発毛サロンをフランチャイズで開業する際の初期費用・平均的な利益率は?
発毛サロンのようなビジネスは、コンプレックスビジネスと呼ばれます。
いわゆる身体的な悩みを改善するようなビジネスのことです。
このようなビジネスにはいくつかの特徴があり、利益率が高く継続的な収益が見込めるビジネスともいわれています。
では実際に発毛サロンを開業した場合は、どの程度の収益を上げ、どの程度のコストがかかるのでしょうか?
また、フランチャイズに加盟した場合のメリットやサポート体制はどうなっているのでしょうか?
この記事では発毛サロンをフランチャイズに加盟して起業する場合について解説します。
目次
発毛サロンは将来性有望? 今後の需要も高いのか?
まずは、発毛サロンで開業しようと考えても市場規模に将来性が無ければあまりおすすめできるものではありません。
やはり起業するのは将来性があり、現在の需要も高い事業に取り組んだ方が良いのではないでしょうか?
実際に発毛サロン業界の将来性や需要などについて解説しましょう。
(1)発毛技術の進歩によりヘアケア市場の伸びは非常に高い
近年、技術革新により発毛の技術が大幅に進化しています。
一昔前ならば、発毛よりもカツラやウィッグといった装身具を利用する人が多かったのですが、近年は発毛により根本的に改善することを選択する人が非常に多いのです。
薄毛に悩んでいる人は、年々増加傾向にあります。
現在では20歳以上の男性のうち4人に一人が薄毛に悩んでいるといわれており、20歳以上の男性人口を5,000万人とすると1,250万人もの需要があるのです。
現在、4,500億円の市場であるこの業界は今後1兆円にまで膨らむ市場だともいわれています。
つまり、非常に将来性の伸びがある業種といえるでしょう。
(2)発毛サロンはまだまだ新規参入できる余地のある市場
発毛サロン市場が発展しているとはいえ、まだまだ事業として行っている企業は、そこまで多くはありません。
競争相手が無く、未開拓の市場のことをブルーオーシャンといわれていますが、発毛業界はブルーオーシャン市場であるといわれています。
つまり、今なら先行者利益を享受できる可能性もあり、非常に将来性が高く魅力的な市場といえるでしょう。
発毛サロンを開業した場合利益はどのくらいあるの?
では、実際にフランチャイズで発毛サロンを開業したと仮定しましょう。
その場合、どの程度の売り上げが期待できるのでしょうか?
事業を興す場合は、やはり収益性が高い事業に進出する方がメリットは大きいです。
発毛サロンの収益性について見てみましょう。
(1)まだまだ先行者利益が狙える事業 月額の売上は200万円台も可能
先ほども前述しましたが、発毛サロン業界はまだまだブルーオーシャン市場であり、先行者利益の可能性が高い市場です。
平均客単価が50万円とすると、約4名の顧客を見つけることができれば月額200万円程度の売り上げが可能です。
まだまだ競合相手があまり多くありませんので、ライバル同士の過当競争にありがちな、値下げ合戦で双方の企業が疲弊するといったケースがまだありません。
つまり、非常に客単価が高い事業なので、顧客が増えると売り上げに大きく影響するといえるでしょう。
(2)利益率が非常に高く55%~70%程度の利益率も獲得できる
発毛サロン業界は、非常に利益率が高い事業です。というのも、まず材料原価は非常に低く約5%程度ですみます。
基本的にかかる費用で最も多いのは人件費です。
つまり、最初の段階では、事業オーナーが業務を行うことで人件費を抑えることができます。
更にコストを抑える方法としては、事業スペースは、既存の事業スペースを併用することも可能でしょうし、専門店としてもそう大きな広さは必要ありません。
このような状況を踏まえると、利益率が非常に高い経営が可能となるのです。
70%台の利益率で運用することも可能ですし、そこまではなくとも50%台の利益率が確保できる事業であるといえます。
モデルケースを見てみると平均客単価が50万円として、月に3名だと150万円の売上とすると、営業利益は90万円程度との試算です。
利益率60%近くを確保できています。非常に利益率が高い事業です。
発毛サロン開業にかかる初期費用やコストはどのくらい?
発毛サロンの開業に関し、収益が分かると、次に気になるのは初期費用やコスト面です。
更にフランチャイズに加盟するとなると気になるのが加盟店料やロイヤリティでしょう。
加盟店料とはフランチャイズ加盟店がフランチャイズ本部に支払う入会金のようなものです。
またロイヤリティとは、フランチャイズ加盟店は、本部の看板や経営ノウハウ、商品を販売できる代わりに支払う使用料との意味合いが一番近いのではないでしょうか?
毎月の売上の数%をロイヤリティとして支払わなければいけません。
これら加盟店料やロイヤリティも含め、開業や経営におけるコストについて解説します。
(1)初期費用は400万円以内の見込み 早期回収も可能な事業
あるフランチャイズ本部が加盟店募集を行っているサイトからモデルケースとなる開業費用について表にまとめました。
加盟店料 | 約200万円 |
設計料 | 約20万円 |
内装 | 約20万円 |
設備費・資材費 | 約150万円 |
備品 | 約1万円 |
募集広告費 | 約10万円 |
合計 | 約400万円 |
上記の表を見てみると約400万円程度での開業が可能ということが分かります。
つまり毎月の収益が、前述したモデルケースで90万円だった場合4ヶ月ちょっとで開業に関する資金が回収できるということになるでしょう。
早期の回収も決して不可能ではない事業といえるでしょう。
(2)ランニングコストも低額 中にはロイヤリティがかからないケースも
次に毎月の運営費について見てみましょう。
これも初期費用と同じく、モデルケースから運営費の項目と費用を表にまとめました。
(売上150万円程度のモデルケース)
家賃 | 約10万円 |
人件費 | 約20万円 |
水道光熱費 | 約10万円 |
広告宣伝費 | 約10万円 |
通信費 | 約5万円 |
雑費 | 約3万円 |
ロイヤリティ | 約10万円 |
計 | 約60万円 |
今回のケースでは、ロイヤリティは売り上げの7%前後と試算しましたが一般的なロイヤリティだといえます。
ロイヤリティはフランチャイズによって異なり、中には全くロイヤリティがかからないフランチャイズ本部のあるのです。
フランチャイズを選ぶ場合は、ロイヤリティがどの程度かといった点を分析して選択することも良いのではないでしょうか?
