フランチャイズに加盟して餃子屋を開業するメリットと失敗を避けるコツ
老若男女問わずに好まれる食べ物といわれたら、色々な食べ物を思い浮かびますが、餃子もその中のひとつとして挙げる人は多いのではないでしょうか?
近年、餃子に対する需要が高くなっているといわれています。
街中を見ると、餃子専門店が増えてきており、冷凍餃子販売店なども見かけることが増えてきました。
注目の事業ともいえるでしょう。
この記事では、餃子販売における市場規模や将来性、フランチャイズによる出店での収益やメリットといった点について詳しく解説します。
目次
餃子屋の将来性や市場規模は?
まずは事業を検討する場合、その事業における市場規模や将来性を知っておかなければいけません。
餃子販売における市場規模や将来性について見てみましょう。
(1)特にコロナ禍において冷凍餃子の伸びが高い
新型コロナウイルスの大流行により外食産業は、ここ数年大打撃を受けています。
外出を控え、人と密になる環境を回避する動きが顕著になっており、外食産業などの収益は大幅に激減しているといえるでしょう。
その中で急成長を遂げているのが、宅配やテイクアウト、自動販売機です。
特に注目されているのが冷凍餃子の販売といわれており、この10年間だけで見てみると市場規模の2倍もの急成長を見せています。
餃子は冷凍しておくと、しばらく時間がたってもおいしく食べられるので、内食需要の高まりにぴったりとマッチしたといえるでしょう。
(2)餃子は無人販売や店舗型、キッチンカーなど店構えが多様
餃子の最も大きな魅力として挙げられるのが、多様な食べ方ができる点です。
主食として楽しむ、お酒のつまみとして楽しめます。
そのため、家族全員で食べることもできるし一人で食べることも、会社の仲間とお酒を飲みながら食べるといったさまざまな楽しみ方もできるでしょう。
多様な食べ方ができるということは、販売方法も多様です。
餃子専門店としてお店を構える、無人販売業やキッチンカーといった販売方法、ネット販売でも販売できます。
このようにさまざまな販売方法がありますので、需要が減らないといったメリットも挙げられるでしょう。
フランチャイズによる餃子屋の収益は?
実際に餃子屋を開業した場合、気になるのはどの程度の収益を上げられるのかという点です。
では実際に餃子屋を開業した場合、どの程度の収益が可能なのでしょうか?
餃子屋開業における収益面について解説します。
(1)1店舗経営でも700万円超の年収が期待できる
10坪程度の広さで餃子屋を開業した場合、平均的なオーナーの年収は700万円前後だといわれています。
テイクアウト専門店でも650万円程度の年収が可能です。
つまり、複数店舗の出店でさらに大きな年収を手にできるチャンスがありますし、餃子屋さんの市場規模から見ても複数店舗経営も期待できます。
1店舗だけでも高年収が期待できる事業で、さらに収益増も可能です。
(2)収支のモデルケース
さらに具体的に収益を理解するために、売上とコスト面を表にしたモデルケースを下記に表しました。
モデルケースとしては10坪程度の広さにおける月額収益です。
売上 | 約300万円 |
仕入れ値 | 約80万円 |
人件費 | 約90万円 |
家賃 | 約50万円 |
広告費などの経費 | 約20万円 |
月額収益 | 約60万円 |
他業種の飲食店経営と比較すると利益率は約20%と非常に高い利益率であることがわかります。
一定の集客により、高い収益を上げられるでしょう。
初期費用・ロイヤリティなどの費用
フランチャイズに加盟しての開業となると、自主独立よりコスト面の負担は増します。
では、フランチャイズに加盟しての開業となるとどの程度の初期費用がかかるのでしょうか?
また、フランチャイズならではのコストはどのようなものがあるのでしょうか?
餃子屋開業におけるコスト面について解説します。
(1)開業における初期費用はどのくらいかかる
一般的にフランチャイズに加盟して餃子屋を出店する場合、開業資金として1,000万円程度は必要といわれています。
必要な経費は下記の通りです。
- 物件取得費
- 加盟金
- 調理器具
- 食器
- 内外装費
特に大きな費用がかかるのが物件取得費です。
開店する場所や広さによって、物件取得費は大きく異なります。
都心部に出せば物件取得費は高くなりますが、郊外だと取得費は比較的安くなる傾向です。
また、内外装費に関しても、居抜きの店舗を借りるなどにより安く抑えられます。
(2)加盟店料やロイヤリティは?
フランチャイズに加盟することにより、自主独立より余計にかかるコストが加盟店料やロイヤリティです。
加盟店料とは、フランチャイズに加盟する場合に最初に支払うコストとなり、基本的にフランチャイズ契約を解約しても返金はありません。
またフランチャイズでは本部の看板や屋号、商品などを利用できる代わりに毎月の使用料がかかります。
これがロイヤリティです。
加盟店料もロイヤリティもフランチャイズ本部によって異なります。
一般的に、加盟店料は百万円単位が必要です。
ロイヤリティは毎月定額の場合や売り上げの数%などさまざまといえます。
フランチャイズ本部選びにおいて加盟店料やロイヤリティも比較材料となるでしょう。
フランチャイズによる加盟店へのサポートは何を行う?
実際にフランチャイズに加盟しての餃子店経営において加盟店はさまざまなサポートを受けての経営が可能です。
サポート内容は本部によって異なりますが、一般的にはどのようなサポートを受けられるのでしょうか?
