フランチャイズによるストック型ビジネスのメリットやデメリットを解説

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フランチャイズ ストック型

フランチャイズによる事業経営は、非常に業種が多様になっており、収益構造もそれぞれ異なります。

その中で、近年話題となっているのがストック型ビジネスです。

なぜストック型ビジネスが注目を受けているのでしょうか?

またストック型ビジネスにはどのような特徴があり、メリットやデメリットはどのようなものがあるのでしょうか?

この記事ではストック型ビジネスの特徴や業種などについて詳しく解説しましょう。

投稿者・コラム執筆者

ストック型ビジネスの概要や特徴

フランチャイズのストック型ビジネスといっても、すぐに答えられる人はそう多くはないかもしれません。

まずはストック型ビジネスの概要や特徴、そして近年ストック型ビジネスが注目されている理由、ストック型ビジネスとは対極に位置するビジネスの特徴などについて解説します。

(1)そもそもストック型ビジネスとは?

そもそも、ストック型ビジネスとは、どのようなビジネスを指すのでしょうか?

ストック型ビジネスとは、定期的に収入を受け取ることできるビジネスのことを指します

例えば、スポーツクラブの会員になると毎月月謝を支払うことになりますが、全く利用しなかった月でも何回も利用した月でも、お客様は同じ金額を払わなければいけません。

経営者側はサービスを提供してもしなくても安定した収益を得ることができます。

利用者側は、何回使っても同じ費用でサービスを受けることできるという点がストック型ビジネスの特徴です。

(2)サブスクはストック型ビジネスにあてはまる?

ストック型ビジネスが最近注目されています。

最も大きな原因が、サブスク型ビジネスの台頭です。

サブスクとはサブスクリクションを略した言葉で、定期購読、会費といった意味があります。

つまりサブスク型ビジネスとは月額や定額で契約してサービスを利用することを指すビジネスです。

動画配信や音楽配信サービスが提供されるようになって、注目度が大きく増加したサブスク型ビジネスが他のサービスでも利用されるようになりました。

例えば、カーシェア、洋服や家具などのレンタル、住宅のシェアなどが挙げられるでしょう。

これらのサブスク型ビジネスは、使っても使わなくても月額契約なので利用者は、料金を支払う必要があります。

つまりサブスク型ビジネスもストック型ビジネスに当てはまりますので、ストック型ビジネスが注目され始めたということに繋がるのです

(3)フロー型ビジネスはストック型ビジネスの対極にある?

定期的に報酬を受け取ることで成り立つストック型ビジネスの対極にあるビジネスは、フロー型ビジネスと呼ばれています。

フロー型ビジネスとは、お客様にサービスを提供するたびに報酬を受け取るサービスのことです。

小売店や飲食店などは、サービスを提供されるたびに報酬を支払いますので、フロー型ビジネスに分類されます。

ストック型ビジネスとフロー型ビジネスは特徴が全く異なりますので、双方のメリットを生かしながらビジネス展開を行うと、非常に強い企業体質を作ることが可能です。

例えば、家具販売業の中で、家具の販売と同時にレンタルも行うと、フロー型とストック型双方を組み込むことができます。

どちらが優れているというわけではありませんので、ストック型とフロー型を組み込む経営を検討してみると良いでしょう

フランチャイズによるストック型ビジネスのメリットとは?

