フランチャイズの化粧品販売のメリット・収益や業界の特徴も紹介
女性の社会進出増加に伴い、女性はますます身だしなみに気をつかう傾向があります。
そして、女性はいつの時代も美を追求します。
また今は、さまざまな化粧品が普及してきています。
この化粧品が必要不可欠グッズである状況の中、化粧品販売職人としてプロを目指したり、新商品としての扱いを視野に入れたりする人もいます。
一方で化粧品販売において、まず高品質の化粧品仕入が容易でないなど、売上を確保するには複数の難点もあります。
ですがフランチャイズ加盟参入によって、オリジナリティのある化粧品を仕入できるなど、他販売業者に差異をつけやすい法もあります。
今回はフランチャイズと化粧品販売業について、初期費用と収益や、フランチャイズで開業するメリットなどに触れながら解説します。
目次
フランチャイズの化粧品販売の収益
フランチャイズの化粧品販売では、初月から1人のスタッフで35万円の純利益数値もあります。
比較対象として例えば150万円の車1台販売につき、ディーラーの利益は15万円の数値もあります。
150万円の車1台販売することは、容易ではないでしょう。
つまりフランチャイズの化粧品販売では、比較的収益を確保できやすい傾向もあります。
月収で、50万円の収益事例もあります。
高収入を目指すためには、以下のような点を心がけるとよいでしょう。
- 複数ある特徴的な化粧品の中で、販売に自信のある化粧品を分析する
- 現状経営中の販売店やマッサージ店に、新商品として導入する
- 小ロットずつ仕入可能な、本部を選択する
- 店内の温度や衛生管理を、徹底する
- 自分自身の肌荒れなどに、ケアを施す
- 皮膚トラブルなど、クレーム対応方法を本部とも相談して考えておく
- インターネット販売時の、広告文言に違反文言がないよう気をつける
- インターネット販売時の、サイト手数料などを鑑みて出品する など
初期費用とランニングコスト項目
(1)初期費用
初期費用の加盟費としては標準的に、50万円程度要する傾向にあります。
そして安価なケースでは5万円程度や、ほとんどかからないところもあります。
一方で新規店舗や、インターネット販売サイトを構えるケースでは、物件取得費やサイト準備費も別途かかります。
新規店舗調達費では、数十万円から100万円程度かかる傾向です。
インターネット販売サイトでは、ほとんどかからない時や10万円程度、そして数十万円から100万円程度までさまざまです。
【初期費用内訳】
- 加盟費
- 研修費
- 開業サポート費
- 初期物件取得費
- インターネット販売サイト準備費
- 初期販売商品仕入費 など
(2)ランニングコスト項目
- 仕入費
- 店舗家賃
- 電気代など店舗維持費
- インターネットサイト維持費
- 広告用チラシ調達費 など
ロイヤリティはないところもあります。
化粧品販売の業界特徴
化粧品販売には、次のような特徴があります。
(1)日本の化粧品の歴史的変遷
①起源
日本では明治時代以降文明開化の影響を受け、本格的に化粧品業として産業化してきました。
今もある大手化粧品メーカーには、この時期に起源をもつメーカーもあります。
②1970年代以降
高度経済成長の力もあり、化粧品産業は著しく発展しました。
現在のように女優やタレントを起用した、テレビコマーシャルも出現しました。
化粧品テレビコマーシャルで流れる、CMソングも有名になりました。
③1980年代後半~
化粧品の、効果や成分を意識する女性が増えてきました。
そしてバブル崩壊後は化粧品においても、低価格志向の機運となりました。
化粧品メーカー各社、リーズナブル価格の商品販売にも注力するようになりました。
④2000年代以降
アンチエイジングと保湿やオーガニックなどの言葉が、化粧品業界のキーワードになってきてもいます。
化粧品業界においても、インターネットによる販売が普及してきています。
(2)販売形態
製造から販売までの形態は、次のようなタイプがあります。
①製造から販売まで一貫
研究や開発と、製造から販売までを、メーカーが自社で一貫して取り組むタイプです。
②製造と販売は別
まず、メーカーが製造します。
そして問屋が商品を小売店へ卸し、小売店が販売するタイプです。
(3)市場規模
人口減少傾向にも関わらず、化粧品業界ではここ10年程度で、前年比103%や102.6%などの数値情報もあります。
この数値は、訪日外国人によるインバウンド需要増加により、結果的に化粧品業界の売上が全体的に伸びたという声もあります。
このように化粧品業界では、まだまだ市場としての発展性はあると想定できます。
