フランチャイズのパソコン(PC)修理店の初期費用・加盟者と成功者の声も紹介
世界レベルでIT化がますます進む今、パソコンは公私で不可欠な道具になっています。
そしてパソコンは精密機械で、それなりのケアをしていても故障は起きます。パソコンの故障はなかなか、自力では処置が難しいです。
この状況で、パソコン修理業の需要は高いです。また、パソコン修理業を自ら運営しようと目指す人も増えてきています。
一方でパソコン修理業は、故障の的確な原因認識が難しいなど、容易ではありません。
ですがフランチャイズ加盟によって、修理作業そのものにアドバイスがあるなど、運営しやすくなる方法もあります。
今回はフランチャイズとパソコン(PC)修理について、パソコン(PC)の修理事例や、パソコン(PC)修理店の難点と失敗を避けるコツなどに触れながら解説します。
目次
フランチャイズのパソコン(PC)修理店の年収
フランチャイズのパソコン(PC)修理店年収は、500万円に到達しやすい傾向もあります。
そして特殊分解や、ハードディスクドライブの交換などもこなせると、600万円以上を目指すことも可能です。
また従業員を雇用し、出張修理なども効率的にこなせると、700万円やそれ以上の年収数値もあります。
高収入を目指すためには、以下のような点を心がけるとよいでしょう。
- 開業エリアで、需要の高い基礎的な内容の修理を早く手際よくできるようになる
- 本部とも相談し、集客しやすい場所に店舗を構える
- 修理経験を重ね、症状から原因をなるべく短時間で把握できるようになる
- 出張修理にも対応する
- さまざまなソフトなどにも慣れ、ただ直すだけでなくプラスアルファも付加できるようになる
- 修理体験談などを、SNSなどに掲載し自身も集客措置を取る
初期費用とロイヤリティなどの費用
(1)初期費用
加盟費用として一般的に、150~200万円程度を想定することが妥当といえます。
そして全国規模でweb集客をできるところでは、250万円程度もあります。
一方でweb集客がそれほど大規模でないと、50~100万円程度の時もあります。
また最初からは高額な道具を購入しなければ、15~40万円程度もあります。
新しく店舗を構えるケースでは、これらの金額に加え店舗準備費もかかります。
【初期費用内訳】
- 加盟費
- 保証費
- 研修費
- 店舗準備費
- 初期道具費
- 初期商材費 など
(2)ロイヤリティ
変動制:売上の5~10%ほど
定額制:月額4~6万円程となっています。
ロイヤリティに加え、月額3万円ほどのシステム利用料がかかるところもあります。
加盟者と成功者の声
パソコン修理業界には、次のような加盟者と成功者の声もあります。
(1)脱サラのKオーナー
Kオーナーは、元々社内のIT業務に携わる会社員でした。そして日々、ITシステムと向き合っていました。
一方でパソコン修理をして、人と向き合う仕事や自分自身で営むことも夢見ていました。
そこで、パソコン修理業務をできそうなフランチャイズ会社を、幾つか検討しました。
パソコン修理では、修理技術はもちろん大切です。そして技術以上に、顧客から信頼を得られる接客方法や、顧客の満足度と利益も確保できる料金システムがきっかけで今の会社に決めました。
パソコンのことはある程度、わかっているつもりでした。
一方でいざ業務が始まると、わからないことが多数生じました。
日々研修の講師や、それなりに仲良くなった先輩スタッフに聞きました。
修理で一番の難点は、症状から原因を的確につかむことです。これは理屈だけでなく、経験も必要です。
そして、集客も容易ではないです。修理風景の写真を、SNSに載せるなどの措置を講じています。
これからも修理と、SNS発信で頑張っていきます。
フランチャイズ独立を目指す皆さんは、自分の方針と合う本部を納得できるまで、見つけることをおすすめします。
(2)パソコン教室と両立のK加盟者
K加盟者は、元々パソコン教室を営んでいました。
