フランチャイズのネットショップ開業費用はどの程度?収益性についても解説
2020年から猛威を振るうコロナウイルスの影響により、日本経済だけではなく世界中の経済は大きなダメージを受けています。
国内企業の決算も苦しいもので、ボーナスのカットや給料の昇給カットだけではなく、倒産や廃業により職を失う人も少なくありません。
改めて副業やセカンドビジネスが注目されている昨今、注目を集めているのがネットショップです。
この記事ではネットショップ業の魅力や収益、フランチャイズに関することなどを詳しく解説します。
目次
ネットショップ業にはどんな魅力がある?
ネットショップ業が注目を集めている理由にはどのようなものがあるのでしょうか?
ここからはネットショップ経営の魅力について解説します。
(1)完全在宅でできる
完全在宅が可能です。
注文はインターネットで受け付け、商品も本部から発送しますので実店舗を構える必要がありません。
HPからの問い合わせもインターネット上のやり取りで完結できます。
実店舗に常駐する必要がなく、自宅で開業できるので初期投資を大幅に抑えることが可能です。
(2)会社員だと空き時間を利用した運営も可能
副業として取り組みやすい点もメリットといえるでしょう。
やりとりがすべてインターネット上で完結しますので、会社員が空き時間を利用して運営することもできます。
子育てをしている主婦も子育ての間を利用して運営することができますので、副業に適したビジネススタイルといえるでしょう。
(3)リピーターが付きやすい
近年はネットでの購入はいわば当たり前となっており、ネットショップでしか買い物しないという人も多いのが現状です。
背景には、買い物に使う時間の削減や、価格の安さに魅力を感じる人が多いことなどが挙げられます。
ネットショップで購入し、満足できる商品だったとするとリピーターになりやすい点もネットショップの特徴です。
もちろん何の努力もしないでリピーターがつくわけではありません。
購入するとポイントが付くようなサービスや、特定の日に購入するとポイント付与率が上がるなどのサービスを提供することでリピーターとなってくれるでしょう。
フランチャイズにおけるネットショップ業の平均収益
実際にネットショップを開業した場合、どの程度の収益が見込めるのでしょうか?
空き時間などで運営するので、大きな収益を得るのは難しいと感じる人も多いのではないでしょうか?
ここからは、ネットショップ経営した場合の収益について解説しましょう。
(1)在庫が不要で利益率が高い
ネットショップの特徴は、利益率が高くなることです。
実店舗も必要ないので、維持にかかる費用が少なく、その分を商品の利益率に反映できます。
また、在庫の保管と管理を本部に任せることができるため、在庫を抱える必要もありません。
店舗を構えて、商品管理をしなければいけないとその分支出が増加するため、利益率は低くなってしまいます。
ネットショップは効率的な運営ができますので、利益率を高く設定することが可能です。
(2)複数の商材に合わせたネットショップが開業できる
複数のネットショップを運営することも可能です。
パソコンひとつで商品ごとにページを作成し、複数のネットショップ経営ができます。
フランチャイズ本部が持つ専用の仕入れサイトを利用することができるので、複数の商品を取り扱い、運営することが可能です。
ある商材の売れ行きが不調だった場合、他の商材への切り替えも楽にできます。
自分のできる範囲で複数のネットショップ経営ができる点もネットショップの収益に大きく影響するといえるでしょう。
(3)粗利で1,000万円越えも可能
上手くネットショップ運営ができると大きな利益を得ることも可能です。
前述しましたが、ネットショップで販売する商品は店舗で販売する商品よりも利益率が高い点が特徴です。
コストも実店舗経営よりもかからないため、黒字に繋がりやすくなります。
粗利で1,000万円越えも決して難しくはありません。
ネットショップを開業する場合のコストは?
ネットショップ経営の収益部分について解説しました。
収益部分が理解できると、次に気になるのがコスト面です。
開業にあたりどの程度の費用が必要になるのでしょうか?
また、フランチャイズに加盟するとなるとロイヤリティを支払うことも考えておかなければいけません。
フランチャイズにかかるロイヤリティはどの程度必要なのでしょうか?
