フランチャイズの利益率の計算方法を解説!利益率が高い傾向の業種は?

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フランチャイズ 利益率

フランチャイズ加盟による、独立開業を目指す人が増えてきている風潮があります。

フランチャイズ開業では、有名な屋号を使えたり本部のサポートがあったりと、複数のメリットがあります。

一方でフランチャイズ加盟は、容易ではありません。資金準備などはもちろん、高精度に作成された事業計画書も審査対象となります

事業計画書には、想定売上や想定収益に関する内容も記します。そして、利益率を考慮する必要のケースもあるでしょう。

ですが利益率の言葉に対しては、言葉そのものや意味と計算方法になじみがない人が少なくありません。

今回はフランチャイズと利益率について、フランチャイズ利益率の種類や、フランチャイズ利益率の計算方法などに触れながら解説します

フランチャイズの利益率の種類と目安

利益率:利益が売上に対してどの程度の割合を占めているかを表したパーセント数値です。

(1)利益率の計算方法

利益率(%)=利益÷売上高×100

①計算例

売上高が1,200万円、費用が900万円のケース

利益=売上高1,200万円-費用900万円=300万円

利益率=利益300万円÷売上高1,200万円×100=25%

②利益率の種類

フランチャイズの利益率には、次の5種類がよく考慮されます。

  • 売上高総利益率
  • 売上高営業利益率
  • 経常利益率
  • 自己資本利益率
  • 総資本利益率

(2)フランチャイズの利益率の目安と限界利益率

利益率の目安は、業種によって原価や必要経費が異なるので、どの程度が適切と表現しにくいです。

一方で目安を表現しやすい、限界利益率の指標があります。限界利益率は少なくとも20%、できれば25%以上を確保できたいともいわれます

限界利益率=限界利益÷売上高

限界利益=売上高-変動費

変動費:原材料費や消耗品費と、仕入原価など

限界利益から固定費全てを支払って、ゼロになる点が損益分岐点です。

売上高総利益率と計算方法

(1)計算方法

①計算式

売上高総利益:売上高から、売上原価を差し引いた額です。

売上原価:仕入原価もしくは製造原価

売上高総利益率(%)=売上高総利益÷売上高×100

②計算例

売上高総利益が25万円、売上高が100万円のケース。

売上高総利益率(%)=25万円÷100万円×100=25%

全産業平均値:25%程

(2)現実的な意味

売上高総利益率は、扱っている商品の付加価値とも解釈されます。つまり売上高総利益率が高ければ、扱っている商品の付加価値が高く、かつ市場での商品競争力が高いことになります。

そして売上高総利益率は、粗利益率と呼ばれることもあります。

売上高営業利益率と計算方法

(1)売上高営業利益率

①計算式

売上高営業利益:売上高総利益から、販売費や一般管理費を差し引いた額です。

売上高営業利益率(%)=売上高営業利益÷売上高×100

②計算例

売上高営業利益が3万円、売上高が100万円のケース。

売上高営業利益率(%)=3万円÷100万円×100=3%

全産業平均値:3%弱程

(2)販売費と一般管理費

①販売費

販売費には、次のような項目があります。

  • 販売員の人件費
  • 宣伝広告費
  • 物品出荷準備費
  • 配達費など

②一般管理費

一般管理費には、次のような項目があります。

  • 減価償却費
  • 租税公課
  • 総務課など、間接部門の人件費
  • 通信費
  • 旅費交通費など

(3)現実的な意味

売上高営業利益率は、企業の活動能力価値とも解釈されます。つまり売上高営業利益率が高ければ、費用面を含め管理能力が高いことになります

経常利益率と計算方法

(1)経常利益率

①計算式

経常利益:営業利益に営業外収益を加え、さらに営業外費用を差し引いた額です。

経常利益率(%)=経常利益÷売上高×100

②計算例

経常利益が3.5万円、売上高が100万円のケース。

経常利益率(%)=3.5万円÷100万円×100=3.5%

全産業平均値:3.5%程

(2)営業外収益と営業外費用

①営業外収益

営業外収益には、次のような項目があります。

  • 受取利息
  • 受取配当金
  • 仕入割引
  • 有価証券利息など

②営業外費用

営業外費用には、次のような項目があります。

  • 有価証券売却損
  • 売上割引
  • 有価証券評価損
  • 雑損失など

(3)現実的な意味

経常利益率は、企業の基本的な体力を意味します。仮に売上高総利益率など、本業での業績率が芳しくないとします。

それでも経常利益率が高ければ、会社経営を維持するために、複数の観点から経営努力をしているとも解釈されることにつながります。

自己資本利益率と総資本利益率

(1)自己資本利益率

自己資本利益率は、自己資本を対象として、どの程度の当期純利益が生じたかを示す割合です。一般的には株主や投資家の人が、参考にする数値となっています。

①計算式と計算例

自己資本利益率(%)=当期純利益÷自己資本×100

計算例:当期純利益が9万円、自己資本が100万円のケース。

経常利益率(%)=9万円÷100万円×100=9%

全産業平均値:9%程

②自己資本と当期純利益

自己資本:簡潔には純資産のことです。

当期純利益=税引前当期純利益-(法人税+都道府県税など)

