます。

例えば、家族がいるので一人だけの時間がなかなか取れない人がネットカフェで一人の時間を楽しむことが可能です。

また、終電に間に合わずネットカフェで一泊するなどといったさまざまな活用方法ができる点が特徴といえるでしょう。

特に自分一人の時間をゆっくり楽しみたいと考えている人の利用が非常に多く、今後の需要にも大きな期待が持てる業種です。

(2)テレワークにより、ネットカフェで仕事する人も増えている

2020年から全世界を襲ったコロナウイルスの流行により、日本でも働き方に大きな変化がみられています。

顕著な例の一つがテレワークです。

テレワークとはわざわざ会社に出社せず、自宅などでネットを利用して仕事を行うスタイルで、コロナの感染以降大きく普及しています。

また、SOHO(Small Office House Office)やフリーランスの人などは、コワーキングスペースなどを利用し、パソコン一つで仕事をしている人も増えています。

この層にもネットカフェは利用されています。

自宅で仕事をするのは、子供さんが騒いで難しい、ネット環境が整っていないなどの理由があり、自宅で仕事できない人が良く利用するのがネットカフェです。

このような利用方法も増えていますので、今後のさらなる需要にも期待が持てるといえるでしょう。

フランチャイズのネットカフェ経営の平均年収

実際にフランチャイズなどでネットカフェを経営した場合、どの程度の売り上げを上げることができるのでしょうか?

まずは、ネットカフェに勤めた場合の年収と実際に店舗経営した場合の売り上げなどについて解説します。

(1)社員の立場だと350万円前後とそう高い年収ではない

社員としてネットカフェに勤務した場合の年収はあまり高くはありません。

一般的には350万円程度となっています。

逆説的に解釈すれば、ネットカフェは、24時間の営業活動を行っている店舗がほとんどなのですが、そう高くない人件費で人員が確保できるといえるでしょう。

(2)経営となると複数店舗経営で1,000万円以上も難しくはない

実際にネットカフェを経営した場合、どの程度の売り上げを上げることが可能なのでしょうか?

店舗の規模や、取り扱うサービスなどによっても異なりますが、50席程度の広さだと平均的には月平均450万円前後、年間で5,000万円程度の売り上げを上げることが可能です。

