フランチャイズで結婚相談所を開業する手順やメリット・業界内容も解説
今日本では希望はするものの、なかなか結婚に至らない独身男女が増加傾向にあります。
異性へのアピール方法やアプローチ方法に、慣れていない男女が少なくない背景もあります。
この社会現象の中で、結婚相談所の需要が高いのではと考え、開業を目指す人も増えてきています。
一方で結婚相談所は、お見合いから成婚へ至るアドバイスが重要で、容易ではない業種です。
ですがフランチャイズ加盟によって、成婚を実現しやすいノウハウがあるなど、成功につながりやすい方法もあります。
今回はフランチャイズと結婚相談所について、結婚相談所の業界事情や、フランチャイズで開業するメリットなどに触れながら解説します。
目次
フランチャイズの結婚相談所の年収
フランチャイズの結婚相談所で働いた場合の年収は、一般的に400~500万円程度といわれます。
そしてスタッフと共に効率的な集客をできたりすると、600万円や700万円以上を目指すことも可能です。
また複数店舗開業でうまく成婚を実現できると、年収1,000万円超えも視野に入ってくる業種といえます。
副業では、400万円以下の場合もあります。
高収入を目指すためには、以下のような点を心がけるとよいでしょう。
- 成婚率が高く、対応に自信のある会員年齢層の本部を選択する
- 初めから大規模集客しようと思い、初期投資をかけ過ぎない
- 最初は副業から、ゆっくりと始める
- 勉強会に出席し成婚に至らせやすい、情報やノウハウを習得する
- 会員同士のトラブルに対する、予防方法や対処措置を本部とも話し合っておく
- スタッフ教育を、本部とも相談しながら進める
- 税金など、経営の勉強もする など
初期費用とロイヤリティなどの費用
(1)初期費用
初期費用は一般的に、40~100万円程度を要する傾向にあります。
そしてブランド力が高かったり、より本部の成婚率が高かったりすると、150万円程度のところもあります。
一方副業で始めたり、自宅開業にしたりすると、ほとんどかからないケースもあります。
【初期費用内訳】
- 加盟費
- 研修受講費
- 店舗準備費
- マッチングシステム費
- 販促資料費
- パソコン準備費
- 事務用品準備費 など
本部のオリジナル講座を受講して、一定期間内に加盟すると、加盟金がゼロになるところもあります。
(2)ロイヤリティ
定額制:月額10,000円程となっています。
ロイヤリティは、ゼロのところがあります。
そしてシステム利用料15,000円や、ホームページ利用料30,000円のケースもあります。新規会員登録1名につき、2,000円程度の徴収があるところもあります。
結婚相談所の業界事情
結婚相談所には、次のような業界事情があります。
(1)安定した需要
日本は人口減少傾向ながら、結婚が無くなることはありません。
景気に多少の波があっても、結婚するカップルは存在し続けます。
このように、大規模な式は挙げなくても結婚がしたい人達に、人生のイベントサポーターとして結婚相談所には比較的安定した需要があります。
(2)結婚年齢が上昇傾向
男性では2人に1人が、女性では3人に1人が、30代前半で独身ともいわれます。
このように結婚年齢の上昇傾向に合わせた、対応内容や対応方法も必要です。
(3)再婚需要
生き方の多様化や複数のトラブルなどによって、結婚の終わりを迎える夫婦が、年間20万組程度存在するともいわれます。
そして1度結婚を終えて、2回目の結婚を目指す男女もいます。
このように、再婚を目的とした需要もあります。
(4)国や政府の婚活支援
少子高齢化課題に対し措置を講じようと、国や地方自治体も結婚を支援する方針があります。
そして行政側は、出会いサポート事業を開催したり、促進したりする動きもあります。
(5)2つの運営システム
結婚相談所には、2つの紹介システムがあります。
1つ目は、従来からの仲人型です。仲人が、時間をかけて分析し進めます。
2つ目は、データマッチング型です。オンラインで様々な情報を入力し、相手を照合して探す方法です。
各々に、それぞれのよさがあります。
結婚相談所の業務内容
結婚相談所には、次のような業務内容があります。
(1)会員の紹介
次の項目をまとめ、紹介相手を探します。
- 年齢
- 家族構成
- 年収
