フランチャイズの和食店の種類と特徴・将来的な需要は?
平成25年12月和食はユネスコの無形文化遺産に登録され、日本の和食が文化として全世界に高い評価を受けているといったことがわかります。
和食と一言で言っても種類も多くさまざまな和食料理を我々は楽しんでいるのです。
和食店をフランチャイズとしてさまざまな店が街中に広がっていますが、実際に和食店をフランチャイズとして開業する場合、どのような和食店があるのでしょうか?
また、和食店をフランチャイズで開業する場合どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか?
この記事ではフランチャイズによって和食店を開業することについて詳しく解説します。
フランチャイズで和食店の種類
前述しましたが和食文化はさまざまな種類の和食を楽しむことができるという特徴を持っています。
では、どのような種類の和食店が挙げられるのでしょうか?
代表的な和食店の業種について解説します。
(1)お鍋屋さん
和食の代表的なひとつとしてお鍋屋さんが挙げられます。
鍋の種類も豊富で、しゃぶしゃぶ、すき焼き、水炊きといったバラエティ豊かな鍋料理があり、どの鍋料理が好きかというと非常に多くの答えが返ってくるでしょう。
それぞれの鍋料理に特化したフランチャイズ店舗も多く、特に冬場には多くのお客様が美味しい鍋料理を求めて家族連れで楽しんでいるシーンなどを見ることができるでしょう。
(2)丼もの
丼ものも和食の代表的なひとつとして挙げられるでしょう。
ご飯とおかずを丼鉢に盛ったいわゆる和食のファストフードといった位置づけです。
丼ものもお鍋同様たくさんの種類の丼ものが挙げられます。
かつ丼、鰻丼、天丼、親子丼と種類を挙げると非常に多いのですが、ひとつのお店でたくさんの種類の丼ものを楽しむことができます。
丼ものの飲食店も数多く見ることができますが、ひとつの丼に特化したお店やたくさんの丼を楽しめるお店などさまざまです。
丼ものもフランチャイズによってたくさんのお店がありますので独立する場合は丼ものの店舗も安定した人気があるといえます。
(3)定食屋さん
定食屋さんも庶民的な和食のお店として人気です。
定食屋さんもメニューは多くの種類がありますが、魚介類に特化した定食屋や揚げ物専門の定食屋という風にたくさんのお店が立ち並んでいます。
基本的にはご飯、汁物、香の物、おかずで構成されており、おかずの数だけ定食があるので定食の種類をウリにしている定食屋さんも存在するのです。
これもフランチャイズとして色々なタイプの定食店がありますので、庶民の定食として安定したお客様を見込むことができます。
(4)和食居酒屋
和食はお酒とも非常に相性が良く、特に日本酒や焼酎といったお酒を楽しむときに和食とのマリアージュを楽しむことができるでしょう。
和食居酒屋はお酒だけを楽しんでもいいでしょうし、和食だけを楽しんでも良いので友人同士、会社の仲間、一人、家族でとさまざまなメンバー構成で楽しむことができます。
お客様の層がバラエティに富んでいますのでビジネスとしても成り立ちやすく、フランチャイズとして開業しやすいスタイルといえるでしょう。
(5)海鮮料理屋
海の幸を使った料理も和食の特徴として挙げられます。
刺身、海鮮天ぷら、海鮮丼といった種類の海鮮料理がありますがその他にも和食の範囲においてレパートリー豊富な調理方法で海鮮を楽しむことができるでしょう。
刺身などの生ものを楽しむことができるのは和食文化の特徴ですが、海鮮料理屋ではその地方独特の海鮮を楽しめるなど地域によっても異なる海鮮料理があります。
フランチャイズでも多くの海鮮料理屋がありますが、地方を代表する海鮮料理を他の地方でも楽しめるなどフランチャイズにより流通を確立したからこそできるのです。
海鮮料理屋もフランチャイズによって開業する場合、おすすめの和食店といえるでしょう。
フランチャイズによる和食店開業のメリットは?
ここまではいくつかの和食店の種類における特徴を解説しました。
和食店は非常に数が多いので、自分がやりたい和食店がきっと見つかるでしょう。
しかし、個人で和食店を開業する場合は仕入れの不安や職人の雇用などいくつかのリスクを抱えなければいけません。
そこでフランチャイズに加盟して開業する人も多いのですが、フランチャイズに加盟することによりどのようなメリットを受けることができるのでしょうか?
フランチャイズにより和食店開業のメリットについて解説します。
(1)本部のサポートにより未経験でも開業可能
これだけ種類が豊富な和食店なので未経験の食材やメニューを扱うこともあるでしょう。
しかし、フランチャイズに加盟することでメニューの全てを研修などによりマスターすることができます。
また、和食店経営に関するノウハウや社員教育なども手厚いサポートや開業前の研修などでしっかりと教え込まれますので、未経験からでも開業が可能なのです。
(2)商品開発の本部に任せることができる
和食は非常に豊富なメニューがあることを繰り返して述べましたが、同じようなメニューだと常連のお客様も飽きてしまい足が遠のくことも考えられます。
常に新メニューの提供などをこまめに行うのも和食店経営では大切な経営手段のひとつです。
フランチャイズに加盟することでこのような商品開発は本部が考え季節に合ったメニューや季節に特化した食材をメインとしたメニューなどを提供します。
当然ながらその食材の調達も含め本部が手配しますのでお客様の飽きがこない工夫も本部の役割として任せることができるでしょう。
(3)本部の知名度で広告費に力を入れなくていい
自主独立する場合まずは、和食店がオープンしたことを認知してもらうことからスタートしなければいけません。
多くの宣伝広告費を投下して、徐々に浸透させてお客様を獲得することになります。
この期間が長くなるとなかなか売り上げが上がらず赤字経営が続いてしまうことになるでしょう。
しかし、フランチャイズに加盟すると本部のブランドを利用して開店しますので一定の知名度を持ったうえでオープンすることができます。
知名度が既にありますので自主独立よりも広告費に力を入れる必要がありません。
これもフランチャイズに加盟するメリットといえるでしょう。
(4)高齢化社会では洋食より和食の需要が高い
近年我が国は少子高齢化となっており、高齢者の割合が今後も増えてくるといわれています。
高齢者が好むのはカロリーが高めの洋食よりもヘルシーな和食です。
今後高齢者の増加に伴いさらに和食が摂られる傾向が強くなってくると想定されています。
このような観点からフランチャイズ本部ではヘルシー志向の和食メニューを開発、提供していますので、今後の人口分布から見ても和食店開業は将来性があるといえるでしょう。
フランチャイズによる和食店開業のデメリットは?
