洋服直し・リフォームの専門店をフランチャイズで開業する手順と初期費用
近年、フリーマーケットアプリの台頭などにより、中古の服が注目されています。
また、エコの観点からも使える衣服は手直しして使う人が増えており洋服直し・リフォームの専門店が注目されているのです。
これからもエコの考えから大量消費よりも、手直しして利用するといった方向性になる可能性が高く、衣服関係も例外ではありません。
では、新たに独立して洋服の手直し・リフォームの専門店を開業しようとする場合、収益や初期コストはどの程度かかるのでしょうか?
また、洋服直し・リフォームの専門店はフランチャイズに加盟して事業を行うことも可能です。
フランチャイズに加盟して洋服直し・リフォーム専門店を開業する場合のメリットや注意点にはどのようなものがあるのでしょうか?
この記事では、洋服直し・リフォーム専門店を開業した場合の収益やコストなどさまざまな点について解説します。
目次
洋服直し・リフォームの専門店の将来性は安定している?
まず、開業を考える前にその分野は、将来性があるかどうかについて分析を行わなければいけません。
ここからは、洋服直し・リフォーム専門店の将来性について解説します。
(1)洋服のリフォーム業は商圏と年齢層が大きい
洋服のリフォーム業は、商圏が大きい事業だといわれています。
あらゆる年齢層においてファッションの悩みは持っており、年々個性的なファッションを望む人が増えているのです。
既製品のデザインでは物足りない人が、古着などを手直しして自分好みのデザインに作り替えるケースも見られます。
また、気に入った服は手直しして、長い間着続けることにより節約を図ろうといった層も増えているのです。
このような利用層の増加により、幅広い年齢層で利用されているのが洋服直し・リフォーム専門店といえるでしょう。
(2)年商16億円と大躍進している企業もある
近年、この洋服直し・リフォーム専門店の業界において急速に需要を高めている企業があります。
国内70店舗以上、海外にも8店舗を運営し、何と年商16億円です。
多いときは年間15店舗前後の新規出店を行い、収益を上げています。
洋服直し・リフォーム業となると、イメージとしてはそう短期間に何店舗も出店するようなイメージではありません。
しかし、経営戦略によっては、早い店舗展開によって収益を上げることも可能なのです。
このような点からも洋服直し・リフォーム専門店の需要は高いといえるでしょう。
フランチャイズによる洋服直し・リフォームの専門店の平均年収はどれくらい?
実際に洋服直し・リフォーム専門店を開業したとすると最も気になるのがどの程度収益を上げることができるのだろうかといった点にあります。
ここからは洋服直し・リフォーム専門店を開業した場合の年商などについて解説します。
(1)未経験でも月給25万円からはじめられる
まず、洋服直し・リフォーム専門店で働いた場合の月給をいくつかのサイトから分析してみましょう。
まず、多くの募集要項に見られたのが、未経験でも可能という点です。
というのも、洋服手直し・リフォーム専門店の場合、自分たちで手直しをするわけではありません。
フランチャイズに加盟している場合は、洋服を直す工場に依頼して工場で一括修理を行います。
そのため、未経験でも働く事ができ、月給25万円程度からのスタートで募集している企業もあるので未経験でも高収入が期待できるといえるでしょう。
(2)店舗の月商は140万円程度
開業した場合の年商について見てみましょう、
先ほど、年商16億まで成長している企業があると解説しました。
急ピッチで出店し収益を上げているのですが、1店舗で月商140万円。
年商で1,700万円程度が計算できると出店しているようです。
つまり、年商1,700万円程度の収益が可能といえます。
複数店舗経営で収益を上げることも可能ですので、十分な収益を上げることができるといえるでしょう。
開業した場合の初期費用やロイヤリティを見てみよう
収益の次に気になる点は、やはり初期費用やランニングコストといった点です。
ただ収益だけをみて開業しても成功する可能性は低く、初期コストとランニングコストをしっかりと把握し、理解する必要があります。
ここからは、開業した場合の初期費用やランニングコストについて解説します。
(1)洋服直し・リフォームの専門店を開業する初期費用は
洋服直し・リフォーム専門店の初期費用の特徴は、フランチャイズに加盟して開業する場合、他のフランチャイズと比較して、非常に安い金額で開業ができる点です。
100万円もかからずに開業することができます。
あるフランチャイズの募集要項をみてみましょう。
加盟金 | 0円 |
研修費用 | 3万円程度 |
開店費用 | 10万円程度 |
販促費用 | 20万円程度 |
材料費 | 40万円程度 |
募集広告費 | 10万円程度 |
合計 | 83万円程度 |
フランチャイズに加入する場合、加盟金が必要なケースがほとんどです。
加盟金とは、フランチャイズに管理する場合に最初に必要になる入会金のようなものをさします。
しかし、この洋服直し・リフォーム専門店に関しては加盟金の必要がありません。
また、他の業種で行うフランチャイズよりも非常に低額でのスタートが可能です。
これは、店舗の開発、敷金、店装、什器、家賃などはフランチャイズ本部が負担するということが大きな要因といえるでしょう。
非常に良い条件でフランチャイズ開業が可能です。
(2)フランチャイズに加盟するロイヤリティは?