税引前当期純利益=経常利益+特別利益-特別損失

特別利益:固定資産売却益や株式売却益など

特別損失:固定資産売却損や株式売却損と、災害などによって破損したケースの損失など

(2)総資本利益率

総資本利益率は、総資産を対象として、どの程度の利益が生じたかを示す割合です。自社の資本に対する、効率的な運用能力を分析されます。

総資本利益率(%)=当期純利益÷総資本×100

計算例:当期純利益が3万円、総資本が100万円のケース。

経常利益率(%)=3万円÷100万円×100=3%

全産業平均値:3%程

利益率の数値に関しては、限界利益率や全産業平均値で触れています。

一方でより現実的で詳細な数値については、同業他社の数値を参考にすることがおすすめといえます

この際比較対象にする他社は、自社と類似した規模の会社が参考にしやすいです。

フランチャイズで利益率が高い傾向の業種

次のような業種がフランチャイズビジネスで、利益率が高い傾向にあります。

  • 企業の助成金申請サポートビジネス業
  • リペア業
  • ハウスクリーニング業
  • 学習塾やロボット教室業
  • 医療マッサージ業
  • 自動両替機設置業
  • 移動型飲食販売業
  • フィットネスジム業
  • 飲食業
  • 家事代行業
  • 高齢者配食業など

上記業種は無店舗開業や自宅開業が可能であったり、原料費や在庫リスクが低かったりなどの特徴があります。

そして、利益率が高い傾向の業種の一部です。また飲食業は、飽和化とも聞かれます。

一方で高回転の経営方針でヒットすると、まだまだ高利益率が見込める業種です。

フランチャイズの利益率を改善する方法

次のような方法で、利益率改善を目指します。

(1)製造プロセスの見直し

原料調達から商品やサービス内容完成までを見直すと、不要そうな点やもっと効率的にできそうな点が見つかる可能性があります。

例えば原料や材料については、今までは個々で調達していたとします。一方で、セット販売などで今までより安価に調達可能な時があります。

(2)需要の高い分野の販売を拡充する

売上結果を確認し、需要が大きい分野は製造量と販売量を増やし、逆のケースでは製造量と販売量を減らすことも効果的です。

(3)販売価格見直し

販売価格を値上げすることも、一つの方法です。節約志向のご時世では、なかなか考えにくい方法ではあります。

一方で例えば、顧客が法人など会社や組織のケースもあります。このケースで支払いをするのは、消費者ではなく会社の傾向もあります。

そして購入決定や契約決定は、担当部署の管理職者に一任されている時もあります。

決定権を持つ本人と良好な関係を保たれていれば、販売価格値上げが成功する可能性はあります。

(4)新規事業と新規顧客検討

新しい需要のある、ビジネスや商品があるとします。このビジネスに対して、既存スタッフや道具で対応可能ならば、新規事業参入も検討に値するでしょう。

状況によっては、事業方針転換も必要な時があります。

(5)経費見直しと節税面

経費も、念の為に見直しておくことがおすすめといえます。人件費や家賃などの固定費は、大きく削減が難しいでしょう。

一方で例えば、通信費や宣伝広告費などは幾分かでも削減可能な可能性があります。通信費は、契約先や契約プランを変更すると、少しでも安価になるケースがあります。

そして宣伝で、今までは当然のように毎月フリーペーパーに掲載していたとします。

ですがフリーペーパーでは、新規問い合わせや契約に大して結びついていないとします。このようなケースでは、LINE@で既存顧客へ宣伝する方が効果的な可能性もあります。

また容易ではありませんが、節税も随時考慮することが重要です。

(6)品質改善

以前はそれなりに売れていたものの、現状売れ行きが芳しくない商品やサービスがあるケースもあります。

このようなケースではアンケートなどの結果分析を基に、要改良部分を改良すれば、再度ヒット商品になる可能性があります。

(7)本部サポートの活用

利益率改善のために、加盟者が試行錯誤することはもちろん重要です。

一方でフランチャイズ本部へ相談して、本部のサポートを活用することも非常に効果的です。

フランチャイズ本部には、長年培ってきた様々なアイディアや知恵があります。

そして様々な分野の、エキスパートがいるとこともあります。特に税金面については、税金について高い知見のある本部スタッフや、本部紹介の税理士が頼りになります

上記方法は、もちろんフランチャイズ本部の許可や了承を得る、必要があるケースもあります。できれば加盟検討時に、このような部分も認識しておきたいものです。

(8)利益率アップを考える際の注意点

上記(1)~(7)の改善策を検討したり、実行したりすることは利益率アップのためにもちろん重要です。

一方で利益率アップを熟慮しつつ、次の事柄にも配慮が必要です。

①従業員にとって状況が悪くなる

経費見直しで、従業員の待遇や職場環境が悪くなる可能性があります。

こうならないように経費見直しの際には、経営者や正社員のみによる判断ではなく、バイト従業員も含めた全スタッフの意見を参考にすることも重要です。

②品質低下

製造プロセス見直しをする際に、商品やサービスの品質低下にも注意を払っておく必要があります。

一時的に利益率が上がったものの、品質低下により売り上げが落ちると、ほんとにただの一時的な利益率アップにしかなりません。

それだけにとどまらず長期的にみると、利益率ダウンや経営そのものへの、悪影響にすらつながる可能性まであります。

まとめ

ここまで、フランチャイズと利益率について考察してきました。

押さえておきたい点は、利益率の種類や計算方法とフランチャイズで利益率が高い傾向の業種です。そして、利益率を改善する方法もポイントといえます。

利益率は、フランチャイズ加盟事業計画書で重要部分の一つです。本記事をフランチャイズ加盟事業計画書審査通過はもちろん、開業後の利益率改善にも参考にして頂き、より一層の収益実現で繁盛なさってください。


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