フランチャイズに加盟する場合のサポートは何がある?
ここまでは、フランチャイズに加盟して開業した場合の収益やコスト面を分析してきました。
では、フランチャイズに加盟した場合、本部はどのようなサポートを行ってくれるのでしょうか?
一般的にフランチャイズに加盟してその事業を起業する場合、未経験でも可能だといわれています。
これは、フランチャイズに加盟した場合に受けることができるサポートによるところが大きいでしょう。
ここからはフランチャイズ本部が提供するサポートについて解説します。
(1)開業前の研修
開業前に徹底的に研修を行い、開業に備えます。
開業前研修で最も力を注がれるのが、集客についての研修とお客様へのカウンセリングに対する研修です。
発毛サロンの開業において成功するポイントは、集客とカウンセリングで8割がた決まるともいわれています。
その大切な部分である、集客とカウンセリングに時間をかけて研修を行い、成功へ導くのです。
まずは、研修で開業に備えます。
(2)開業後の電話サポート
開業後にお客様にアプローチする方法や電話がかかってきた時の応対など電話に関する応対は非常に大切です。
このような電話応対に関するサポートや問題点や悩みを電話によりサポートしてくれます。
事業オーナーの悩みをすぐに聞いてすぐにアドバイスを送ることができる体制を整えているといえるでしょう。
(3)定期的な訪問チェックで改善点を指摘
電話サポートで問題点を改善すると前述しました。
しかし、電話での問題点の改善サポートは、フランチャイズ加盟店が見つけ出した問題点です。
実際に目で見てみると、フランチャイズ本部側から問題点や改善点に気づくかもしれません。
フランチャイズ本部の担当者が定期的に店舗を訪問し、問題点や改善点をチェックしてくれます。
これも事業経営には欠かせないポイントです。
(4)勉強会も定期的に開催
発毛サロンはまだまだブルーオーシャン市場のため、更なる発展も期待が持てる市場です。
つまり、今の技術がどんどん進化し、今行っている施術があっという間に時代遅れになってしまうということも考えられるでしょう。
このような技術の流れに遅れないように、定期的に勉強会を開催し技術の進化を常に行うようにしています。
これらの情報は自主独立ではつかみにくく、フランチャイズに加盟する優位性を表しているといれるでしょう。
未経験でも開業は可能? フランチャイズのメリットとは
先ほども解説したようにフランチャイズ加盟することで、発毛サロンの開業は未経験でも可能と前述しました。
しかし、その他にもさまざまなメリットがあり、これらも踏まえた上で未経験での開業でも問題ないといえるのです。
では、フランチャイズに加盟することによる開業にはどのようなメリットがあるのでしょうか?
(1)事前研修により、未経験でも開業は可能
これは先ほど、前述しましたが事前研修です。
事前の研修をしっかりと行い、開業に対するリスクを取り払うといった意味でも、この事前研修は大きなメリットを持つのです。
特に未経験の場合は何からやっていいのかといったことでさえわからないでしょう。
人件費を抑えるためにもオーナー自身が現場に立たなければいけません。
つまり、マネージャーとプレイヤーを兼務しなければならず、何もわからない状態だと決して良い経営状態にはならないでしょう。
いくつもの不安を解消し、開業当初からスムーズな経営ができるためにも研修を行います。
(2)本部の看板により、知名度がある上での開業ができる
いきなり自主独立で開業したとしても無名の発毛サロンに誰が来てくれるのでしょうか?
しかも無名であるために広告宣伝費に多額の費用をかけなければいけません。
しかし、フランチャイズに加盟していると、大手の看板が利用できるので、最初から知名度を持った状態で開業することができます。
これもフランチャイズに加盟して開業する大きなメリットのひとつといえるのです。
(3)成功モデルのパッケージ ノウハウを得た開業ができる
フランチャイズ本部は、成功のモデルをパッケージとしてフランチャイズ加盟店に提供します。
つまり、フランチャイズ加盟店は成功事例をお手本として開業することができるのです。
ノウハウを自由に活用ができるので、事業が成功する可能性は、自主独立で開業するよりも非常に高いといえるでしょう。
成功しノウハウを得るのが大変なわけですから、そのノウハウを得た状態で事業スタートできるという点は非常に大きなメリットなのです。
まとめ
発毛サロン業界はまだまだ未開拓の部分が大きいので、フランチャイズに加盟し、起業することにより、先行者利益を得ることも可能です。
利益率も高く、初期にかかるコストも数か月で回収することもできます。
フランチャイズに加盟することによりさまざまなメリットが考えられますが、いかにうまく利用するのかといった点が、発毛サロン事業が成功できるかどうかの分岐点です。
フランチャイズ本部と信頼関係を築き、お互いの意見を遠慮なく言える関係性になると、協力体制が盤石となり大きなメリットを生かせるのではないでしょうか?