本部のサポート内容について解説します。
(1)研修により未経験でも開業可能となる
フランチャイズ本部に加盟しての経営では、基本的にフランチャイズ本部の経営ノウハウに沿った経営が求められます。
また、経験が浅い人でも開業ができるように、本部ではいくつかの研修を準備しています。
経営の研修や、技術研修、接客研修など、たくさん開催する本部などもありますので経験が浅くとも全く問題ありません。
未経験からでも開業は可能です。
(2)SNSによりいつでもサポートを受けることができる
飲食店舗開業において、誰もが経験豊富というわけではありません。
前述したように研修でしっかり勉強した未経験者が開業する場合もあります。
しかし、経営において突発的なトラブルや困ったことが起こる場合もあるでしょう。
フランチャイズ本部の中には、SNSを活用していつでもサポートを受ける体制を整えています。
ちょっと気になった時にも気軽にサポートを受けられると、悩みを持ち続ける必要がありません。
これも本部の大きなサポートとなるでしょう。
(3)集客に関するコンサルティングも伝授
フランチャイズへの加盟により、有名な店の屋号を使っての開業ができるのですが、常に集客は必要になります。
本部は、成功したノウハウと継続して安定的な経営方法を持っていますので、集客面でのノウハウも把握しています。
これはとても大きな本部側の財産です。
本部はこの財産を上手く活用し、集客面でのコンサルで安定した集客ができるように加盟店をサポートします。
(4)担当者による定期的な面談で不安を解消
よく、経営者の悩みとして挙がるのが、相談相手がいないという点です。
先ほどSNSでサポートを受けられる点を挙げましたが、面と向かって相談したい場合もあるでしょう。
自主独立した場合は、このようなときに相談できる相手がいないので悩みを抱えたまま経営し上手くいかないといったケースも見受けられます。
しかし、フランチャイズ経営では、本部の担当者が定期的に訪問し面談してくれますので、
悩みが相談しやすいでしょう。
しかもフランチャイズの担当者は餃子に特化したお店の経営者と多く対峙しています。
その中でさまざまな悩みを受けることも多く、適切なアドバイスを持っています。
良い相談相手になることが多いといえるでしょう。
フランチャイズで餃子屋を開業するメリット
先ほど、フランチャイズ本部のサポート内容について触れましたが、そのほかにもフランチャイズに加盟することでメリットを受けて開業することが可能です。
ここからはフランチャイズで餃子屋を開業するメリットについて解説します。
(1)無人販売だとコストを大幅に抑えての開業が可能
無人販売のお店を開業する場合、大幅にコストダウンした中での開業が可能です。
しかも、フランチャイズのノウハウがありますので、効果的に資金を使えます。
自主独立でも無人販売店を開業することはできますが、やはりフランチャイズの方が加盟店料がかかってもコストを抑えやすくなるのが特徴です。
(2)セントラルキッチン方式で料理する必要がない
餃子販売の場合、わざわざ店舗で餃子を作る必要がないケースがあります。
セントラルキッチン方式を採用されている場合は、餃子をつくる必要がありません。
セントラルキッチン方式とは、1ヶ所で餃子を一気に作り、商圏内のフランチャイズ加盟店に配送するシステムです。
それぞれの役割分担ができているので非常に効率的です。
また、仕入れ面での手間が大きく省けます。
わざわざ独自で業者と仕入れ契約を結ぶ必要がなくなりますので、これもフランチャイズに加盟する大きなメリットのひとつです。
(3)フランチャイズのブランド力が生かせる
フランチャイズのブランド力を利用して運営ができます。
フランチャイズ本部の知名度やブランド力がある餃子を自分のお店で提供できるのがフランチャイズ経営のメリットです。
そもそも知名度がありますので、開業から一定の集客が見込めます。
ブランド力を生かした経営もフランチャイズ経営におけるメリットです。
フランチャイズで餃子屋を開業する問題点・失敗を避けるコツ
フランチャイズに加盟しての経営はメリットばかりではありません。
加盟する人の経営に対する希望によっては逆にフランチャイズ経営がデメリットと感じる場合もあります。
ここからはフランチャイズで餃子屋を開業する際の注意点について解説しましょう。
(1)本部の意向に沿った経営が必要
基本的にフランチャイズに加盟しての経営は、本部の意向に沿った経営しかできません。
例えば餃子の他に、オリジナルのシューマイを売るような経営は原則不可です。
本部は加盟店に対し横並びの経営を求めており、勝手な経営を加盟店にされるのを望んでいません。
自分が開発した餃子をフランチャイズ経営では提供できませんので独自ブランドを作りたい場合は向いていないかもしれません。
(2)加盟店料やロイヤリティがかかる
フランチャイズに加盟する場合には加盟店料やロイヤリティがかかることは前述しました。
これらのコストが大きなフランチャイズ本部などがありますので、いくら集客して売り上げを上げても利益率が悪くなってしまいます。
フランチャイズの場合は、これらのコストがどうしてもかかりますので、加盟店料やロイヤリティの額が大きすぎるとデメリットとなるでしょう。
(3)廃業時の違約金に注意が必要
フランチャイズ契約は、一定期間が定められています。
契約期間は本部によってさまざまです。
もし期間内に廃業する場合違約金が発生し、その違約金が非常に高額なケースがあります。
つまり、フランチャイズに加盟することにより、廃業したくてもできないといった状態にもなりかねないのです。
これも場合によっては非常に注意しなければいけないポイントです。
まとめ
コロナウイルスの猛威などにより内食事業に注目が向けられる中、柔軟性に富んだ餃子販売業が市場規模を伸ばしています。
餃子販売は、顧客層が広いことからさまざまな形態での販売が可能です。
ここ10年で市場規模は2倍となり、無人販売なども増えていますので今後の成長性にも期待が持てます。
餃子店 開業でのフランチャイズによる経営は本部のサポートも手厚く、多くのメリットを受けられる反面、注意しなければいけない点もあります。
餃子による新しい事業を検討している人は是非参考にしてはいかがでしょうか?