一方で少子化や慢性的な人口減少傾向により、パソコン教室の生徒は少しずつ減少傾向もありました。
このような状況で、パソコン修理のことを知りました。パソコン修理といっても、そう集客をできるのかなと、疑心暗鬼でした。
ところが本部店舗に行くと、20坪ほどのスペースに大量の修理対象パソコンが置いてありビックリしました。パソコン教室に代わる事業も考える必要があって、加盟を決意しました。
それでもやはりオープン直前は、ほんとに仕事を取れるか否か懸念はありました。
やはりパソコン教室で、集客の難しさは経験済でした。ですがオープン初日に、5名の来店があり幸先のよさを感じました。
その後も継続的に来店があり、維持できています。
自分達だけの集客のみでは、絶対ここまで集客できていないであろうと感じています。
本部のweb集客力はすごいです。そして実際の運営には本部のサポートはもちろん、他加盟者との情報共有や先輩加盟者のヘルプにも助けられています。
今ではそれなりの売上も確保できていて、従業員が快適に仕事をこなせる環境整備も、自分の大切な仕事と考えています。
パソコン(PC)の修理事例
パソコン修理業界には、次のような修理内容があります。
(1)OSが正常に起動しない
電源を入れても、メーカー名や「PCが正常に起動されませんでした」の表示が繰り返されるエラーがありました。
このトラブルのケースでは、ハードディスク破損の傾向にあります。
案の定、ハードディスクにエラーが出ました。交換が必要というわけです。専用の装置を使って、顧客のパソコンシステムやデータを、新しいハードディスクに移します。
そしてパソコンを快適に使えるように、不要なソフトなどをアンインストールしたり、調整したりもします。
このような作業を経て起動するだけでなく、修理を承る前よりもスムーズな状態となりました。
(2)ノート型パソコンの液晶が割れた
ノート型パソコンに物を落として、液晶が割れてしまった案件です。
一見液晶破損だけのようにも感じますが、念のためハードディスクも確認します。
ハードディスクは、衝撃に弱いためです。ですが今回は幸い、ハードディスクに破損はありませんでした。
コネクターなどを壊さぬよう、慎重に外しました。液晶交換だけでなく、劣化して不具合につながりそうなネジも交換しました。
中の清掃もして、取り寄せた液晶を設置して、無事元のように使えるようになりました。
上記以外にも、バッテリー交換や電源そのものがまったく入らなくなったなどの、修理案件もあります。
フランチャイズによるパソコン(PC)修理店の開店手順
(1)問い合わせ
まず、本部へ問い合わせます。そしてフランチャイズビジネス方針や、出店エリアなどについて理解します。
(2)面談
パソコン修理店運営方針など、詳細を話し合います。加盟希望者と本部が、信用し合える関係性になれそうか否か確認し合う段階となります。
(3)店舗物件探し
元々物件がないケースでは、店舗物件探しをします。本部が店舗探しの専門家を、店舗探し担当として控えているところもあります。
(4)契約
物件探しの後、契約書を交わして契約締結となります。本格的に、開店へ進んでいきます。
(5)店舗準備
まず店舗について内装工事や、看板設置などをします。そして修理道具や商材などを調達して、開店に向け物理的準備はほぼ完了となります。
(6)開店前研修
修理そのものや接客について、研修をするところもあります。そして希望すれば、実際の店舗で業務を体験できるところもあります。
(7)開店
(1)~(6)のプロセスを経て開店し、パソコン修理業務開始となります。開店初日は、本部の担当者が運営に付き添うところもあります。
※パソコン整備士を取得しておくと、集客のアピール材料になる可能性もあります。
フランチャイズでパソコン(PC)修理店を開店するメリット
フランチャイズのパソコン(PC)修理店には、次のようなメリットがあります。
(1)セールストークスクリプト準備