化粧品の分類
化粧品の分類は、次のような内容となっています。
(1)スキンケア
- 乳液
- 化粧水
- クレンジング
- 洗顔料
- 美容液
(2)メイクアップ
- アイシャドウ
- マスカラ
- ネイルケア
- ファンデーション
(3)ヘアメイクとヘアケア
- ヘアカラー
- スタイリング剤
- シャンプー
- トリートメント
(4)メンズ化粧品
- シェービングケア剤
- フェイスケア剤
- スカルプケア
(5)ボディケア
- 日焼け止め
- ボディソープ
- リップクリーム
(6)芳香系
- オーデコロン
- オードトワレ
フランチャイズによる化粧品販売業の開業手順
(1)問合せ
まず電話やメールフォームから、問い合わせをします。
(2)説明会
フランチャイズ加盟方法や取引内容についての、説明会に出席します。
説明は、電話やweb会議にて開催するところもあります。
(3)資料送付
契約についての詳細資料や、化粧品のサンプルを送付するところもあります。
(4)詳細話し合い
業務進行方法や想定販売開始時期など、詳細を話し合います。
(5)契約
業務取引が実現できそうなケースでは、契約をして加盟手続をします。
(6)販売準備
販売開始に向けて、化粧品準備や販売方法説明があります。
必要な時には、新店舗段取や各種機械準備もします。
(7)開業
(1)~(6)のプロセスを経て、開業と化粧品販売業務開始となります。
※化粧品製造業や化粧品製造販売業の許可など、許可取得必要性の有無を、本部に相談及び確認しておくこともおすすめといえます。
フランチャイズで化粧品販売業を開業するメリット
フランチャイズの化粧品販売業開業には、次のようなメリットがあります。
(1)ISO22716取得済
自社工場が、ISO22716を取得済のところもあります。
よってブランド性と安全性のアピールになり、集客力が高まります。
ISO:国際標準化機構のことで、さまざまなものの世界基準を規定する団体のこと。
ISO22716:化粧品製品における、品質と安全性に関する基準のこと。
(2)よりきめ細かい粒子の実現
クリーム状の化粧品において、粒子の細かさも大切です。
フランチャイズ化粧品会社では、海外製の乳化釜を使ってよりきめ細かいクリームを、実現できているところもあります。
よって他社製品に対しての、優位点といえます。
(3)微弱電荷技術による肌再生
世界的に珍しい、微弱電荷技術をもった化粧品を取り扱っているところもあります。
微弱電荷技術による化粧品とは、まず成分中の微弱電荷が肌細胞を刺激します。
そして肌細胞同士が会話をして、新鮮な肌に再生する技術のことです。
今までにはない、画期的な発想と技術を使った化粧品といえます。
(4)スキンフード
今話題の、スキンフード取扱の本部もあります。
実際に研究者たちが自分たちの体に塗って確かめる、野菜やフルーツを使った商品です。
食べることによって、肌のハリやツヤが保たれたり回復したりする可能性も見込めます。
(5)販売サポート
一般的に販売には、商品説明資料があると販売できやすい傾向もあります。
一方で、デザイン性が高くわかりやすい商品説明資料作りは容易ではありません。
写真1枚取るにも、特殊なライトや背景商材が必要な時もあります。
ですがフランチャイズでは、本部が既に高品質な商品説明資料を準備しているところもあります。
(6)キャンペーン開催サポート
物販にせよサービス販売にせよ、キャンペーン開催もよい広告になります。
一方でキャンペーンの開催に慣れていないと、キャンペーン内容や開催時期を的確に考案できにくい傾向もあります。
ですがフランチャイズでは運営30年の実績に基づいたノウハウで、効果的なキャンペーンを開催するところもあります。
(7)既存ビジネスを活かせる
仮に今、サロンやドラッグストアなどを経営しているとします。
このようなケースでは、既存ビジネスの新商品として導入可能な時もあります。
今話題の、韓国コスメを取り扱っているところもあります。
よって、新規売上も期待できます。
(8)初期費用リスクが低い
一般的にフランチャイズビジネスの初期費用では、安価でも数十万円単位や100万円、そしてもっとかかるところもあります。
ですがフランチャイズの化粧品販売で安価なケースでは、5万円程度からや、ほぼ払わずに参入可能なところもあります。
よって、初期費用リスクが低いといえます。
フランチャイズで化粧品販売業を開業するデメリット
フランチャイズの化粧品販売業開業には、次のようなデメリットもあります。
(1)男性スタッフでは話を理解し合えにくい
