フランチャイズの酵素風呂 開業の収益とコスト、開業までの流れを解説
雑誌などにも最近取り上げられているのが温浴で、温浴には血行促進や自律神経の調整などの効果が見込めるほか、なによりもリラックスできるという利点があります。
この温浴において、近年注目されているのが酵素風呂です。
ではこの酵素風呂にはどのような特徴があるのでしょうか?
また、酵素風呂店をフランチャイズで開業する場合、どの程度の収益やコストが見込めるのでしょうか?
この記事では酵素風呂をフランチャイズで開業した場合の収益やコスト、開業までの流れやフランチャイズ本部のサポート内容などについて詳しく解説します。
目次
そもそも酵素風呂とは? どんな市場性や需要がある?
まずは、酵素風呂といってもどのような特徴があり魅力や需要を知りたいという人も多いのではないでしょうか?
ここからは酵素風呂の特徴について解説します。
(1)酵素風呂の特徴について
酵素風呂とはヒノキのおがくずや、米ぬかといった有機物を発酵させ、その中に入って身体を温める温浴方法です。
乾式温浴とも呼ばれています。
自然発酵した熱が身体全体を暖めるので、いわゆる温泉などよりも身体への負担も少なくじっくり身体の芯まで温める効果があるのが特徴です。
身体の芯まで温まるので発汗作用も高く、身体の中にある老廃物が出て、代謝の促進や前述した血行促進や自律神経の促進にも大きな効果をもたらします。
非常にさまざまな効果が見込めるのが酵素風呂の特徴です。
(2)酵素風呂の魅力とは?
酵素風呂の魅力は何よりリラックス効果と健康促進に効果があるという点です。
前述した血行や代謝の促進、自律神経の調整などにより、冷え症改善や腰痛の緩和といった効果にも期待ができます。
さらに花粉に対する悩みの軽減といった花粉症の方には非常に喜ばしい効果も期待大です。
寝そべっている間はポカポカで非常にリラックスでき、気になる糠のにおいもほとんどしないのでゆっくりと快適な時間を過ごすことができます。
(3)どんな需要が見込めるのか?
酵素風呂の需要として最も多いのは20代の若い女性層です。
美容に関するさまざまな効果が期待できますので、健康と美容を気にする20代の若い女性のニーズにマッチしているといえるでしょう。
更に酵素風呂が浸透するにつれ、高齢者層にも利用者が増えています。
年齢を重ねれば重ねる程にどうしても健康面が気になってきてしまいますので、身体を温める効果がある酵素風呂は高齢者のニーズも非常に多いのです。
温浴効果に大きな期待がかかる酵素風呂は、最初は20代の女性といった若い層を中心として、今後さまざまな年齢層に対し浸透していくといえます。
それに対し酵素風呂の供給はまだまだ少ないために、フランチャイズなどに加盟して開業するにはうってつけの業種といえるのではないでしょうか?
フランチャイズによる酵素風呂開業の収益は?
酵素風呂の特徴や効果について解説しました。
将来性にとても期待がもてるビジネスといえますが、実際に酵素風呂点を開業する場合、どの程度の収益が期待できるのでしょうか?
ここからはフランチャイズにおいて酵素風呂店を開業した場合の収益面について詳しく解説します。
(1)どの層が顧客層ターゲットとなるのか
現時点でのターゲットはやはり20代の若い女性層ということになります。
しかし、前述したように健康面を注意している年齢層は非常に多いです。
当初の顧客層としては20代女性でしょうが口コミなどにより多くの年齢層からの集客が見込める可能性も十分考えられます。
(2)単価はどのくらいで来店はどの程度ある?
一般的な利用料金は3,000円から4,000円程度の客単価となり、そう大きな負担もないので定期的に利用している方も多いといえます。
1日あたりの集客は15名~20名程度。
休日や祭日などはもっと利用者が増えますので、1日平均20名程度を見込んでおくといいでしょう。
(3)売上は月商どの程度見込めるのか?
1日20名前後の集客だと25日営業する場合、約500人の集客が想定され、客単価が4,000円程度ですので月商200万円程度の売り上げが見込めます。
つまり年商になると2,000万円を超える売り上げが想定されますので、非常に高い売り上げにも期待が持てる業種といえるでしょう。
初期費用・ロイヤリティなどの費用
売り上げ面の次に気になる点が、開業にかかる費用や運営にかかる費用です。
ここからは、コスト面について解説します。
(1)開業する場合の工事の相場は?
まずは開業における工事費用にはどのようなものがあるのでしょうか?
主に挙げられる工事の内訳としては下記の通りです。
- 浴槽床部の防水工事などの工事費用 約40万円
- 壁の造作、床工事 ドアなどの設置 約100万円
- 壁、天井のクロス貼り、床設置費用 約60万円
- 電気配線工事や空調工事 約80万円
この想定は、15坪程度の店舗で開業した場合のケースとなります。
およそ300万円程度の工事費用を見ておかなければいけません。
しかし、これはあくまでも工事にかかる費用となりますので次に設備にかかる費用について解説します。
(2)設備にかかる費用はどのくらい?
酵素風呂店 開業にはどのような設備が必要となるのでしょうか?
酵素風呂に必要な設備は下記の通りです。
- 木製の浴槽 約15万円
- エアコンや換気扇など空調関係 約50万円
- 洗面所やエアコン、ロッカーなど 約70万円
設備のかかる費用は総額で135万円程度です。
開業時には工事費用と設備費用で500万円程度見込んでおく必要があることが分かります。
(3)加盟店料やロイヤリティは?