接客業に慣れていないと、顧客との会話を自然な流れで、なかなかこなせない人も少なくありません。
このようなケースのために、本部が話のスクリプトを準備しているところもあります。
このスクリプトを基に、自分なりの自然な流れの会話力を身につけやすいです。
(2)本部が外装デザインを準備
目立ち、かつパソコン修理店と認識できやすい店舗外装デザインは、重要であり容易ではありません。
ですがフランチャイズでは、本部がデザインをしてデータを渡すところもあります。
加盟者は、このデータや印刷写真を施行者へ渡します。店舗準備のために、手間が省けます。
(3)テクニック向上のための環境準備
開店前の技術研修だけでなく、開店後の技術研修会もあります。
そして他店舗が承った特異な修理内容について、情報共有できるサイトをもっているところもあります。
このように肝ともいえる修理テクニックについて、開店後も学びやすいです。
(4)集客サポート
まず自力で強力なweb集客をすることは、非常に難しいです。
一方でフランチャイズでは、高度なインターネットテクニックによって、全国レベルでweb集客措置をとっているところもあります。
そしてフリーペーパーなどの、地元紙媒体にも広告を出します。よって開店後、業務そのものや快適な労働環境整備に集中できやすいです。
(5)経営管理面サポート
修理そのものや接客はそれなりにこなせても、経営者になるので、経営面の業務も大切です。
一方で売上面や経費の管理業務は、意外と手間暇を要します。
ですがフランチャイズでは、経営分析できやすい道具や機能を準備しているところもあります。
(6)既存店舗を活用可能
仮に現状物件や店舗をもっていて本部と合意できると、現状の店舗を活用して参入可能なケースもあります。
物件取得には、数十万円や100万円程度かかる時もあります。
初期費用から初期物件取得費が節約できると、運転資金に余裕が生じる傾向もあります。こうなると開店当初、落ち着いて業務に取り組みやすいです。
(7)安定した商材仕入
修理業において、商材の準備は必要不可欠です。
せっかく技術はあっても、商材を準備できないために、顧客や仕事を取り損ねてはもったいないです。
一方でフランチャイズでは、複数の商材仕入ルートをもっている傾向もあります。よって、商材を比較的安定して入荷できやすいです。
(8)自宅開業も可能
店舗無し開業が、可能なところもあります。つまりパソコンやスマホと、修理道具があれば自宅開業が可能な時もあります。
地方では出張修理も多い傾向にあるので、店舗無し開業では仕事を始めやすいです。
(9)他商品も扱いやすい
顧客が会社などの法人やフリーランスのケースでは、他商品が売れたり、売れるきっかけになったりすることもあります。
よって本部からの承認を得られれば、他商品も同時に取り扱って、さらなる売上につながる可能性もあります。
フランチャイズでパソコン(PC)修理店を開店するデメリット
フランチャイズのパソコン(PC)修理店には、次のようなデメリットもあります
(1)加盟プランが合わなくなる
本部によっては加盟希望者の状況やニーズに合わせて、加盟プランを複数準備しているところもあります。
一方で仕事を進めていくうちに、加盟当初のプランが合わなくなる可能性もあります。
このようなケースで、加盟者にとって十分な対応がないと不便点となります。
(2)研修内容が想定外
研修において加盟者は、内容を期待したり想定したりして受ける人もいます。
例えば法人相手のケースでは、請求書を作成及びスキャンし、PDF形式にてメールで送る必要の時もあります。
一方で研修にてこの旨の方法説明がないと、開店直後に法人相手の依頼がきた時に、スムーズに対応できない可能性もあります。
このように研修内容が想定外では、デメリットとなります。
(3)契約期間
フランチャイズでは、基本的に契約期間があります。原則として契約期間内は、ビジネスを辞められません。