ストック型ビジネスの特徴について解説しましたが、ストック型ビジネスのメリットやデメリットを把握しておきましょう。

これらを把握することで、よりストック型ビジネスの強みを前面に出したビジネス展開が可能です。

ここからはストック型ビジネスにおけるメリットの部分について解説します。

(1)安定した収益性がある

ストック型ビジネスの最も大きなメリットは収益が安定しているという点です。

先ほど、ストック型ビジネスの対極にあるフロー型ビジネスの特徴を解説しました。

フロー型ビジネスは、サービスの提供や商品販売によって収益を上げるシステムなので、毎月の収入に大きな開きがあります。

言い換えると浮き沈みの激しいビジネスといえるでしょう

ストック型ビジネスは、月謝や会費により収益を上げるシステムですので、利用者がサービスを利用しなくても毎月収益を得ることができます。

しかもフランチャイズに加盟することにより、一定の仕組みはすでに構築されているわけですので、自分で仕組みを作る必要はありません。

安定した収益性が大きなメリットといえるでしょう

(2)顧客と長い関係性を築き、信頼感が高まる

ストック型ビジネスは、定期的な収益が得られるわけですので、いかにお客様に飽きさせないサービスを提供し続けるのかという点も大きなポイントです。

長期的に契約できるサービスが提供できると、顧客と長い関係性を築くことができるでしょう。

長い関係性の中で信頼関係も強まりますので、口コミでサービスが広まり利用者が増えていくといったメリットが挙げられます。

口コミで広がると宣伝広告費への資金投下もそこまで必要ではなくなりますし、場合によってはフランチャイズ本部のブランドイメージだけでお客様が集まるかもしれません。

継続的な利用ができるフランチャイズ本部に加盟できると、非常に大きなメリットとなるでしょう

(3)効率的なビジネススタイルである

ストック型ビジネスはいったん波に乗れば効率的なビジネス展開が可能です。

毎月の収益はある程度会員数などから推測できますので、次の手が打ちやすくなります。

収益がわかると、そこに資金投下する経費もある程度計算が可能です。

フロー型ビジネスは、商品を売却して収益が上がりますので、その商品が毎月同じように売れるかがわかりません。

つまり先の収益に見通しがつきにくいので経営計画が想定と大幅にずれてしまう可能性も考えられます。

ストック型ビジネスは、経営状態が把握しやすいので効率的なビジネスが展開しやすいといえるでしょう

フランチャイズによるストック型ビジネスのデメリットとは?

ストック型ビジネスもメリットばかりではありません。

デメリットもありますので、デメリットを把握しておくことで対策することができます。

ここからは、ストック型ビジネスのデメリットについて解説しましょう。

(1)黒字になるまで時間がかかることがある

ストック型ビジネスを安定させるには、きちんとサービスの中身やビジネス自体の仕組みを構築させておく必要があります。

商品の準備や、サービスの構築などに時間がかかってしまうため最初の資金が必要です。

この点は、仕組みをすでに構築されているフランチャイズに加盟することで自らが構築する必要はありません。

加盟店は構築された仕組みの中で会員を募りますが、爆発的に会員が増えるわけではありませんのでサービスを認知されるところから、黒字化に達するまでに時間がかります

一定の資金と時間、黒字化するまでの時間がかかることがデメリットといえるでしょう。

(2)利益率が高いわけではない

フロー型ビジネスほど利益率は高くありません。

例えば家具販売を例にとってみましょう。ひとつの家具が3万円で売却できると仮定しましょう。

この家具を3,000円のレンタルにすると、フロー型ビジネスだと1回で3万円の売り上げとなりますがストック型ビジネスだと3万円の売り上げまで10ヶ月を要します。

この点から、利益率があまり高くないことがわかります。

(3)爆発的な収益は得られない

ストック型ビジネスは、会員などを集め月謝や会費を積み上げることで収益を積み上げるビジネススタイルです。

ある程度収益の計算ができるのは大きなメリットなのですが、反面、爆発的な収益は得られません。

コツコツと会員数を増やして高いレベルでの安定的な収益を目指すビジネススタイルですので、そもそも収益に波があるのは求められていないのです。

フロー型ビジネスは、例えば今月の収益が100万円で来月の収益が200万ということもあり得ます。

しかしストック型ビジネスは、よほどのことがない限り、翌月一気に会員が倍になることはありません。

爆発的な収益が得られない点もデメリットとして挙げられます。

フランチャイズによるストック型ビジネスの事例は?

ここまではフランチャイズによるストック型ビジネスの特徴やメリット、デメリットについて解説しました。

では実際に、どのような業種がストック型ビジネスに分類されるのでしょうか?

ストック型ビジネスの業種をいくつか紹介します。

(1)ビルメンテナンスなどのメンテナンス業

ビルメンテナンス業は、毎月定期的にビルの点検や保守などを行うことにより収益を上げるビジネスです。

決まった日にちにビルを訪問し、作業を行います。

定期契約をして上でメンテナンスを行っているケースが多いのでストック型ビジネスのひとつといえるでしょう。

(2)水槽レンタルなどのレンタル業

病院の待合所などに行くと、熱帯魚などが観賞用に置いてある場合があります。

近年は、観賞用に水槽レンタル業が活発に利用されています。

自分たちで準備する場合、水槽は非常にかさばりますので片付けるときに、保管場所に困ってしまいます

レンタルを利用すると不必要になれば返却できますので、保管場所に悩むことがありません。

さらに熱帯業や観賞用の魚も準備され、手入れなども同時に行うサービスです。

定額費用を支払うと解約するまで利用できますので、人が集まり待合の時間がある業種にはおすすめのサービスといえます。

(3)学習塾などの教育業

ストック型ビジネスの代表的な例が、学習塾やレッスンなどの教育業です。

毎月月謝を支払い、塾に通って受験対策などで通う子供さんも多いでしょう。

怠けて塾に通わなかった月でも、月謝を支払わなければいけません。

近年では画像学習型の塾などもありますので、自宅で授業の内容を閲覧できる上に、あらかじめ授業内容を録画しておくと、いつでも好きな時間に授業を受けることができます。

コロナ禍のような時でもネットで利用できるようになったのは経営の大きなサポートとなるでしょう。

まとめ

ストック型ビジネスは、定額サービスなどにより会員を募集し、収益を上げるビジネスです。

フランチャイズに加盟することで既に構築されたシステムを利用して会員を募集します。

ストック型ビジネスは、仕組みの構築に資金や時間がかかることもありますので、フランチャイズに加盟することが効果的です。

会員を募集して黒字化すると、毎月安定した収益を得やすいので、長期間の事業経営も期待ができます。


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