独立開業の資金

カテゴリー : 独立開業コラム

独立開業

昨今20年前30年前と比べると、終身雇用という考え方に少しずつ変化がおきている風潮があります。会社のためにある程度いろいろなものを犠牲にして働いても、大して給料は増えないしあまり良いことはないと考える会社員の方が少なくないとも聞かれます。このような機運にてある程度のリスクは覚悟のうえで、独立開業という選択をする方が増えてきている近年です。

ただ様々な要素が複雑に関係する独立開業について検討しながらも、迷っている・悩んでいるという方も多いのではないでしょうか。そこで今回は独立開業につきまして、資金という観点からいろいろなことについて解説します。

独立開業に必要な資金はいくら位?

独立開業とひとことで言っても、業種によって様々です。以下に数業種のある程度に見積もった独立開業費を記します。

(1)フリーのアナウンサーや士業者、会社など

  • 専用オフィスを設ける場合:70万円程度~
  • コワーキングスペース(個室)でする場合:35万円程度~
  • 小規模会社設立(設立のみ):23万円程度~

(2)飲食業

  • ラーメン屋:1,100万円程度~
  • 移動式カフェ:350万円程度~
  • 自宅改装によるカフェ:500万円程度~
  • 独立店舗カフェ:1,200万円程度~

大まかに記しましたが、脱サラして数百万円単位で退職金などのまとまったお金がある方・10年15年20年間貯めてきた方以外の方にとっては気がとても遠くなる金額です。

資金なし(資金ゼロ)とある程度の自己資金ありでは何がどう違うの?

まず精神的にも物理的にも、ゆとりが大きく違ってくると予想されます。事業というのは一応「こうこういったイメージでこれくらい売り上げて、とりあえず経費は払えるな」と想定して始めますが、なかなか想定した通りにいかないのも珍しくはありません。

たとえ想定した売り上げが上がらなくても、支払いは待ってはくれません。仮に家賃や材料費などが1か月待ってもらえたとしても、通信費などが遅れるのはのちのち銀行などからローンを組むなどといったことも考慮した場合絶対に避けておきたいところではあります。経済的ゆとりがあると、経費工面のことよりもより売り上げのための活動に時間・経費を割けてさらなる売り上げアップにつながりやすいです。そして資金調達という観点から考えますと、返済財源は現金でしっかりと今の時点でもこれだけ確保できていますよと融資申請先へ説得力を示せます。

初めて日本政策金融公庫や信用保証協会などで融資を申請する場合も、ある程度自己資金がある場合とない場合とでは違います。例えば経費で200万必要として、いきなり200万の融資を申請(自己資金なし)するよりまず100万円から申請(自己資金100万円あり)する方が可決しやすいと予想されます。小口融資で少しずつ信頼を重ねていきますと、2回目以降希望する金額がスムーズに可決しやすくなります。

資金調達の方法

最も調達しやすい方法は、親族・友人・知人から借りるという方法かと思われます。親族・友人・知人からの調達が難しい場合、民間金融機関・日本政策金融公庫・ベンチャーキャピタル・クラウドファンディング・起業支援制度・といった方法があります。以下でこれら5つの方について概要を述べていきます。

(1)民間金融機関

①都市銀行

都市銀行とは大都市圏に本店があり、全国展開している普通銀行のことです。例えばみずほ銀行・三井住友銀行・三菱東京UFJ銀行などがあります。豊富な資金力により、巨額な融資が強い傾向にあります。

②地方銀行

地方銀行とは一般社団法人全国地方銀行協会に加入している銀行のことです。地域金融機関としての役割があり、個人・中堅・中小企業の要望に応える金融サービスがあります。

③信用金庫

信用金庫の主な取引先は個人・中堅・中小企業です。地方銀行と異なり利益優先でなく、預金はその地域の発展・盛り上がりに活用されます。そして大企業・営業地域外の企業や個人にはなかなか融資されない傾向という制限もあります。

④信用組合

信用組合の主な取引先は個人・中堅・中小企業ですが、根拠法が中小企業等協同組合法という点で信用金庫とは異なります。

(2)日本政策金公庫

日本政策金公庫は、一般金融機関の金融サービスを補完する役割を担っています。業務概要は、小口の事業資金融資・中小企業への長期事業資金の融資・創業支援・事業再生支援などがあります。

(3)ベンチャーキャピタル

ベンチャーキャピタルは創業し始める企業・ベンチャー企業といった、高い成長が予想される未上場企業に対して出資する投資会社のことです。融資ではなく上場に対する出資なので、返済の必要はありません。出資者は利益が出た時に、株売却などで恩恵を受けます。

(4)クラウドファンディング

クラウドファンディングとは、インターネット上で不特定多数の人に資金提供を呼びかける方法です。考え・事業方針に共感する方から資金を集めることになります。

(5)起業支援制度

起業支援制度とは、政府や自治体による原則返済不要の補助金助成金が支給される制度のことです。補助金助成金には厚生労働省の助成金・経済産業省系の補助金などがあり、日本活性化・地域再生・雇用創出などの狙いがあります。