フランチャイズに加盟することのメリットについて解説しましたが、デメリットにも目を向けて起業について対策しておく必要があります。
では、フランチャイズにはどのようなデメリットがあるのでしょうか?
(1)ロイヤリティや加盟店料などコストがかかりやすい
フランチャイズに加盟するには加盟するときに加盟店料を支払うケースが多いです。
加盟店料とはフランチャイズ本部に支払う入会金みたいな扱いになりますが、百万円単位のお金を納めるケースもありますので初期費用の中でも大きなコストとなりがちです。
また、開業後は知名度や経営ノウハウなどを使用することができるのですが、毎月使用料としてロイヤリティを本部に納めなければいけません。
ロイヤリティは毎月の売り上げに応じたパーセンテージの場合や定額での支払いなどさまざまです。
このようなコストがかかりやすいのがフランチャイズではデメリットとして挙げられます。
(2)自由な経営はできない
フランチャイズ本部のブランドや経営ノウハウを利用しながらの経営や新商品も本部が開発するといったメリットの反面、自由な経営ができないといったデメリットがあります。
フランチャイズ加盟店は同じような経営スタイルで同じメニューで経営しなければ1店舗だけ異なるメニューを出すことなどは許されません。
フランチャイズ本部の意向に沿った経営スタイルを守らなければいけませんので、経営に制限をかけられてしまう点がデメリットといえます。
(3)本部の悪評があると影響を受けやすい
フランチャイズ本部の知名度を利用できる分、本部に悪評が立った場合や、他の加盟店が不祥事を起こしてしまった場合など悪影響を受けやすくなってしまいます。
経営者が違うなどはお客様には全くわからないことですので、本部や加盟店の悪影響により自分の店舗に悪影響を及ぼす点もデメリットです。
(4)契約における縛りがある
フランチャイズ契約を締結すると一定期間の縛りが発生します。
例えば、経営不振で閉店したいのに契約期間内に廃業してしまうとフランチャイズ本部に多額の違約金が発生するなどが挙げられるでしょう。
また、一旦フランチャイズ契約を解約すると、一定期間は競業禁止などの条項がある場合など契約においていくつかの縛りが発生します。
フランチャイズに加盟して和食店を開業する流れ
フランチャイズに加盟して和食店を開業する場合のメリットやデメリットをしっかりと理解した上で開業を考えた場合、どのような流れで開業するのでしょうか?
ここからはフランチャイズに加盟して開業するまでの流れについて解説します。
(1)本部による面談と審査
まずは、フランチャイズ本部の選択と面接です。
和食専門店でも複数のフランチャイズ本部がありますので、その中から自分に合った本部を選びましょう。
加盟したいフランチャイズを決定すると本部からの面接があります。
そして必ず加盟できるわけではなく本部の審査がありますので審査を受けなければいけません。
(2)フランチャイズ本部との契約
本部の審査が通ってフランチャイズ契約を締結します。
契約書はその場で見るのではなく前もって契約書の内容を理解し、疑問点には納得できるまで確認しておきましょう。
あとでこんなはずではなかったと後悔しないためにも契約書の内容はしっかりと確認しておくことをおすすめします。
(3)店舗取得・改装
次に行うのが店舗の取得です。
賃貸でも購入でもいいのですが、取得費用は賃貸か購入かでコストは大きく異なります。
店舗を決めると改装を行いますが、フランチャイズ本部のイメージカラーや内装に合わせた改装を行わなければいけません。
本部が指定する内装業者が改装を行うケースもありますので内装に関してもフランチャイズ本部と十分な打ち合わせを行いましょう。
(4)研修
開業前に研修を行います。
雇用した従業員の教育や経営研修、メニューの研修などいくつかの研修がありますが、研修内容はフランチャイズ本部によって異なります。
改装作業中に研修することが多いのですが日数も決まっていますので、その期間内にしっかりと経営ノウハウを身につけなければいけません。
(5)開業
これらの過程をクリアしてはれて開業です。
早めの黒字化と安定経営を目指しましょう。
まとめ
和食は日本が誇る食文化ですが、種類も非常に多いのでどの和食で開業するかをしっかりと決める必要があります。
しかし、今後の年齢別の人口割合などを考えると高齢者の割合が増えることからもヘルシーな和食の将来性は高いといえるでしょう。
未経験でもフランチャイズに加盟することにより本部の経営ノウハウを活用した開業が可能です。
反面コストがかかりますのでフランチャイズのメリットやデメリットをしっかりと理解した上で開業しなければいけません。
フランチャイズ本部との連携が非常に大切ですので信頼関係を築くことができる本部選びが成功のポイントです。