フランチャイズによるクレープ屋開業のメリットとデメリット
フルーツがいっぱいでクリームと生地で包んだクレープは見栄えもよく、デザートとしても軽い食事としても利用できるスイーツです。
街中でクレープ専門店や移動販売など色々なタイプのクレープ屋を見かけます。
クレープ屋を開業する場合、収益やコストはどの程度かかるのが気になるところです。
この記事では、クレープ屋をフランチャイズに加盟して開業する場合の収益やコスト、フランチャイズで加盟する場合のメリットやデメリットなどについて詳しく解説します。
目次
クレープ屋の特徴や需要について
クレープ屋を開業する場合、まず知っておきたいことは現在の需要や特徴です。
ここからはクレープ屋を開業する場合の特徴や需要などについて詳しく解説します。
(1)販売方式が多様なので、資金に合わせた起業ができる
クレープ屋の特徴としてまず挙げられるのは、前述したように販売方法が多様という点でしょう。
店舗を構えて開業もできますし、キッチンカーを街中で走らせて開業することも可能です。
開業するにあたり、どうしても最初に初期投資が必要になります。
クレープ屋での開業となると、少し資金が豊富だと店舗を借りて起業ができますし、資金があまりない場合はキッチンカーをレンタルして開業することが可能です。
資金に合わせた開業ができる点がクレープ屋の特徴といえるでしょう。
(2)インスタ映えするスイーツなので口コミで広がる可能性も大
クレープは前述したように、記事をたくさんのフルーツやクリームで包んだ非常に見栄えの良いスイーツです。
綺麗で見栄えの良いスイーツならば、近年SNSなどで広がる可能性も考えられます。
綺麗で見栄えの良いスイーツはインスタグラムなどのSNSで特に若い女性の間でいつの間にか広がっている場合があります。
SNSが資金を出さずに広告できる重要なツールとなり、自分で費用を払うことなく宣伝広告ができるかもしれません。
インスタ映えするものは、特に若い女性の間で需要が高まっており、クレープもインスタ映えする商品のひとつです。
クレープ屋の需要を高める要素といえるでしょう。
フランチャイズによるクレープ屋の収益は?
実際にクレープ屋を開業した場合、どの程度の収益が得られるのでしょうか。
ここからはクレープ屋を開業した場合の収益について解説します。
(1)メニューが豊富で、手ごろな価格で楽しめるスイーツである
クレープは、たくさんのフルーツを並べて生地で巻くだけなので、どこもそう変わりないと感じている人も多いのではないでしょうか。
しかし、クリームひとつでもプレーンだけではなくクリームチーズ味など変化をつけることができます。
デザートもオレンジやバナナ、イチゴなどバラエティに富んでおり、たくさんのメニューを提供することが可能です。
金額も手ごろで、ボリュームもあるので簡単な食事としてもいいし、スイーツとして楽しむなど、お客様の選択方法が豊富といえます。
価格も手ごろで、若い女性でも気軽に楽しむことができる点もクレープの魅力です。
メニューが豊富で楽しみ方が多様な点が収益面での魅力といえるでしょう。
(2)収益のモデルケース
クレープ屋を開業した場合クレープの単価は500円前後ですので、平日150名程度、土、日に200名程度集客し、25日稼働できると売り上げは約200万円になります。
売上200万円に対して原価率が30%程度ですので60万円の原価が必要です。
あわせて色々な諸経費を差し引くと、月の収益は40万円程度になります。
年間500万円程度の収益を得ることが可能です。
1店舗経営だけではなくオーナーとして複数店舗経営が可能となると、収益で1,000万円を超えることもできるでしょう。
初期費用・ロイヤリティなどの費用
収益がわかると、次に気になるのは開業にかかる費用ではないでしょうか。
コスト面に関しては、販売スタイルによって費用は変わります。
またフランチャイズに加盟するとなると、加盟店料やロイヤリティが必要です。
ここからは、フランチャイズでクレープ屋を開業する場合のコスト面について解説します。
(1)開業における初期費用はどのくらいかかる
開業における初期費用は店舗を構えるケースとキッチンカーを使った開業では初期費用は異なります。
あるフランチャイズ本部が加盟店を募集している販売スタイルごとの費用を表にまとめました。
テナント型(5坪) | トラック型 | コンパクトカー型 | |
加盟店料 | 1,000,000円 | 1,000,000円 | 1,000,000円 |
車両代 | 4,000,000円 | 3,000,000円 | |
宣伝費 | 250,000円 | 250,000円 | 250,000円 |
デザイン費 | 200,000円 | 200,000円 | 200,000円 |
材料費 | 300,000円 | 100,000円 | 100,000円 |
設備費 | 1,000,000円 | ||
店舗取得費(想定) | 4,000,000円 | ||
計 | 6,750,000円 | 5,550,000円 | 4,550,000円 |
テナント型の場合は、店舗を構える場所や広さによっても大きく異なります。
およそ、450万円〜700万円程度の初期投資を見込んでおくと良いでしょう。
またキッチンカーでの移動販売を選んだ場合、フランチャイズ本部によってはレンタカー方式で対応しているケースもあります。
レンタカーだと開業時に費用を抑えることが可能です。
キッチンカーを取得するか、レンタカーにするかによっても開業費用は大きく異なります。
(2)加盟店料やロイヤリティは?
フランチャイズに加盟する場合、さまざまなメリットやサポートを受けた開業が可能ですが、自主開業と違い、加盟店料やロイヤリティが発生します。
加盟店料とは、フランチャイズに加入する際に支払う入会金と考えると良いでしょう。
ロイヤリティは、毎月に発生する屋号やシステムの利用料といえます。
加盟店料やロイヤリティは、フランチャイズ本部によってさまざまです。
いくつかのクレープ専門店におけるフランチャイズの加盟料は100万円〜200万円程度が多いようです。
ロイヤリティに関して、本部の中には毎月のロイヤリティがかからない場合もありますので、フランチャイズを決める際の比較材料となります。
フランチャイズによる加盟店へのサポートは何を行う?