金融機関の融資方針・受け方・難しさ

(1)都市銀行

都市銀行は少額案件よりは高額案件に融資しやすいです。売り上げ実績がついてきて、目安として1,000万以上の融資を受けようと検討中の方におすすめとなっています。想像するに難しくはありませんが、融資審査はとても厳しいです。決算書の数字で判断されますので、決算書作りで一苦労といえます。

(2)地方銀行

地方銀行は初回かつ少額融資でも対応してもらえやすいですが、税務申告を2期終えていないと貸してもらえる可能性が低いという難点も立ちはだかります。そして都市銀行もそうですが、創業時の無担保無保証で融資を受けるのは非常に難しいと予想されます。

(3)信用金庫

信用金庫と信用組合の場合もやはり決算書の内容が、審査の非常に重要なポイントとなります。そして収益が安定している・債務超過がない・不良資産がないなどといったこともチェックされます。また資金使途・返済計画の説得力も大切な要素の一つです。さらに銀行同様、無担保無保証で融資を受けるのは非常に難しいと予想されます。

(4)日本政策金公庫

日本政策金公庫には創業時支援という制度があり、新たに事業をはじめる方・税務申告を2期終えておらず無担保無保証人の融資制度というシステムがあります。ただこちらも自己資金が少なすぎる・経営計画の精度や見通しが説得力に欠けるといった点で、審査を落ちるというケースもあります。

(5)ベンチャーキャピタル

ベンチャーキャピタルは上場を目指す会社に出資するわけですから、上場というスケール・上場を目指せるという説得力が求められます。このために、革新的なビジネスモデルをもっているなど非常に高い壁が存在します。そして経営方針・事業展開方針に干渉される可能性もありますので、自分たちが考えていた事業プランが崩れてくる懸念もあります。

(6)クラウドファンティング

クラウドファンディングはまず、銀行などと違い最初からお金が存在しているわけではありません。よって、不特定多数の方からお金を集めるという難しさがあります。そしてお金が集まらなければ、事業の話そのものが進みません。

(7)起業支援制度

起業支援制度はまず銀行などの融資と異なり、申請可決後事業開始前にお金が支給されるわけではないということです。受給に6か月間1年間かかることもあるなど、後払いなのです。

ビジネスコンテストによる資金工面方法

ビジネスコンテスト(通称ビジコン)は主催者や審査員に、政府関係者・ベンチャー企業の代表・大学教授などといった方々が名を連ねます。このビジコンにて優勝や準優勝といった成績を取れれば、賞金は10万円程度から中には数百万円・数千万円・1億といったものまであります。そしてこのビジコンにてそれなりの成果をあげれば、事業実績がなくても事業実績の同等物ということで説得材料として評価される場合もあります。

また国内予選を突破すれば世界大会があるものもあり、国内だけでなく世界へ向けてのアピール・宣伝にもなるわけです。コンテスト参加者は学生~社会人などと幅広い層の方々が参加します。中には15歳~30歳の学生に限定しているなど、あえて将来起業を目指す高校生や大学生に限定されているものもあります。やはりこの方法も、1つの枠2つの枠を数十チームで競うという場合が少なくないなど狭き門のようです。ここまで独立開業の資金調達について紹介・説明してきましたが、どれも狭き門・難しいです。次に身一つで独立開業というよりは、フランチャイズという形での独立開業について紹介・説明致します。

フランチャイズ独立開業という形について

フランチャイズとはお店の看板・ビジネスモデル・商品を使う権利をもらい、ビジネスを行う方法のことです。独立した側は、本部へ対価を支払います。メリットとして短時間で一気にブランド性を得られ、売上が上がる可能性が比較的大きいということです。そして長年蓄積してきた本部による様々な集客支援をはじめとした、ビジネス支援を継続的に受けられます。

デメリットとして、想定した売り上げが上がらなくてもロイヤリティをはじめとした諸支払いがあるということです。ただ赤字補填制度がある、業種・会社もあるようです。そして運営方針を本部のものに合わせる必要があること・契約期間終了後自分で同様の出店が禁止されている場合もあるといった制約もあります。ただ、今はいろいろなフランチャイズの形があります。加盟金・研修費0円や、なかにはロイヤリティ0というフランチャイズもあるようです。

どんな書類・税金業務があるの?

フランチャイズ独立の場合、本部との契約書類があります。そして所得税・消費税・個人事業税といった税金業務もあります。申告は2月~3月に青色申告や白色申告で、確定申告という形となっています。

まとめ

以上、一からの独立開業と資金調達・フランチャイズという形での独立開業について述べてきました。フランチャイズには初期登録費用やロイヤリティの支払い・運営についての制約といったやり難さが確かにあります。しかしながら日本政策金融公庫から無担保・無保証人で新創業融資制度を申請する場合、やはりフランチャイズの方がブランド性に富み力強いといえます。さあフランチャイズにて、皆さんの独立開業を実現なさってはいかがでしょうか。


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