次にランニングコストについて解説します。
フランチャイズに加入する場合、ランニングコストで最も気になるのはロイヤリティです。
ロイヤリティとは、フランチャイズに加盟した場合、フランチャイズの本部のノウハウや知名度を利用できる代わりに毎月支払う使用料のようなコストを指します。
毎月定額のロイヤリティを支払うケースもあれば、売り上げの何%かを支払う場合があり、フランチャイズ本部によってさまざまです。
洋服直し・リフォーム専門店のフランチャイズ募集でロイヤリティ等を含むランニングコストが掲載されていませんが、ロイヤリティがかからないフランチャイズ本部もあります。
ロイヤリティの有無などもフランチャイズ本部選びの大きなポイントといえるでしょう。
フランチャイズによる洋服直し・リフォーム専門店の開業手順
ここまでは、年商やコストなど開業しようと考えている場合に最も気になる2点について解説しました。
次に気になる点が開業までの段取りです。
特に未経験の場合は、どのようにして開業すればいいのかが全くわかりません。
ここからは、洋服直し・リフォーム専門店の開業手順について解説します。
(1)資料請求
興味があるフランチャイズ本部があれば、資料を請求し内容を確認しましょう。
資料の内容はフランチャイズ企業によってさまざまです。
しかし、中にはあまり詳しいことは記載せず、直接面談で勧誘しようとする場合もあるので、詳しく内容が記載されている企業の方が親切だといった印象を受けるでしょう。
(2)説明会
事業内容をもっと深堀して聞きたい場合には説明会に参加してじっくり話を聞きましょう。
個別の相談も設けている場合があるので、疑問点はどんどん聞いて解消しておくことをおすすめします。
(3)個別面談
フランチャイズに加盟したいとなれば個別の面接となります。
実はフランチャイズに申し込めば誰でも加盟できるものではありません。
2回ほどの面接を行い、フランチャイズ契約できるかどうかが決定します。
(4)フランチャイズ契約 店舗決定
フランチャイズ本部の面談に合格すれば、はれてフランチャイズ契約となります。
あわせて店舗の決定も行います。
(5)研修
オープンまでにフランチャイズ本部のノウハウをしっかりと身につけるための研修です。
技術や接客、毎日の業務内容などについて研修があります。
時間がある場合は、他店舗へ直接出向き、実践の中で学ぶケースもあるようです。
(6)オープン
いよいよオープンです。
早期に軌道に乗せるためにも研修で学んだことをしっかりといかしましょう。
洋服直し・リフォーム専門店の開業に必要な資格や技術はなに?