フランチャイズ本部に加盟して開業することにより、いくつかのサポートを受けながらスタートができます。
ではフランチャイズ本部のサポートにはどのようなものがあるのでしょうか。
フランチャイズ本部のサポート内容について解説します。
(1)キッチンカーのレンタル
開業費用を抑える方法としてキッチンカーでの開業ができます。
イベント会場に自分から出向いてクレープを販売できますので、集客しやすい点が特徴です。
また、本部がキッチンカーをレンタルしている場合もあり、毎月一定額のレンタル料を支払い、利用することで初期投資を抑えることが可能です。
キッチンカーをレンタルできる点はフランチャイズ本部の大きなサポートといえるでしょう。
(2)研修制度の充実サポート
フランチャイズに加盟しての開業により、未経験で開業している人が多いといえます。
これはフランチャイズに加盟することにより、研修を受けることができるからです。
フランチャイズ本部は、技術研修や経営研修などにより経験がなくても開業できるようにサポートしています。
また、経験があったとしても加盟する本部によっては経営方針が全く異なるかもしれません。
研修により本部の経営指針や、運営方法を学ぶことができます。
(3)イベントの紹介
キッチンカーの特徴として、自らが人の多い場所に出向くことができる点が挙げられます。
イベントがあっている場合などは、多くの集客が見込めますので、イベントの開催を把握しておくことが集客のポイントです。
本部によっては地域ごとのイベントをきちんと把握して、加盟店へイベントを紹介している場合もあります。
加盟店は自ら調べることなくイベントが把握できますので集客面での大きなサポートといえるでしょう。
(4)出店サポート
店舗を構える場合、オーナーはどこの場所がクレープ販売に適しているかよくわからずに店舗を借りてしまうリスクが考えられます。
フランチャイズに加盟していると、本部がエリアマーケットなどを調べているので、どこのエリアに顧客層が多いのかを把握しているケースが多いといえます。
フランチャイズ本部は、クレープの需要が多いエリアでの出店をサポートしますので、加盟店はきちんと分析されたエリアでの開業が可能です。
フランチャイズでクレープ屋を開業するメリット
フランチャイズに加盟することにより、さまざまなメリットを受けた開業に期待ができます。
ではどのようなメリットが考えられるのでしょうか。
ここからは、フランチャイズ本部に加盟してクレープ屋を開業するメリットについて解説します。
(1)人気店の場合、屋号が使える
加盟するフランチャイズ本部がすでに実績も評判もある場合、その屋号を使って開業することができます。
人気店の店名やメニューがそのまま利用できますので、開業当初から集客が見込める点が大きなメリットとなるでしょう。
(2)成功ノウハウを受け継いで経営ができる
フランチャイズとは、本部の成功した経営ノウハウや、実績のある屋号を加盟店が利用できる経営スタイルです。
つまり、成功事例をそのまま丸ごと利用することができます。
非常に効率的な経営や人気のメニューを使用できますので、大きなメリットといえるでしょう。
(3)集客のフォローが充実している
フランチャイズに加盟することで、充実した集客面のフォローを受けて開業が可能です。
本部のHPやSNSで開業のお知らせ、店舗の紹介、キッチンカーの場合は参加するイベントの告知などを行います。
このように本来加盟店が行う集客面のフォローなどもフランチャイズに加盟する大きなメリットといえるでしょう。
フランチャイズでクレープ屋を開業する問題点・失敗を避けるコツ
フランチャイズへの加盟はメリットばかりではありません。
問題点や注意点がありますので、双方を理解した上でフランチャイズに加盟する必要があります。
ここからはフランチャイズでクレープ屋を開業する際の問題点などについて詳しく解説しましょう。
(1)単価が安いため、一人あたりの利益額が薄い
基本的にクレープ屋の最も利用者が多い層は、若い女性です。
そのため、単価があまり高くないので利益率はそう低くはなくても営業単価自体は低くなってしまいます。
そのため集客に力を入れ、多くのお客様に販売しなければいけません。
利益額が少ない点を十分に把握した上で経営する必要があるでしょう。
(2)出店する地域の調査が必要
クレープはどんな世代にでも売れているというわけではなく、どちらかといえば若い女性層を中心として好まれるスイーツです。
そのため若い女性層が集まるエリアで出店しなければ、全くクレープが売れないかもしれません。
地域の調査を行い、クレープが好む層が多い地域を選択する必要があります。
地域に左右される点も注意しなければいけないでしょう。
(3)本部の不祥事に影響されやすい
フランチャイズに加盟することにより、有名な店名やメニューを利用することができます。
逆に本部の不祥事や悪い風評をもろに受けやすいということも考えられるのです。
本部の力だけで経営していると、思わぬ風評被害を受けてしまう可能性が考えられますので、これも注意しなければいけません。
まとめ
クレープ販売をフランチャイズで開業することにより、店舗販売やキッチンカーなど多様な販売方法で開業することができます。
初期投資額によって多様な販売ができる点がクレープ屋の強みといえるでしょう。
未経験方の開業も多く、研修制度が充実している本部を選ぶと、未経験や経験が浅くとも経営することが可能です。
キッチンカー販売だと、複数台の経営もやりやすく、収益だけで1,000万円を超えることも可能です。
自分に合ったフランチャイズ本部を選んで若い女性に人気のあるクレープ屋開業を検討してみてはいかがでしょうか。