ネットショップ経営のコスト面について解説しましょう。
(1)実店舗を構える必要がないので30万円未満で開業が可能
ネットショップ経営の大きな特徴は店舗を構える必要がないことです。
そのため、初期投資を大きく抑えることができます。
極端な場合、パソコンとインターネット環境があれば、それだけで開業が可能です。
初期投資30万円未満でも開業できますので、自己資金が少ない人でも心配することはありません。
(2)ロイヤリティは少なく月額1万円程度のところもある
フランチャイズに加盟して開業する場合、仕入れサイトの利用等さまざまな経営ノウハウを使って運営することができます。
これがフランチャイズの最も大きな特徴なのですが、これらの経営ノウハウや知名度を利用できる代わりに、加盟店は本部に対してロイヤリティを支払わなければなりません。
ロイヤルティは定額の場合もあれば、売上に応じて割合が設定されていることもあります。この点はフランチャイズ本部によってさまざまです。
ネットショップのフランチャイズの場合、ロイヤリティは非常に安い傾向にあり、月額1万円程度の支払いでよい加盟先もあります。
フランチャイズのサポートはどんなことを行うのか?
フランチャイズビジネスの運営では、本部は加盟店に対しさまざまなサポートを行いますが、これはネットショップのフランチャイズでも同じです。
ではネットショップをフランチャイズで経営した場合、本部はどのようなサポートを行うのでしょうか?
ここからはネットショップのフランチャイズにおける本部のサポート体制について解説します。
(1)海外に拠点があり海外仕入れが可能
ネットショップで販売する商品は、本部が提供する仕入れ専用サイトを利用して商品を仕入れます。
仕入れるのはバイヤーが取り揃えた商品で、本部によっては海外からの仕入れも可能です。
海外からの輸入は何かと手続きが煩雑で参入障壁が高いため、サポートを受けながらの海外仕入れは大きな強みとなります。
(2)配送システムを完備している
本部によっては、独自つの配送用システムを用意していることもあります。
配送システムがきちんと稼働していなければ、商品発送の部分でお客様とトラブルになり、二度と利用してくれなくなるかもしれません。
仕入れた商品が無事届くまでがネットショップの仕事ですので、商品の輸送を監視できるのは大きなメリットといえます。
(3)開業支援が充実している
開業に際しての支援が充実しており、誰でも気軽に開業し成功できるような体制を整えています。
例えば、ネットショップの立ち上げ方法のレクチャーや販売計画の提案、売れやすいネットショップ作りのアドバイスなどが挙げられるでしょう。
未経験の人でもきちんと運営できるように支援できなければ、本部も加盟店を増やすことができません。
そのため未経験者でも安心できるようにサポート体制を充実させています。
フランチャイズでネットショップを開業するメリット
ネットショップは、必ずしもフランチャイズの仕組みを利用せずとも開業できます。
では、フランチャイズビジネスとしてネットショップを始めるのにはどのようなメリットがあるのでしょうか。
(1)ノウハウがあるので未経験からでも開業が可能
未経験からネットショップを開業する場合は、フランチャイズに加盟して開業することをおすすめします。
というのも、フランチャイズとは本部が成功したビジネスモデルをマニュアル化したシステムだからです。
実績のある経営ノウハウが利用できますので未経験からでもスムーズに開業することができます。
大きなメリットといえるでしょう。
(2)副業として開業しやすい
フランチャイズのネットショップは、副業としても開業しやすいです。
実店舗に常駐する必要がなく、仕入れや配送を本部が行うため、空き時間を利用して運営することができます。
サラリーマンが帰宅した後から運営することや、子育て中の主婦の方も隙間時間で運営することが可能です。
(3)顧客データ管理が楽
顧客データの管理が非常に楽です。
ネットショップでは、ユーザーは住所や氏名、支払方法などを専用のフォームに登録して商品を購入します。
入力したデータは専用システムで管理されるため、自分で管理する必要はありません。
セキュリティ対策なども専用システムが行うため、情報の取り扱いの面でも手間が少なく済みます。
ネットショップを開く際に必要な資格・許可