利益率を40%の設定とすると年間売上として2,000万円程度は確保できるでしょう。

更に複数店舗経営でさらに収益を上げることも可能です。

1,000万円以上の収益も決して難しくはないといえるでしょう。

初期費用・ロイヤリティなどの費用

ここまでは売り上げなど収入面について解説しました。

次に事業経営を行う上で気になる点がコスト面です。

特にフランチャイズに加盟するとなると、加盟店料やロイヤリティなども気になるところでしょう。

ここからは開業時にかかる費用や、ランニングコストといった点について解説します。

(1)開業費用は他のフランチャイズと比較しても高め

ネットカフェの経営は、基本的に初期投資が少し高くなる傾向にあるようです

というのも、パソコンの設置や、書籍の購入などの費用がかかります。

規模にもよるので一概には言いにくいところなのですが、4,000万円程度の費用がかかる場合もあり、多額の初期費用がかかる可能性があるのです。

融資の段取りなども遅滞なく行う必要があるでしょう

フランチャイズに加盟した場合、初期費用で気になる点の一つとして加盟店料が挙げられます。

加盟店料とは、フランチャイズに加盟する場合に最初に支払う加入金といった扱いです。

これにより、フランチャイズ本部の経営ノウハウや研修などを受けることができます。

フランチャイズ本部によって加盟店料は異なりますが一般的には200万円程度の加盟店料を提示しているケースが多いです。

加盟店料の大小もフランチャイズ本部を探す場合、選択肢のひとつとなるでしょう

(2)ロイヤリティは3%前後が一般的

次にランニングコストについて解説します。

ランニングコストに必要な費用は、賃貸料や人件費、仕入れ代といったコストが考えられるでしょう。

またネットカフェには欠かせないネット通信費、24時間営業なので光熱費も馬鹿になりません。

月額の売り上げが450万円程度ならば、ランニングコストは250万円程度には抑えなければいけないでしょう

またフランチャイズに加盟した場合、ロイヤリティにも注意しておく必要があります

フランチャイズに加盟すると、本部のブランドや経営ノウハウを利用できる代わりに毎月売り上げの何%かをロイヤリティとして本部に納めなければいけません。

一般的にネットカフェのロイヤリティは売り上げの3%程度のところが多いのですが、フランチャイズ本部によって異なります。

ロイヤリティの大小もフランチャイズ選びのひとつとなるでしょう。

フランチャイズによるネットカフェ経営の開業手順

収入とコストの部分について解説してきました。

初期コストは他のフランチャイズ事業と比較すると少し高いかもしれませんが、売り上げも見込めますので、魅力のある事業であることがわかります。

未経験から新規事業として取り組む場合はフランチャイズをおすすめしますが、フランチャイズに加盟して開業する場合、どのような手順で行えばいいのでしょうか?

フランチャイズに加盟した開業手順について解説します。

(1)ステップ1 問い合わせ

いくつかのフランチャイズから資料を取り寄せましょう。

1社だけでなく複数社のサービス内容を比較し検討することをおすすめします。

(2)ステップ2 説明会参加

いくつかの企業から、気になった企業の説明会などに参加します。

担当者との面談や出したい物件があるならば、物件の状況などの打ち合わせを行います。

(3)ステップ3 加盟申し込み・審査

フランチャイズが決まったら加盟申し込みです。

しかし、申し込みしたからといってもすぐに加盟できるわけではなく、審査があります

審査の結果、加盟できないこともあるでしょう

(4)ステップ4 フランチャイズ契約

審査に合格するとフランチャイズ契約です。

この際に加盟店料などが必要になることもありますので資金面の確保も忘れずに行いましょう

(5)ステップ5 店舗決定

出店する店舗を確定し、賃貸借契約若しくは売買契約を行います。

(6)ステップ6 工事着工

フランチャイズ契約から店舗決定の間にデザインなども決めておき、工事着工します。

(7)ステップ7 研修

未経験でも可能なのは、この研修でみっちりと経営ノウハウなどを学ぶからです。

研修担当者から経営について学び店舗経営に役立てます。

(8)ステップ8 オープン

はれてオープンとなります。

しっかりと収益を上げて早く黒字になるように取り組みましょう。

必要な資格や技術

店舗経営は必要な資格を満たさなければオープンができない場合がありますが、ネットカフェの開業にあたり必要な資格などは何かあるのでしょうか?

(1)保険所の許可が必要

ネットカフェは飲み物や軽食を扱わなければいけないため、保険所の許可が必要になります

喫茶店としての営業許可若しくは飲食店としての営業許可です。

しかし、多くは定食なども提供していることが多いので、飲食店の営業許可となるでしょう。

また衛生責任者の設置も必要ですがこちらは、保健所の講習を受けることで資格取得は可能です。

開業前に営業許可を取っておきましょう

(2)深夜営業を行うかどうかで他の資格も必要となる

深夜まで営業を行い、酒類も提供するとなるとさらに資格が必要です。

深夜酒類提供飲酒店営業を公安委員会に届けることで深夜にお酒の提供ができます

また30人以上のお客さんが入る規模のネットカフェだと、防火管理者もいなければいけません

業務を行う時間帯や規模によってもこれらの資格が必要となります。

ネットカフェの顧客層はエリアで異なる? 対象の顧客層は?

エリアによっても異なるので、ネットカフェ経営を行う場合、どのような顧客層をターゲットにするのかをしっかり認識しておかなければいけません

どのようなエリアで開業するとどのような顧客層がターゲットとなるのでしょうか?