- 職業 など
※上記に加え、会員の良さが伝わる性格的な部分などを、伝わりやすいようにまとめておくことも重要です。
(2)お見合い
日程を決めて、お見合いとなります。結婚へ向けて、1番初めの最重要ポイントといえます。
会員同士が会う、初めての機会となります。
このタイミングで好印象なのと、好印象でないのとでは、後の展開が大きく変わってきます。
会員同士が落ち着いて話せるよう、気遣いが必要です。
(3)お見合い結果お知らせ
お見合い後、会員の気持ちを確認します。
結果を悩む会員もいるので、後のプラスイメージも織り交ぜながら、ゆっくりと話し合い寄りそう気持ちも重要です。
残念ながら良い結果でなかった時には、慎重に丁寧な言葉で次へ向けて励まします。
(4)交際開始とフォロー
順調に交際へ発展したケースでは、随時の様子伺いや相談にのることも重要です。
たとえ交際へ発展できても、常時順調に進み続けるわけではありません。
どちらかが仕事が忙しくなり、同じペースで会え続けられないこともあるでしょう。
このような不安になる時の、相談やアドバイスも重要です。
(5)プロポーズと結婚
結婚へ向けた、最終ステージです。
交際を経て価値観や人生観を共有し、プロポーズと結婚へと至ります。
「了承してもらえなかったら嫌だな」と不安を抱く人もいるでしょうから、最後の最後までフォローと励ましは大切です。
(6)料金
結婚相談所では、次の名目とタイミングで料金が生じます。
- 最初の入会金
- 月額会員費
- 結婚の意思が固まった時の成婚料
フランチャイズによる結婚相談所開業の手順
(1)問合せと説明会出席
まず本部に連絡を取り、説明会に出席します。
そして本部側の、ビジネスモデルや収益モデルを理解します。
(2)検討
加盟希望者側で、じっくりと検討します。不安点や疑問点があれば、随時本部との質疑応答もあります。
(3)店舗見学
実際の加盟者の店舗を、見学できるところもあります。業務状況をイメージしやすく、開業決心を促進する材料ともなります。
(4)加盟契約
事業内容や契約内容に合意できれば、加盟と契約締結となります。事務所を構えるケースでは、事務所の段取りもします。
(5)研修
結婚相談所業務のための、独自カリキュラム受講をするところがあります。
規定の独自研修はなくても、いきなりの自身運営で不安があるケースでは、研修を実施するところもあります。
(6)開業準備
必要なケースでは、パソコンなど各種道具準備をします。そして集客戦略も考えながら、開業に向けた最終準備をします。
(7)開業
(1)~(6)のプロセスを経て開業し、結婚相談所業務開始となります。
フランチャイズで結婚相談所を開業するメリット
フランチャイズの結婚相談所では、次のようなメリットもあります
(1)成婚のための各種サポート
加盟希望者は、果たして自分が本当に成婚を実現できるだろうかと、懸念を抱く人もいるでしょう。
一方でフランチャイズでは、IT戦略による会員集客や、成婚を促進するための加盟者勉強会などで強化します。
そして高い成婚実績を保持しているところもあります。
(2)しっかりとしたセキュリティ
ビジネス一般に、情報管理をはじめとしたセキュリティは重要です。
フランチャイズの結婚相談所では、内閣府承認のNPO法人で、情報を厳重に管理して運営しているところもあります。
(3)国際結婚も対応
国際結婚を目指す男女も、いるでしょう。
一方で国際結婚には、まず加盟者は言葉の壁がある可能性があります。
そして習慣や価値観などを、すり合わせる必要性などもあります。
このような部分に対して、本部がサポートをします。
(4)相談担当者制
結婚相談業務には、いろいろな事情があり臨機応変性も必要です。
一方でなかなか慣れないうちは、このような高度な対応はできにくい傾向もあります。
ですがフランチャイズでは、相談担当者が対応の調整方法をアドバイスします。
(5)副業も可能
現状フリーランスや会社員などで、本業を抱えているケースでは、副業での参入も可能なところもあります。
集客や対人能力に自信のある人には、別口売上を作るチャンスともいえます。
(6)リーズナブルな初期費用
初期費用は数十万円の傾向もあり、独立開業にしては安価といえます。
状況次第では数万円に収まったり、ほとんどかからないケースもあったりして、初期費用リスクが低いといえます。