フランチャイズに加盟しての開業はさまざまなサポートを受けることができますが、その代わりに加盟店料やロイヤリティが発生します。
加盟店料やロイヤリティはフランチャイズ本部によって異なりますので、金額に対しては一概にはいえません。
加盟店料に関してはどこのフランチャイズ本部も記載されていませんでした。
ロイヤリティに関しては定額のケースが多く、10万円の本部や6万円の本部などさまざまです。
これらフランチャイズ本部に払うコストも本部選びの比較材料としてはいかがでしょうか?
フランチャイズ本部による加盟店へのサポート内容
実際にフランチャイズ本部に加盟して開業する場合、本部のサポートはどのようなことを行うのでしょうか?
ここからはフランチャイズ本部が加盟店に行うサポート内容について解説します。
(1)設計や設備に関する指導
開業前の店舗設計についての設計や、設備に関しての指導を行います。
フランチャイズ本部の屋号を使用しての開業となりますので、店舗の設計に関しても本部のイメージに沿わなければいけません。
開業前の店舗設計において、店舗や設備に関して本部の意向をきちんと指導し、イメージが共有できるように店舗つくりの協力を行います。
本部サポートの第一歩といえるでしょう。
(2)勉強会及び人材育成研修
継続して安定した経営を行うためには、定期的な人材育成が不可欠です。
また、常に最新の技術などを学ぶ機会として、定期的な勉強会や人材育成に関する研修などを行います。
自主独立では学べないさまざまな技術や人材育成方法をフランチャイズに加盟することで本部が開催し、加盟店の安定経営をサポートするのです。
(3)統一した経理
店舗経営において、難しいのが経理関係の処理です。
一定の経験が無ければ経理関係の整理は非常に困難を伴うものとなるでしょう。
しかし、フランチャイズ本部では経理も統一化しており、フランチャイズ本部によってはposシステムなどを使い、全てを一元管理できるような仕組みを構築しています。
酵素風呂店も例外ではなく、経理処理の方法を一本化して未経験のオーナーでもわかりやすいような経理処理を提供している点もサポートの特徴です。
(4)店舗経営の指導
店舗経営の指導にも本部はしっかりと協力します。
というのも酵素風呂開業などはあまり経験がある人はそう多くはありません。
未経験からでもこの業界に飛び込む人も多いのです。
このように未経験のオーナーでもきちんと運営できるように、開業後の店舗経営の指導も欠かしません。
またオーナーが店舗経営で悩みを感じた場合や相談したい場合なども、担当者と密に連絡できる体制を整えています。
これもフランチャイズ本部の大きなサポートとして挙げられるでしょう。
酵素風呂開業における流れとは?
このように酵素風呂開業にあたりフランチャイズ本部はさまざまなサポートを行います。
しかし、酵素風呂開業の手続きに関しては、本部からのフォローはありますが基本的にはオーナーが行わなければいけません。
では、酵素風呂開業にはどのような手順が必要なのでしょうか?
ここからは、酵素風呂開業までの手続きについて解説します。
(1)保健所の許可
酵素風呂開業にあたりまず必要なのが、保健所の許可です。
酵素風呂は、その他公衆浴場のカテゴリーに入り、公衆浴場は保健所の許可が無ければ開業することができません。
図面など床面積が分かる書類を提出し、保健所の許可を得ます。
酵素風呂開業における手続きの第一歩です。
(2)開業届の提出
次に必要なのが開業届の提出です。
これはどの業種でも開業する場合には必要となります。
提出先は税務署となり、今後事業税などの納付を行う届け出先と考えておけばいいでしょう。
営業するエリアの税務署に提出が必要で、事業開始後1ヶ月以内には提出する必要があります。
開業届を提出しなければ、税金の申告漏れで追徴課税を支払わなければいけません。
必ず、開業届の提出を行いましょう。
(3)青色申告
確定申告には青色申告と白色申告があります。
事業を行うにあたり青色申告で確定申告を行った方が事業には有利なケースが多いです。
個人事業主が青色申告で確定申告を行うと、特別控除として白色申告と異なり65万円の控除を受けることができます。
課税所得額を減らすことができるので、事業税などの納税において節税効果があるといえるでしょう。
開業から2ヶ月以内に青色申告承認申請書を提出すると、青色申告が可能となります。
一般的には前述した開業届と一緒に提出する人が多いようです。
(4)自治体への事業開始届
自治体への事業開始届出に関しては、開業するエリアの自治体によって異なります。
提出における罰則規定なども一般的にはありませんので、提出する必要性をあまり感じないかもしれません。
しかし、事業を行うにあたり自治体との連携も必要になる場合がありますので、開業届はきちんと提出しておくことをおすすめします。
提出期限などは開業するエリアの自治体によって異なりますのでHPや電話などで問い合わせしましょう。
まとめ
酵素風呂は美容や健康に敏感な20代の若い女性を中心に、大きく広がりそうな将来性を感じる事業です。
開業費用などでおよそ500万円の初期投資が必要となりますが、年商2,000万円も不可能ではなく複数店舗経営で更なる収益アップにも期待ができます。
フランチャイズに加盟することで、未経験からでも開業が可能です。
そもそも酵素風呂自体があまりありませんので経験者も少ないのが現状といえます。
そのためフランチャイズに加盟することで 研修でしっかり学び、開業するケースも多いといえるでしょう。
その他にも本部によってはさまざまなサポートが期待できますのでいくつかのフランチャイズ本部の話を聞いたうえで比較検討することがおすすめです。