このように、開業まではいくつかのステップが必要になりますが、費用が少額なことからも、融資などの時間が必要ありませんので、時間的にはそう長い時間かかるというわけではありません。
しかし、もし開業に伴い、資格が必要だった場合は、取得まで時間がかかるかもしれません。
ここからは開業に必要な資格について解説します。
(1)資格は特に必要ないが民間資格など積極的に取得しよう
洋服の直し・リフォーム専門店の開業において必要な資格は特にありません。
そのため未経験でも開業が可能です。
非常に敷居が低いビジネスとなりますが、民間資格は、積極的に取得することをおすすめします。
お客様との会話の中でも、きちんと資格を持った人の話だと安心感を持って依頼ができるでしょう。
(2)しっかりと研修を受けてオープンに備えましょう
最も開業において大切なことは、研修を身につけるということです。
フランチャイズのノウハウはいくつかの成功事例をパッケージ化した商品ですから、基本的に同じように運営することで、成功への可能性は非常に高いといえます。
つまり成功への近道は研修を身につけるということです。
しっかりと研修を受けてオープンに備えます。
洋服直し・リフォーム専門店を利用する対象の顧客層
洋服直し・リフォーム専門店の開業を考えるさいに、しっかりと把握しておきたいのは商圏がどの顧客層になるのかといった点です。
ニーズをつかみ、そのニーズに対する店舗展開を行う必要があるでしょう。
ここからは、対象となる顧客層について解説します。
(1)老若男女、色々な人が利用するので顧客層は広い
洋服直し・リフォーム専門店の顧客層は非常に広いといえます。
どの世代もおしゃれに気を使っている人は多いので、色々な層からの需要が見込めるでしょう。
どの年齢層にも受け入れられるような対策が必要でしょう。
(2)しかし女性が7割と女性の需要が圧倒的に多い
年齢層は多岐に渡りますが、性別で言うとやはり圧倒的に女性が多いようです。
女性の利用率が約7割と非常に性別においては偏りがあります。
女性のニーズが掴めるような店舗展開を考えておく必要があるでしょう。
フランチャイズで洋服直し・リフォーム専門店を開業するメリット
洋服直し・リフォーム専門店を開業するにあたり、さまざまな点から解説してきました。
しかし、最後に気になる点が、開業する場合、自主独立した方が良いのかフランチャイズに加盟した方が良いのかといった点です。
フランチャイズにはさまざまなメリットがありますが、反面注意点もあるので、双方をしっかりと理解し選択しなければいけません。
ここからは、フランチャイズに加盟することのメリットについて解説します。
(1)運営ノウハウがしっかりしている
やはり、成功事例がパッケージされていますので、運営ノウハウがしっかりしている点です。
特に未経験の方はフランチャイズによる開業をおすすめします。
まったく何も経験がないところからの開業は、非常にリスクが大きく失敗する可能性が高いです。
フランチャイズでノウハウをしっかりマスターして開業できる点が大きなメリットといえます。
(2)研修サポートが充実している
フランチャイズ本部も、自分たちの経営ノウハウや看板を提供するので、しっかりと理解して運営してもらわなければいけません。
そのため研修サポートにより、フランチャイズ加盟店にしっかりと理解してもらうように充実したサポートを行っています。
開業後も心配事ができたら、素早くサポートしますので安心して開業、運営することが可能です。
フランチャイズで洋服直し・リフォーム専門店を開業する問題点・失敗を避けるコツ
フランチャイズはメリットばかりではなく、注意しなければいけない点もありますので、ここからは注意点について解説します。
(1)画一的なサービスしか提供できない
フランチャイズは基本的に本部の意向に沿った運営を行わなければいけません。
本部のノウハウに沿った経営を行うということはサービスが画一的になり、自由度が少なくなってしまう点が挙げられます。
洋服の直し・リフォームに関して、かなりの経験がある場合は、少し物足りなさを感じてしまうかもしれません。
(2)難しい直しは工場で行うのでスキルが高まらない
洋服の直し・リフォームに関して、少し難しい作業に関しては、フランチャイズ本部の工場に送り、手直ししますので、気軽に取り組める反面、技術が身に着かないかもしれません。
フランチャイズ本部の決まり事として一定以上の手直しに関してはもし自分でできたとしても工場で行う決まりになっているでしょう。
そのため、技術がなかなか向上しないといった点が注意点といえるでしょう。
まとめ
今回は、洋服の直し・リフォーム業のフランチャイズ経営の初期費用、平均年収、開業手順、フランチャイズで開業するメリットや注意点について解説しました。
幅広い年齢層で利用されている洋服の直し・リフォーム業は、今後も安定した需要が見込めるビジネスだといえるでしょう。
未経験から始める場合は、研修制度が充実している本部を選ぶことをおすすめします。