フランチャイズで結婚相談所を開業するデメリット
フランチャイズの結婚相談所開業には、次のようなデメリットもあります。
(1)ロイヤリティの支払い
ロイヤリティが、月額固定制のところもあります。
加盟者としては副業加盟で、ある月は本業の方が忙しく、結婚相談所の方は大して売上がないとします。
それでも月額固定のロイヤリティはあるので、デメリットとなります。
(2)営業方針の制約
独自ネットワークのある加盟者は、集客と成婚のために様々な策を講じようとするでしょう。
一方でフランチャイズでは、複数の営業規定もある傾向にあります。
よって加盟者としては、本部に自分の考えを承認されないと、せっかくの良いアイディアも宝の持ち腐れになってしまいます。
(3)ノルマ
本部によっては、ノルマのようなものが存在する可能性もあります。
ある程度自分のペースで進めたいと考えるケースでは、不便な点となります。
結婚相談所の難点と失敗を避けるコツ
(1)加盟者のペースで進め過ぎない
加盟者は初期費用回収や月固定費支払いのために、まず自分が定めた月額最低限売上を、確保できたいでしょう。
一方で、会員には会員のペースや事情があります。
そしてあまり加盟者のペースで進めようとすると、会員の怒りを誘い退会につながりかねません。
よって要領に慣れるまでの、月額固定費はゆとりをもって準備し、会員のペースに応じた対応方法が大切です。
(2)会員の年齢層
自分が加盟を検討する本部の、会員年齢層も重要です。
目上の人が相手になると、仮に自分が言っていることが正しくても、会員としては不快に感じ、退会につながる懸念もあります。
一方で年齢が自分と近いと、共通の話題も多く話が弾みやすく、対応を進めやすい傾向もあります。
本部の会員年齢層を、確認しておくこともおすすめといえます。
(3)期限とアクション
例えばお見合いをしたら、ある日のある時間までに返事をする規定のあるところもあります。
一方で規定の日時までに決めるよう、会員の気持ちを誘導することは容易ではありません。
仮に返事の必要日時までに1週間あるとすれば、会員の精神状況を把握したうえで、1週間を数日単位や数時間単位で区切ったこまめな連絡も大切です。
ですがこの行動は容易ではないので、本部との相談も重要です。
(4)需要はあるけど容易ではない
結婚を希望する未婚男女は、確かに多い傾向はあります。
そして理屈的には、結婚相談所のビジネス対象者は多く需要はあるといえます。
一方で需要があるとはいえ、カップルへの誘導と成婚は容易ではありません。
よってそれなりの費用はあっても加盟前に、自分は本当にカップルへの誘導と成婚を成し遂げられるのか否かの、熟慮は重要です。
(5)トラブル
結婚相談所では、数は多くないながらもトラブルの可能性もあります。
例えば成婚前の外泊や旅行などを、禁止しているところもあります。
一方で一般的にカップルは、付き合い始めて数週間や数か月経つと、外泊をする傾向もあります。
よって本部とも話し合い、理性的でない人によるトラブル防止策や対処方法も、考えておく必要もあります。
(6)経営
結婚相談所もビジネスなので、経営に関する段取りは必要であり重要です。
対人折衝力には自信があっても、決算などをはじめとした運営のための、理屈的な部分には苦手意識があるとします。
それでもせっかくの対人折衝力を際立たせるためにも、理屈的な部分も勉強と慣れが大切です。
(7)スタッフ管理
仮にスタッフを抱えようとすると、スタッフ管理も重要であり容易ではありません。
パソコンで物理的に書類を作成する程度の業務は、そう難はないでしょう。
一方で会員が増えてくると、スタッフに会員対応をしてもらう必要がでてきます。
この会員対応にて、言葉の選び方や使い方に慎重さが必要です。
よって本部とも相談し、スタッフ研修が重要です。
まとめ
ここまで、フランチャイズと結婚相談所について考察してきました。
押さえておきたい点は、結婚相談所の年収や業務内容です。
そして、結婚相談所の難点や失敗を避けるコツもポイントといえます。
結婚を目指しながらも、なかなか良い縁がない独身男女はたくさんいます。
男女を結びつける腕を磨き、本部の力も活用して独身男女の結婚願望をかなえ、高い成婚率を達成なさってください。