最初から契約期間内に辞めようと想定して加盟する人はいませんが、入院などによって数か月間療養の必要になる可能性はあります。このようなケースでは困ります。
パソコン(PC)修理店の難点と失敗を避けるコツ
パソコン(PC)修理店には、次のような難点もあります。
(1)メーカーや家電量販店も競合
メーカーや家電量販店は何らかの保証期間内では、修理代が修理店より安価になる時もあります。
そしてユーザーは、メーカーや家電量販店の方に、修理店よりも何となくの安心感をもっている人もいます。
よってメーカーや家電量販店に対抗できる、差異点も必要です。
(2)悪徳業者の存在
パソコン修理業者のなかには、悪徳業者もいます。
悪徳業者は、正当的でない追加料金を請求したり、個人情報を第三者へ漏らしたりします。
本当に優良修理業者なのに、悪徳業者と誤解され仕事を逃してしまう懸念もあります。
よって悪徳業者と誤解されないように、次のような点に気をつけたいです。
- 連絡をはじめとした対応を、迅速にする
- 名刺に会社名や電話番号などを、正確にわかりやすく記す
- 見積を正確にわかりやすく作成し、もし追加費用の必要性があれば施工の許可確認をする
- 見積や領収証には、署名や社印などをしっかりと記す
- 服装をはじめとした身だしなみを、しっかりとする
- 不明点説明含め、丁寧に詳細に対応する
- 言葉使いはじめ、接客マナーを本部から学ぶ など
(3)立地
顧客が来店するタイプの業種なので、立地状況は非常に重要です。パソコン修理店に向く立地は、次のような場所です。
- 駅の近く
- 駅構内
- デパート内
- 大型ショッピングモール内
- 大きな幹線道路沿い など
一方で良い立地取得は、意外と容易ではありません。
状況次第では、大規模小売店舗立地法が関係する可能性もあります。
よって物件や立地取得の専門家いる、本部選択もおすすめといえます。
(4)出張対応の道具準備
パソコン修理では、出張対応もあります。
一方でパソコン修理には、多くの道具や商材を使います。
大した機材準備無しに参入可能なところもありますが、仕事を進めながら道具調達を進める必要の可能性もあるので、考慮が必要です。
仕事を進めながらの本格的な道具調達は、スムーズにいかない傾向もあります。
(5)自力で修理できない
まだ修理テクニックやノウハウに熟達できていないうちは、自力で修理できない時も少なくありません。
このような時に修理依頼を断ることは、もったいないです。ですがフランチャイズでは、本部が代行修理をするところもあるので助かります。
(6)常に学習が必要
パソコン本体はもちろん、ソフトもヴァージョンアップしたり、改良したりする傾向にあります。
このパソコン環境で修理業に携わるので、修理そのものはもちろん顧客との会話のためにも、常に学習する必要はあります。
(7)落ち度のないトラブルへの対応
修理をした直後にたまたま自動アップデートなどが起き、顧客のパソコンに不具合が生じる可能性もあります。
このような時に「そちらで修理して、こんなトラブルが起きているのですが」と、理不尽なクレームの可能性もあります。
修理業者には、まったく落ち度がないでしょう。ですがリピーターになってもらうためにも、低姿勢で親身な対応が求められます。
(8)データなど損失の可能性
加盟者はなるべく、データをはじめとした必要事項を失わずに修理しようと、努めるでしょう。
一方で、必要事項の損失可能性がゼロとは言い切れません。後のトラブルを防ぐためにも、本部とも話し合い、予め必要事項の損失懸念も伝えておくことがおすすめといえます。
まとめ
ここまで、フランチャイズとパソコン(PC)修理店について考察してきました。
押さえておきたい点は、パソコン(PC)の修理事例や、パソコン(PC)修理店の難点と失敗を避けるコツです。そして、加盟者と成功者の声もポイントといえます。
パソコン修理業には、まだまだ大きな需要があります。修理テクニックを磨き、集客努力でリピーターを増やし、ご自身のパソコン(PC)修理店成功率を高めてください。