(1)駅近などの立地なら終電を逃がした人

駅が近い場所で開業しようとする場合は、終電を逃した人のホテル代わりとして利用されることが多いでしょう。

このような場合は、遅くなるまで働いているサラリーマンなどがターゲットとなります。

また、予定より早く駅に到着し、ちょっと時間をつぶしたい人も対象となるでしょう。

基本的に駅近等立地の良い場所ならば、多くの層が取り込めるともいえます。

(2)一人でゆっくりしたい男性層

やはり、基本的なターゲットとなるのは、一人でゆっくりとネットを楽しみたい人です。

漫画を楽しみたい若者層や、家族がいて一人の時間が欲しい男性層などがターゲットとなるようです。

ネットカフェに訪れる最も大きな割合を占める層ですのでここを逃さない営業を心がけなければいけません。

フランチャイズでネットカフェを開業するメリット

フランチャイズに加盟することでさまざまなメリットを受けた上での開業が可能です。

ではどのようなメリットがあるのでしょうか?

ここからはフランチャイズによるネットカフェ開業について解説します。

(1)知名度を利用できる

最も大きなメリットは看板が使えるという点です。

有名なブランドを利用してオープンできるので、最初から知名度があり集客が見込めるので安定した経営に期待ができます

グループのネットカフェは、近くのエリアでよく利用しているお客様も同一の会員カードなどが利用できます。

同一グループの会員が新たにオープンしたネットカフェを訪れるでしょう。

(2)経営ノウハウがあるので未経験でも開業できる

未経験の場合、ネットカフェを経営したとしても何をしていいかわからないといったことも多いのではないでしょうか。

しかし、フランチャイズに加盟していれば未経験でも研修制度が充実しているので経営ノウハウや運用マニュアルが取得できます。

特に未経験からの開業は、フランチャイズに加盟して開業することがおすすめです

フランチャイズでネットカフェを開業する問題点・失敗を避けるコツ

フランチャイズに加盟することはメリットばかりではありません。

デメリットもありますので、しっかりとデメリットに対する対策も考えておきましょう。

ここからは、フランチャイズのデメリットについて解説します。

(1)ブランドイメージの悪化が影響する

順調に経営ができており、一定の顧客層を掴んだとしていても風評的な被害により経営に悪影響を及ぼす場合があります。

フランチャイズ本部や他店舗の不祥事などが起こった場合、自分の店舗にも悪影響となり客足が鈍くなる可能性があるでしょう。

この場合は、やはり普段の経営で快適なサービスを提供していると自然と客足も戻ります。

普段の経営をしっかりと行うことで、このような被害が起こったときに被害が少なく済むといえるでしょう。

(2)独自の戦略が打ちにくい

フランチャイズに加盟すると基本的にはフランチャイズの指導する方針に沿った経営を行わなければいけません。

自分たちで新しいサービスを提供したいと思っても、フランチャイズ本部の意向は無視できません

このような場面が訪れるとストレスとなる場合があります。

もし、何か新しい試みを行いたいとそもそも考えている場合は、フランチャイズ本部を選ぶ際、自由度の高いフランチャイズを選ぶことがおすすめです

自分が行いたい経営方針となるべく似通ったフランチャイズを選ぶこともポイントとなるでしょう。

まとめ

ネットカフェは、まだ一般に認知されてそう長いものではありませんが、一人でゆっくりしたい場合や、仮眠目的など用途はさまざまで、自由度が高い利用が可能です。

初期投資は少し高額かもしれませんが、フランチャイズに加盟することで一定の集客も見込め、開業当初から安定した経営が期待できます。

フランチャイズに加盟することで未経験からでも十分飛び込める業界といえるでしょう。

メリットやデメリットをしっかりと理解し対策を練ることも忘れてはいけません。

非常に魅力的な業界でもあり、ノウハウを生かすと早めの黒字経営も見えてきます。


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