化粧品販売については、やはり女性の方が話を理解し合えやすいでしょう。
一方でフランチャイズ本部では、女性スタッフのみが電話対応をするとは限りません。
電話連絡をした際に男性スタッフしかオフィスにおらず、話を理解し合うことが難しい場合もあります。
このようなケースでは急ぎの用であっても、思ったように用が進まず不都合になる懸念もあります。
(2)既存商品とのバランス確保
新規導入の、フランチャイズ本部商品が大きく売れることはもちろんよいです。
一方で既に取り扱っている商品の売れ行きが落ち、仕入量や仕入頻度が落ちるとします。
こうなると長く付き合いのある卸問屋との関係性に、亀裂が生じる懸念もあります。
このように既存商品とフランチャイズ本部商品について、販売量のバランスを考慮する必要性もあります。
化粧品販売業の難点と失敗を避けるコツ
化粧品販売業には、次のような難点もあります。
(1)許可の考慮
化粧品について、販売のみならば許認可は特段必要ありません。
一方で製造から販売までしたり、海外製の化粧品を国内で販売したりするケースでは、化粧品製造業や化粧品製造販売業の許可が必要となります。
そして他社輸入の化粧品を販売するケースも、化粧品製造販売許可が必要となります。
よって許可取得について、念のために本部への相談と確認がおすすめといえます。
(2)OEMの確認
OEMとは、Original Equipment Manufacturerの頭文字をとった言葉のことです。
そして「他社ブランドの製品を作る」の意味合いで使われ、製造側としては顧客ブランドの商品を作ることになります。
つまりA社がB社に「OEMで作っていただけませんか?」と尋ねることは、B社に「弊社ブランドとして作っていただけませんか?」とA社が伝えたことになります。
製造を受託するメーカーは、OEMメーカーとも呼ばれます。
化粧品においても、OEMメーカーへの製造依頼は可能です。
またOEMメーカーが化粧品製造業許可や化粧品製造販売業許可をもっていれば、発売側には、この許可が必要ない点も認識しておきたいものです。
(3)店内管理
化粧品販売では店内の試用にて、気に入って頂く必要もあります。
このためには、発汗によってなかなか肌になじまない事態は避ける必要があります。
そして化粧品の香りが顧客にとって、よい香りであることも好印象につながります。
よって、店内の温度と香り管理も大切です。
(4)自分自身の肌手入れ
化粧品販売業では、室内での業務が多いです。
室内は乾燥しやすくもあり、自分自身の肌が荒れやすくもなります。
肌荒れが激しい店員による接客や商品説明では、好印象を抱かれない懸念もあります。
よって、自分自身の肌手入れも必要です。
(5)トラブル対応
いかなる高品質な化粧品であっても、肌荒れなどのリスク可能性がゼロとは言い切れません。
自分の店の新商品の1つとして導入するケースであっても、トラブルへの対応方法は本部とも話し合っておく必要はあります。
(6)インターネット販売時の文言
何らかの形で、インターネット販売を試みる人もいるでしょう。
そして、商品説明文を自分で作成可能な時もあります。
一方で、商品説明文を自作する時には注意も必要です。
高品質商品に思えるよう「完全、日本一」などの、表現を使いたくもなります。
ですがこのような誇張表現は、法律や規定などに引っかかる懸念もあります。
例えば「日本一」の言葉には、公的な第三者による調査の根拠があれば、許容されることもあります。
よって本部はもちろん、できれば士業家にも相談できたいものです。
(7)インターネット販売時の追加経費
インターネット販売を試みると、販売に際して手数料がかかるサイトもあります。
そしてより目立つにようにすると、オプションで料金がかかることもあります。
よって出品できやすいサイトを利用する時には、複数サイトを検討し追加経費も含めた、綿密な事前計算も必要です。
(8)市販品も競合
百貨店などで市販されている、既成化粧品も競合となります。
よって高品質や数量限定商品など、市販品への優位点も考えたいものです。
まとめ
ここまで、フランチャイズと化粧品販売について考察してきました。
押さえておきたい点は、高収益になりやすい点や、関心を引きやすい珍しい商品を取り扱えるなどのメリットです。
そして、トラブル対応を考えておく必要もあるなど、リスク対策もポイントといえます。
化粧品は女性にとって、食事と同じくらい生活のために必要といって過言でありません。
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