ネットショップを開業するにあたり、取り扱う商材によっては特定の資格が必要なケースがあります。
本部によっては、開業時に資格取得のサポートをしてくれるところも多いです。事前に確認しておきましょう。
資格・許可が必要なネットショップの商材として代表的なものを3種見てみましょう。
(1)食品の販売:食品衛生責任者
食品衛生責任者の資格は、菓子や惣菜などの食品を扱う際に必要です。
取得はそう難しくありませんが、規定の講習を受ける必要があります。
なお、以下の資格をすでに取得している場合、食品衛生責任者になるための講習が免除されます。
- 調理師
- 製菓衛生師
- 栄養士
- 船舶料理士
- と畜場法に規定する衛生管理責任者
- と畜場法に規定する作業衛生責任者
- 食鳥処理衛生管理者
- 食品衛生管理者又は食品衛生監視員の資格要件を満たす者
(2)化粧品の販売:化粧品製造業許可・化粧品製造販売業許可
化粧品を取り扱いたいのであれば、化粧品製造業許可および化粧品製造販売業許可を取得しなければなりません。
仕入れと販売を行う場合は「化粧品製造販売業許可」が必要で、製造や輸入品の取り扱いを行うのであれば「化粧品製造業許可」が必要です。
ここでいう化粧品とは、ファンデーションや口紅などだけでなく、シャンプーや歯磨き粉なども含みます。
どちらも、厚生労働省と各都道府県の両者に対して申請が必要となります。
(3)中古品の販売:古物商許可
中古品の販売を行う場合、古物商許可が必要です。
以下に分類される中古品の販売を行う場合に申請しなければなりません。
- 美術品
- 衣類
- 時計・宝飾品
- 自動車
- バイクや原付
- 自転車
- カメラ類
- 事務機器類
- 機械や工具類
- 道具類
- 皮革およびゴム製品類
- 書籍
- 金券
古物商許可は、盗品の流通防止の目的で付与されるものです。
そのため、申請場所は営業商の所在地を管轄する警察署の防犯係となります。
参考:古物商許可申請|警視庁
フランチャイズでネットショップを開業する問題点・失敗を避けるコツ
メリットの多いフランチャイズのネットショップ経営にも、いくつかの注意点があります。
事前に理解したうえで対策を練らなければいけません取るようにしましょう。
ネットショップ経営の注意点について解説します。
(1)セキュリティ対策が必要
インターネット上でやりとりが完結するため、セキュリティ対策は欠かせません。
個人情報の流出や、顧客のクレジットカードの不正利用に繋がるため、ときには大きな損害となる可能性もあります。
セキュリティソフトの導入やアップデート、パソコン紛失の対策など、日々意識するリスク回避などを行う必要があるでしょう。
(2)購入された商品が確認できない
フランチャイズのネットショップでは、商品を紹介し、販売の斡旋を行うことをメインとしています。
購入希望があると、本部に向けて出荷手配を行うだけですので実際に購入された商品を自分が手に取ることはあまりありません。
どのような商品か良くわからずに販売することになります。
また、購入された商品に問題はないかといった確認をすることができません。
加盟店が商品を確認できない点はデメリットといえるでしょう。
(3)対面ではないので信頼関係を築きにくい
ネットショップでは対面で商品を販売することはなく、ネット上で全て完結してしまうのでお客様の顔を見ることはありません。
そのため、信頼関係が築きにくい場合があります。
顔が見えないのでどのような人かが分からないまま販売することになるでしょう。
人となりが分からないので、質問やクレーム処理などで対応に悩むことがあります。
まとめ
ネットショップ経営は、フランチャイズに加盟することで未経験からでも開業することが可能です。
空き時間だけで作業するなど、一人ひとりに合った運営が可能で、副業として挑戦する利用する人も多いです。
実店舗や在庫を抱える必要もないので開業資金も抑えることができます。
利益率も高くリピーターも付きやすいビジネススタイルです。
このようにさまざまなメリットがありますが、ネットショップならではの注意点もあります。
加盟を検討する際は、事前に複数の加盟先候補をピックアップし、強みや問題点を比較してみましょう。
そのうえで、自分にあったしくみや商材のものを検討するとよいでしょう。